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【N#183】歯の噛み合わせ治療と身体の姿勢〜2022年8月〜2024年9月〜分子栄養学とアトピー治療の5年間・総集編③

Table of Contents

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

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私が、アトピー性皮膚炎の治療として、分子栄養学の手法を取り入れるようになったのは、5年前(2019年5月)。この5年間で、長年悩んでいた皮膚症状も改善し、ステロイドに依存していた身体も、ほぼ使用しないまでになった。

5年間の分子栄養学とアトピー治療を振り返って

過去5年間、どのような治療を受け、今に至ったのか?についてまとめたい。

1回目は、分子栄養学との出会いから、検査を受け、札幌市在住のあんどう口腔クリニックの安藤麻希子先生に診断いただき、約1年近く、自力で、サプリを取り、食事や保湿を含めた試行錯誤した模様について書いた

2回目は、1回目で自力で治療を行うことに限界を感じ、ナチュラルアートクリニックの院長の御川安仁(みかわやすひと)先生にお世話になった。治療を受けた2020年10月から2022年6月頃までの模様についてまとめた

今回の3回目は、熊谷歯科医院の熊谷倫恵先生、さとこデンタルクリニックの岩前里子先生の両歯科医師から受けた歯の噛み合わせ治療(2022年7月〜)を中心にまとめる。

4回目は、まいこホリスティックスキンクリニックの山崎まいこ先生(皮膚科医)で受けたデュピクセント治療(2022年8月〜2023年7月)と、継続して行った分子栄養学の治療を中心にまとめた

歯の噛み合わせの治療との出会い〜直立歯科医学と統合医療実践グループ(2021年5月〜2022年7月)

統合実践グループとの出会い〜Clubhouse〜2021年1月〜

ナチュラルアートクリニックでの治療がひと段落した、2022年7月25日(月)〜7月27日(水)、妻・亜希子と一緒に2泊3日の旅へ行った。統合医療実践グループで知り合い、友人の歯科医・熊谷倫恵(みちえ)先生の治療を受けることだった。

統合医療実践グループとは、全国の統合医療に取り組んでいる医療従事者の集まり。clubhouseでたまたま自分達のルームを開いた時に、内科医の久保崎順子さんと出会う。久保崎先生からのご紹介で、参加することになった(「自分の専門外の人たちと親睦を深める機会〜改めて「内観」とは何か?」参照)。

歯科医師・熊谷倫恵先生との出会い〜2021年5月〜

2021年5月に安曇野で統合医療実践グループの合宿が行われ、初めて熊谷先生と出会う。次の淡路島合宿(2021年8月)で、熊谷先生とのご縁が更に深まった(「「自分の身体の声を聞き、感覚に合うものを選ぶといい」を知る旅になった」参照)。

日本直立歯科医学研究会〜歯科治療から身体を整えるアプローチ〜2022年10月22日、23日

熊谷先生を通じて、日本直立歯科医学研究会の存在を知り、ゆきデンタルクリニックの矢島由紀先生、さとこデンタルクリニックの岩前里子先生とのご縁ができた。2022年10月22日と23日には「第17回・直立歯科医学研究大会」が開催されたので参加した(「第17回・直立歯科医学研究大会に参加」参照)。

岩前先生、矢島先生、熊谷先生を含め、直立歯科医学の歯科医師たちは、歯科治療を通じて、姿勢を整えていくアプローチをとっている。ロルフィングで手技を使って「筋膜」へアプローチすることで、姿勢を整えていくのに似ており、歯科治療に応用する点、興味深い。

歯科治療を受ける@佐賀(ゆきデンタルクリニック・矢島由紀先生)〜2022年6月1日

2022年6月1日には、佐賀で矢島先生のクリニックを受診(「口腔内を整えることで姿勢に変化が〜ゆきデンタルクリニック」参照)。

私の歯の中で、セラミックの入った箇所を中心に、彫刻家が彫刻を掘るような削り方で、隙間を作る治療を受けた。そのことで、舌がちゃんと適切な空間に収まっていく感覚があった。その上、瞑想が深まる経験もできた。

