思考・感情・身体が統合されるとき

はじめに──頭でわかっていても、決められないとき

私はこれまで、研究とビジネスという二つの世界で仕事をしてきました。医学研究の現場では再現性や理論の正しさが重視され、製薬業界では成果やスピード、意思決定が求められます。どちらも高度な知性と判断力が必要な世界です。

一方で、その両方の現場を経験する中で、強く印象に残ったことがあります。頭では正しいと分かっている判断が、必ずしも人を前に進ませるわけではない、という事実でした。

情報は十分にあり、論理的な説明もできる。それでも決めきれない。あるいは決めたはずなのに、身体がついてこず、行動が続かない。そうした場面では、知識や理屈以前に、その人の感情の状態身体の緊張が、判断の質そのものに大きく影響していることを、何度も目にし、また自分自身の体験として味わってきました。

私自身、人生の節目ごとに、迷い、揺れ、立ち止まる経験を重ねてきました。そのたびに気づかされたのは、感情は判断を邪魔するノイズではなく、自分にとって何が大切なのかを教えてくれる重要な手がかりだということです。

この問いを探究し続ける中で辿り着いたテーマが「認識のOS」だ。人が世界をどう見ているか、その前提・フィルター・枠組みを知り、更新し、自分の判断を取り戻すこと。医学研究・製薬業界での20年、26カ国・65都市の世界一周、ロルフィング認定資格の取得——すべての体験がこの一点でつながっている。

だからこそ、ここで大切にしているのは「正解を教えること」ではありません。その人自身が、体験を通して自分の感覚を取り戻し、選び直せる状態になること。ロルフィング®、コーチング、タロット、脳科学を土台にした講座は、そのための異なる入口にすぎません。

この場が、体験を通して自分を理解し直すための場所として、静かに機能することを願っています。

→ まずここから:このサイトの歩き方

 

プロフィール

1971年東京都生まれ。A型山羊座。2001年東京大学大学院医学研究科で博士課程修了(PhD、博士(医学))。博士研究員を経て、大手製薬業界でマーケティング・医薬品開発を含め、約11年間携わる。

研究やビジネスの現場で「正しい答え」を求め続ける中で、頭では分かっていても決めきれない場面を何度も経験する。その過程で、判断の難しさは情報や論理の不足ではなく、感情や身体の状態が深く関わっていることに気づくようになった。

2008年頃より、そうした問題意識を背景に、身体と心の探究を本格化。コ・アクティブ・コーチング(CTI)応用コース修了、NLPマスター・プラクティショナー資格を取得。ヨガインストラクター(RYT200)としての学びを通じて、思考・感情・身体感覚が統合された状態こそが、納得のいく選択と継続的な行動を支えることを確信する。

2014年に外資系製薬会社を退社し、約1年間にわたる世界一周の旅へ。26カ国・65都市を巡る中で、2015年に認定ロルファー®資格を取得。(→ 世界一周Gateway)帰国後は東京・渋谷を拠点に、ロルフィング®・コーチング・タロット・脳活講座を組み合わせ、人が「考えすぎず、感情に振り回されず、自分の感覚を信頼して選べる状態」に戻るためのサポートを行っている。

西洋医学(医学研究・製薬業界の経験)に加え、ヨガ・瞑想・呼吸法といった統合的アプローチ、さらに自身が医師のもとで5年以上取り組んだ分子栄養学的治療の経験を通じて、心・身体・生活習慣は切り離せない一つのシステムであると痛感。幼少期に米国で7年間過ごした経験から、欧米の最新科学知見にも継続的に触れている。

こうした探究の全体を貫くテーマが「認識のOS」だ——人が世界をどう見ているか、その前提・フィルター・枠組みを知り、更新し、自分の判断を取り戻すこと。最終的に自分自身の身体感覚と経験を手がかりに、人生や健康を自分で引き受けていける「自分軸」を取り戻すこと。そのための場と関係性を大切にしている。