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【N#62】腸内環境の除菌(1)〜食事制限と抗真菌サプリメントを使った治療へ

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

2021年4月13日(火)、ナチュラルアートクリニックの院長の御川安仁(みかわやすひと)先生(以下御川先生)の定期検診へ。
アトピー性皮膚炎の治療の取り組みも、開始してから6ヶ月を過ぎた(2020年10月23日開始)。

アトピー性皮膚炎、炎症を含めた免疫症状を抑えていくには、
・ミトコンドリアの働きを良くする
・腸内環境を整える
・副腎の働きを改善する
・細胞膜を整える
の4つが鍵になるという。

分子整合栄養医学の特徴として、細部にわたる血液検査(80項目)から、どのような食生活とサプリメントを補っていったらいいのか?わかることだ。
血液検査の結果から、
以下の
4つのステップ
1)細胞の発電所と呼ばれるミトコンドリアが働けるように、関係する回路(TCA回路、電子伝達系)を回していく(約2ヶ月間)
2)腸内環境を整える(1):腸内細菌(プロバイオテイックス、酪酸菌、乳酸菌、ビフィズス菌)を補い、腸内壁を整えるL-グルタミンを取り入れる(約3ヶ月間)
3)腸内環境を整える(2):腸内細菌の中で有害と言われている、真菌(カンジダ)や細菌(クロストリジウム)を抗真菌薬とハーブ(抗菌薬)で除菌する(約3〜6ヶ月間)
4)重金属除去:水銀、カドニウム等の重金属を身体から除く作業(約3ヶ月間)
で治療を行うことになった。

2020年11月11日〜1月12日までの2ヶ月間は、細胞の新陳代謝をよくするために、エネルギーを作る場所として最も重要な役割を果たすミトコンドリアに注目。
ミトコンドリアでエネルギーを生み出すためには、TCA回路や電子伝達系を回す必要がある。
そこで、ビタミンA/B群/C /D3/E/K、消化酵素・ベタイン酸、亜鉛、アシュワガンダ、コーエンザイムQ10、オメガ3のサプリを補った(サプリメントの取り方を含め「腸内環境を整えるステップへ〜リーキーガット症候群とは何か?〜何に取り組んでいるのか?」にまとめて書いた)。

経過観察しながら、次のステップへ。
2021年1月13日〜4月13日までの3ヶ月間は、
上記のサプリメントに追加で、
善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌)
Lーグルタミン
を補い、腸内環境を整える第一段階に取り組んだ。

途中、水素点滴を試したりしたが、アトピー性皮膚炎の症状が出てきたので、2021年3月13日(土)からステロイドを使用。
そこで、南平台緒方クリニックの緒方寿夫先生からステロイドの塗り薬を処方していただいた(昨年6月の時にもステロイドの処方をしていただく)。
できるだけ、短期間の使用をすることを目標に治療に使っている。

そして、
2021年4月13日(火)午前10時に御川先生のところに定期検診に向かった。
2021年3月2日に行った血液検査の説明から入った。

1)アレルギー症状の基となっている血中の免疫の働きが収まりつつある。
2)脱水が強く出ていること。
3)身体内の抗酸化力が徐々に改善されてきていること。

1)アレルギー症状の基となっている血中の免疫の働きが収まりつつある。
リンパ球の数が
6,450(2020年10月)→8,070(2021年1月)→6,130(2021年3月)
と、一時増えたリンパ球数も減った。
自律神経系の交感神経優位を現すと考えられている血中の好中球の割合は、
73.1%(2020年10月)→70.2%(2021年1月)→65.9%(2021年3月)
と確実に減っており、
その分
好塩基球の割合が、
2.5%(2020年10月)→4.8%(2021年1月)→7.2%(2021年3月)
と上がっている。

興味深いのは、アレルギー症状の時に上がってくる免疫グロブリンの一種であるigE、
アレルギー反応に関わっているTARCやIL-6等も、それほど大きく変化していないので、
皮膚のアレルギー症状と一致しないが、血中では、アレルギー症状の大元の免疫の働きが
収まりつつある。

2)脱水が強く出ていること。
血液検査から、身体内(血液や腸内)の水が不足している=脱水が起きていることがわかった。
脱水が起きていると、水が必要な腸内細菌の働きが弱まってしまう。とのこと。
なので、水分をこまめに取ることを勧められた。