歯科の治療から身体が整ったことに対して「これは面白い!」「是非とも、熊谷先生の治療も受けてみたい!」という気持ちになった。

矢島先生の治療を受ける前から、妻・亜希子とANAのマイルが溜まっていて有効期限があるから使いたいよね。と話しており、それならば札幌にいこう!その際、熊谷先生の治療を受けようと思って・・・。ご縁とタイミングで熊谷歯科医院で治療を受けることになった。

歯の噛み合わせの治療@札幌(熊谷歯科医院・熊谷倫恵先生)〜2022年7月25日と26日

歯の型取りと立位のバランス(7月25日、初日)

2022年7月25日と26日の2日間、熊谷歯科医院でお世話になった(「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療①」参照)。

妻・亜希子と2人で受診したが、初日は歯の型取りとクリーニングが中心だった。

通常なら、椅子を倒しながらの姿勢で歯科治療を受けるのが普通だと思う。熊谷先生の治療の特徴は、時々立位の姿勢で、爪楊枝の形をしたものを上顎と下顎との間の歯に挟み姿勢の変化を見ていくことだった。歯科治療を立位で受けるのは生まれた初めて。新鮮さを感じた。

熊谷先生は、これを「顎ズレ治療」(もしくは「体を真っ直ぐにする噛み合わせの治療」)という名前で呼んでいるそうだが・・・。「噛み合わせがどうなっているのか?」「どちらに偏っているのか?」
最終的に上下のマウスピースを作成し、食事以外装着する。

そのことで、徐々に身体がバランスの良い噛み合わせを見つけていく。そして不思議と姿勢も改善していくらしいのだ。

X線検査とマウスピースの作成(7月26日、2日目)

2日目(2022年7月26日)は、歯型を見せながらの治療。リジンという材料で作られたマウスピースが歯形の中に入っており、事前に準備されていた。

立位、歩行をしながら、噛み合わせを調整を繰り返していくことで、適切な位置でのマウスピースができてきた。面白かったのは、X線検査(レントゲン検査)を行った時だった。

通常、舌は上顎の口蓋にしっかりとついていることが重要なのだが・・・。上のレントゲン写真を見ると、口腔内にスペースがあり(本来なら黒のスペースがない方がいい)舌が下方になっていること。舌骨が通常よりも頚椎1個分下に下がっていることなどが判明した。

結果的に気道が狭く、この状態だと呼吸がしにくいだろうということがわかった。そして、第二頚椎が下に引っ張られているとのこと。これは内臓に負担がかかった状態で、ひょっとしたら肝臓に問題があるかも。という指摘を受けた。

実際、肝臓を含めた肋骨の下が捻じれていることで、胸郭が下にひっぱられている現象は、歯の噛み合わせ治療の開始時から問題で、2024年9月11日現在でも取り組んでおり、徐々に改善が認められている。

2日目の治療を終えた後に、一緒に食事(お寿司)を嗜む機会も。ここで、イノチグラスの創始者の灰谷さんとも偶然再会し、親睦を深めることもできた。

経過観察〜筋肉痛、睡眠が浅くなるが、その後改善

最初に装着開始した夜から朝にかけては、右の咬筋、オトガイ筋等を含め、口腔内の筋肉痛があった。その後、慣れ、筋肉痛が軽減。左右の噛み合わせが均等になる感覚が出てきた(実は、毎回マウスピースを調整すると、数日は、筋肉痛や睡眠が浅くなる傾向がある)。

しかも、姿勢も両足がつま先から踵まで使える状態となり、首こりが半減。身体が整う感じになるのが不思議だ。

大きな変化としては、
1)身体の体温が上がり、代謝が上がったこと(たくさん食べてもそれほど体重が増えない)
2)背筋が伸び、左右のバランスが整い、呼吸が深まったこと
3)舌が上顎(口蓋)に乗るという感覚が初めて掴めたこと
等が挙げられる。

が、徐々に元に戻ろうとするので、しばらくはマウスピースの調整が必要となる。

強度が高いマウスピースの到着〜2022年9月2日

実は、札幌滞在期間中に熊谷先生より、
1)マウスピースを入れても話せるレジンを材料とするマウスピース

2)より強度が高く、装着すると会話ができないマウスピース
の2種類あることを知り、両方のタイプを作っていただくことになった。

1)は、その場で作っていただいたが、後者は9月2日に到着となったのだった。

9月2日以降、強度のあるマウスピースを装着。熊谷さんは、強度がある分、より噛み合わせへの実感が湧くということもあり、睡眠が深まることを実感できたのだが、硬い方をつけていたら右の奥の二つの歯が少し下がってきた。
噛み合わせが左に偏っていることと舌の位置が若干後ろに下がることを実感。そして、踵重心で、つま先が意識できない状態になっていった。要は、マウスピースを装着すると予想外にも歯が動くことだった。

