大塚英文について

身体・対話・哲学を通じて、認識のOSを書き換える──そのための問いを立て続けています。

大塚英文(おおつか・ひでふみ)

はじめに

大塚英文(おおつか・ひでふみ)と申します。1971年生まれ、東京を拠点に活動する認定アドバンスト・ロルファー / ロルフムーブメント・プラクティショナーです。

現在の主な仕事は、ロルフィングの個人セッション、コーチング、そして「脳活講座」と名づけた連続講座の主催。それらの土台となる思考を、このサイト Mind Bodywork LAB に書き留めています。

経歴としては、東京大学大学院で博士(医学)を取得した後、製薬企業で神経領域のメディカル・マーケティング業務に従事しました(2011〜2014年、多発性硬化症治療薬ナタリズマブを担当)。その後、独立して身体に関わる仕事に転じています。

学術と臨床、製薬と身体技法という、一見遠い領域を行き来してきたことが、現在の活動の背景にあります。

学術的背景

東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻 免疫学教室にて、医学領域の基礎研究に取り組みました。学位論文「造血系細胞におけるアポトーシス制御因子による新たな細胞周期制御機構」(2001年、東京大学・甲第16330号)は、国立国会図書館に登録されています。免疫細胞を含む造血系細胞において、細胞死(アポトーシス)と細胞周期の制御がどのように連動しているかを扱った研究です。

なお、私が取得しているのは 医学博士(PhD, Doctor of Philosophy in Medical Science)= 研究博士号であり、医師免許(MD)は保有していません。臨床医として診療を行うことはできず、私の役割はあくまで研究者・実践家としての発信です。この区別は、医療情報を扱う上で重要だと考えています。

また、学術活動時の表記は戸籍名の「大塚 秀文(おおつか ひでふみ)」を、執筆・ビジネス活動においては「大塚 英文(読みは同じ)」を使用しています。

医学博士という資格は、何かを「正しく語れる」ライセンスではなく、データと現実のあいだの距離をつねに意識する訓練を経た証だと考えています。

製薬での経験

2011年から2014年にかけて、製薬企業でメディカル・マーケティング業務に携わりました。担当領域は神経科学、扱った薬剤はナタリズマブ(多発性硬化症の治療薬)です。これは免疫系を調節することで多発性硬化症を治療する抗体医薬で、博士課程の免疫学研究と地続きのテーマでした。

エビデンスを臨床現場に翻訳する仕事は、研究者としてのトレーニングと医療現場のリアリティを接続する経験でした。同時に、ある違和感も育てていきました──薬という分子が体に入るとき、人の身体はそれをどう「経験」するのか。データには表れない、その経験の層があるのではないか、と。

身体への転換

身体への関心は、製薬時代に始まったものではありません。アシュタンガヴィンヤサヨガを始めたのは20年以上前で、医学博士課程と並行して続けてきた長い実践です。瞑想、プラーナーヤーマ(呼吸法)、アーユルヴェーダ、ブラジリアン柔術なども、それぞれ別の時期に始め、いまも続けています。

転機になったのはロルフィングとの出会いでした。ロルフィングは、身体の構造と動きを統合的に整える bodywork の一系譜で、約60年の歴史を持ちます。私はその認定プログラムを修了し、Certified Advanced Rolfer および Rolf Movement Practitioner の二段階の認定を取得しました。世界に約1,950名(2025年時点)、日本国内では約130名いる認定ロルファーのうちの一人です。

製薬を離れて身体の仕事に転じたのは、薬学的なアプローチを否定したからではなく、「身体を内側から扱う技術」もまた、人の経験を変える本質的な方法だと確信したからです。

三つの実践系譜

私の身体観には、ヨガ以外にもいくつかの系譜が織り込まれています。

茶道(裏千家)──所作の一つひとつに含まれる「型」と、それを超えていく自由。日本的な身体の使い方を学ぶ場所として続けています。

──祖父が能楽師で、実家には能舞台がありました。2016年の夏から京都で井上公子先生に師事し、能の謡と仕舞を本格的に学び始めました(最初の演目は『西王母』、20回連続の稽古)。型を継承するということの重さと豊かさを、いま体感しています。

ブラジリアン柔術──身体の接触を通じて立ち上がる、相手と自分の構造の対話。瞑想や能とはまったく違う身体経験ですが、ここから学ぶことも多いと感じています。

これらの実践を通じて確信したのは、身体は単なる「もの」ではなく、世界を経験する装置(Operating System)だということです。

認識のOSという問い

ロルフィング、ヨガ、瞑想、茶道、能、コーチング、製薬、神経科学──これら一見ばらばらな領域を、私のなかで一つに束ねている問いがあります。

それは、「人は何を通して世界を経験しているのか、そしてそれは書き換えうるものなのか」という問いです。

人の認識は、感覚・感情・思考・関係性が織り合わされた一つのシステムとして働いています。私はそれを 認識のOS と呼んでいます。身体技法、対話、哲学、いずれもこの OS に介入する手段であり、それぞれに固有の効果と限界があります。

このサイト Mind Bodywork LAB は、その問いを自分自身が探究するための場所であり、同じ問いを共有する読者と対話する場でもあります。2028年には、これまでの探究をまとめた書籍『認識のOS──身体・対話・人生をアップデートする』を刊行する予定です。

現在の取り組み

  • ロルフィング個人セッションRolfing Zero にて受付
  • コーチング:個人向けの対話を通じた認識のOSの探究
  • 脳活講座:神経科学・身体・哲学を統合した連続講座
  • タロット心理学:象徴を通じた自己理解の対話
  • 執筆・研究:このサイト Mind Bodywork LAB

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