3)身体内の抗酸化力が徐々に改善されてきていること。
血液検査の尿酸値といえば、痛風の指標が思い浮かぶと思うが、尿酸自体は抗酸化物質。
尿酸量が高い場合には、身体が抗酸化作用を求めていることなのんで、抗酸化力が弱まっている可能性がある。
尿酸値が
4.9(2020年10月)→4.6(2021年3月)(単位:mg/dL、正常値範囲)
と低下しているので、ビタミンCを含め、サプリメントによって身体内の抗酸化作用が高まっている可能性が考えられる。
2021年1月〜3月にかけて水素点滴を5回受けた時、抗酸化力の検査(BAP/dROM検査)が弱いと出ていたにもかかわらず、このような結果になっているのは、今後いい方向に進むのではないかと期待している。

今回の血液検査の結果を受けて、腸内環境を整える上での次のステップに進むことになった。
1)腸内フローラ移植
2)真菌・細菌の除菌
の2つの方法がある。
1)は即効性があるが、コスト(100万円以上の治療費がかかる)上で、菌が定着するかどうかがある。
2)は抗菌薬、酵素やハーブを使って腸内細菌の悪玉菌を除去する。コストはそれほどかからないが(2〜3万円)、3〜6ヶ月と期間が長い。
御川先生と相談の上、2)を選択した。

2)でカンジダ菌を含めた真菌を除去、その後、クロストリジウムを含めた細菌をそれぞれ3ヶ月かけて除去することが目標となる。
今まで使用したサプリメントを使いつつ、
KLAIRE LABのINTERFASEとカンデックス(CANDEX)(ハリゾンも可能)の2種類のサプリ(いずれも真菌の構成成分を消化させる酵素が入っている)を使って真菌を除去する。

具体的には、
空腹時に1錠ずつ摂取し(1週間で大丈夫だったら1錠ずつ加え、MAX4錠まで)、30〜90分後にCHARCOAL(チャコール)を取る。
チャコールを取る理由は、真菌には重金属(水銀を含む)を抱えているケースがあり、それを放出することで、身体に害が及ぶ可能性があるから。
そして、チャコールを取ることで、便通が悪くなる可能性があるので、便秘薬で対処する。
又、重金属によって体調が悪くなる可能性がある(このことを「ダイオフ」という言い方をする人もいる)、医師と相談する必要性も出てくる。
この段階での治療に興味を持っている方は、ぜひとも医師にご相談しながら行っていただきたい。

今回から食事にも制限がかかる。
具体的には、
NGなのは、発酵食品(パン、みそ、鰹節)、グルテン、カゼイン、ヨーグルト、砂糖。
OKなのは、豆乳ヨーグルト、アーモンドヨーグルト、肉、野菜、糠漬け等はOK。
なぜならば、パン、みそ、鰹節は、酵母、麹を含めカビ(真菌)を使って発酵させたものなので、治療の妨げとなる。
カンジダは、砂糖を好むので、取るのを控える必要がある。
一方で、乳酸菌からの発酵食品である糠漬けや漬物はOKになる。

有機酸検査で、アラビノースの値が下がるまで継続する。
グルテンフリー、カゼインフリー、シュガーフリーの生活を送ることになるので、
「体重や体脂肪を含め体調がどう変化するのか?」
そして
「どのような経過を辿っていくのか?」
楽しみながら、経過観察をしていきたい。

*************************

過去の取り組みについては、下記の記事をチェックしてください!
御川先生の診察と血液検査〜アレルギー性皮膚炎の治療の再開」(1回目の診察)
分子整合栄養医学って何であり、どのように発展してきたのか?〜歴史からみる
血液検査から何がわかるのか?〜腸内細菌の環境、蛋白質・脂質がどのように身体内で利用されているのか?神経伝達物質はどうか?を含め」(2回目の診察)
細胞のエネルギー代謝の働きを高めるステップ1から、次の腸内環境を整えるステップ2へ」(3回目の診察
腸内環境を整えるステップへ〜リーキーガット症候群とは何か?〜何に取り組んでいるのか?」(3回目の診察から1週間後)
「水素点滴」の治療を受ける〜アトピー性皮膚炎治療の一環として〜BAPとdROMsテストで検証」(水素点滴を5回受ける)
「水素点滴」の治療を受け終えて〜BAPとdROMsテスト検査と今後の方向について
サプリメント+ステロイドとの併用〜必要ならば西洋の薬を使うことが大事」(4回目の診察)

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