一方で、妻・亜希子の方は、装着した翌日、発熱。個人差があるとは思うが、好転反応も起きるらしい。

相性があると思うが、強度の高いマウスピースは、使用していくうちに、身体に負担がかかること判明。今では使っていない。

マウスピースのメンテナンスの必要性

このように、調整(メンテナンス、最初の頃は、月1回)を要するため、今回、統合医療実践グループでお世話になっている岩前里子先生へ伺うことになった。

実は、埼玉県で開業している「さとこデンタルクリニック」の岩前さんが月1回・銀座の「デンタルオフィス・レストラティブ・トウキョウ」で診察しているのだ。そこで、2022年9月18日に銀座に伺った(「身体が噛み合わせに与える影響〜月1回のメンテナンス」参照)。

メンテナンス治療を受ける@銀座(岩前里子先生)〜2022年9月18日

岩前先生との出会い〜2021年12月

熊谷先生から紹介いただいた岩前先生は、統合医療実践グループで出会った歯科医師の1人。2021年12月に統合医療実践グループの忘年会を恵比寿のサロンで開催。その際、初めてお会いするご縁に恵まれた。

岩前先生に対し「タロットカード」を見る機会もあり、親しくさせていただいた。統合医療実践グループのセミナーでは何度かご一緒することがあったが、対面で初めて歯科治療を受けることになった。

銀座で歯科治療を受ける〜2022年9月18日

2022年9月18日、午後3時に銀座に到着し、診察がスタート。
足裏のバランスをデジタルで表示できる装置(フットビュー)にのって、体重がどこに乗っているかを測定。
「立位」目をつぶり10秒かけて測定する。

歯科治療用ベットも快適で、背骨を支えるためにタオルを置きながら行った。

先ほど、噛み合わせが左に偏っていることと舌の位置が若干後ろに下がることを書いた。驚いたのは、奥歯の二つの高さを少し調整することで、すぐに改善。再度フットビューに乗ると、重心が左右均等になったことだった。

レジンを材料としたマウスピースの方は、装着した瞬間に首の可動域が極端に狭くなった。マウスピースにレジンを追加しながら、首の可動域を見ていくと、不思議と変化が。レジンを盛る位置によって、首の可動域の柔軟性が高まっていくのだ。これにはすごく驚いた。

マウスピースを職人のような細心な細工をしていき、フットビューでのバランスが整っていった。

最終的に呼吸が深まり、背筋も伸び、左右が均等に。血色も良くなり、舌の位置も口蓋につくことが実感できるようになった。

メンテナンス治療から1年〜2023年7月

札幌と銀座でメンテナンス治療を受ける

2023年7月に、熊谷先生の歯の噛み合わせ治療を受けるようになってから1年が経過。何と、札幌には2度(2022年11月14日で2回目の受診、2023年5月31日で3回目の受診)、メンテナンス治療を行いつつ、1〜2回/月、岩前先生からも治療を受けている(「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療⑤〜治療開始1周年」参照)。

札幌で2回目(2022年11月)の治療では、横隔膜の下にある肝臓の硬さ、可動域の狭さに気づくようになり、その症状が徐々に取れてきた。体幹が柔らかくなり、内臓が動きやすくなったことを、ヨガのポーズを通じて気づくようになってきた。2023年4月16日に、岩前先生の治療を受けた時、肩の可動域が広がった。

札幌で3回目(2023年5月)の治療は、胃の周辺に詰まりを感じているので、それを改善させるようなマウスピースの調整を行った。3回目の段階で、肩や首の状態は、非常に良く、ほとんどこりを感じないほど改善。首の筋肉の硬さも取れ、肝臓・胃のねじれの改善が期待できると考えている。

メンテナンス治療から2年〜2024年9月

メンテナンス治療と肝臓、胃の位置

驚くべきことに、メンテナンス治療を受けることで、首や肩の表面の筋肉の凝りはほとんど感じることがなくなっている。肋骨から肝臓に向かって筋肉が引っ張られる感覚が今(2024年9月11日)でも続いており、2023年6月以降、肝臓の捩れをどのようにして軽減していくのか?歯の噛み合わせ治療の課題に感じる。

岩前先生からの指摘で面白いと思ったのは、肝臓が位置している肋骨の近辺と胃の上の部分に皮膚の炎症があることと、これが、なかなか取れないのは、歯の噛み合わせによって起きている可能性があるといったことだった。

矯正歯科に受診後〜肩こりと首こりの改善へ

米国滞在中の1980年代に矯正歯科にお世話になった。4本の歯を抜いて、5年かけて歯列を整える治療だった。肩こりや首こりについて悩むようになったのは矯正歯科の治療を受けた後だったと記憶している。そう考えると、矯正歯科はリスクのある治療だなぁ〜、と以前から気になっていた。

熊谷先生や岩前先生のマウスピースの治療を受けることで、なんと肩こりや首こりはほとんど感じなくなった。そして、肩の可動域も広がった。岩前先生によると、この4本の歯は、肩の可動域に関わる部分らしい。マウスピースによって他の歯に代わりに働いてもらうことで、可動域が改善することを指摘している。

その時は、なるほど!と思った。

メンテナンス治療を受ける@埼玉(岩前里子先生)〜2024年5月19日

岩前先生のメンテナンス治療は、銀座で受けているが、時々、緊急的なことがあった際(奥歯の詰め物が取れた時)には、JR高崎線・本庄駅からタクシーで約20分でアクセスできるさとこデンタルクリニックにも伺うことがある。非常に雰囲気がよく、年に1、2回は訪れてみたいと思っている(「治療開始から約2年〜内臓の位置」参照)。

2024年5月19日、クリニックに伺った際には、サプリメントと歯磨き粉を進められた。

みんなの善玉菌WB21は、1日3回、生きた乳酸菌を口腔内と腸内に取り入れることのできるサプリメント。分子栄養学的な治療を取り入れるようになってから、乳酸菌のサプリメントを意識するようになった。面白いのは、歯周病と口臭予防にもつながるし、価格も、意外と安価なことだ。

歯磨き粉のアバンビーズは、生きた乳酸菌が配合され、こちらも口臭予防、歯周病予防にもつながるとのこと。こちらは、時々使っているが、使った時に口臭がほとんど気にならなくなること。歯磨き後に、食事をとっても違和感を感じないこと等、使いやすい。

特に、後者の歯磨き粉は重宝しており、使いやすい。

歯の噛み合わせ治療を受けて2年〜現状

現在、歯の噛み合わせ治療のメンテナンスを受けるようになってから、2年が過ぎた。

主要な変化として
1)身体の体温が上がり、代謝が上がったこと
2)肩こり、腰痛の軽減
3)肋骨下のねじれが軽減することで、身体の可動域が広がったこと、呼吸が深まったこと
等が挙げられる。

今後とも、経過観察をしていき、少しでもアトピー性皮膚炎が改善する方向を見守っていきたい。

さて、歯の噛み合わせ治療と並行して、皮膚科医によるもう一つの治療を並行して行っている。

分子標的薬・デュピクセントとの出会い〜2022年8月〜

2021年から通院してた皮膚科がちょうどお盆休みで、ステロイド剤も切れたので、ステロイド剤の処方してもらおうと、盆期間に空いている医療機関を検索。妻からのお勧めもあり、代官山のマイコホリスティックスキンクリニックに伺った。

院長の山崎まいこ先生は、御川先生の栄養学を受けたこともあり、分子栄養学も詳しい。2022年8月16日に初診した際、自分の過去の診察データを紹介する中、新薬が話題になった。

2週間に1回皮下注射の分子標的薬のデュピクセントだ。1年、24回の注射剤の投与により、アトピー性皮膚炎の「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」の3つに対して症状を緩和する効果が期待されるそうだ(「2週間に一回の注射剤の使用開始」)。

歯の噛み合わせ治療と並行して行ったデュピクセントの治療。次回は、この治療を中心にまとめる

まとめ

今回の3回目は、熊谷歯科医院の熊谷倫恵先生、さとこデンタルクリニックの岩前里子先生の両歯科医師から受けた歯の噛み合わせ治療についてご紹介させていただいた。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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