1. HOME
  2. ブログ
  3. ブログ/全ての記事
  4. コラム
  5. 西洋医学
  6. アトピー性皮膚炎/治療
  7. 【N#160】分子栄養学の血液検査〜3年ぶり+どのような変化があったのか?

BLOG

ブログ

アトピー性皮膚炎/治療 オーソモレキュラー/栄養学 コラム ブログ/全ての記事 健康・長寿 西洋医学

【N#160】分子栄養学の血液検査〜3年ぶり+どのような変化があったのか?

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッション脳科学から栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

2020年10月23日、ナチュラルアートクリニックの院長の御川安仁(みかわやすひと)先生(以下御川先生)の下で、80項目の血液検査を受けた

御川先生の下で、細胞の中のエネルギーを作りだすミトコンドリアを元気にするため栄養素を補い、腸内環境を整え、有害重金属を排泄するまでのステップを2年かけて行った

その後、2022年8月から、代官山のマイコホリスティックスキンクリニックの院長の山崎まいこ先生の下で、アトピー性皮膚炎の症状を抑えるため、月2回の注射剤(デュピクセント)の治療を1年間実施

並行して、歯の噛み合わせ治療に着手。熊谷歯科医院の熊谷倫恵先生(札幌在住)にマウスピースを作成依頼。札幌にいけないことが多いので、さとこデンタルクリニックの岩前里子先生(埼玉県在住、1ヶ月に一度銀座で診察)の下でメンテナンス通院している。

デュピクセントの治療を終了したことを機に、2023年11月21日にまいこ先生の下で、分子栄養学の血液検査を再度実施。2023年12月5日に結果を伺いに来院した。

分子栄養学の血液検査を実施〜3年ぶり(2023年11月)

白血球数と赤血球数の変化〜貧血・消化管出血の可能性

血液の白血球数と赤血球数に関しては、適正値に収まっているが、気になるのは血色素量(ヘモグロビン)。徐々に低下(14.6→14.1)しており、消化管出血の可能性が指摘された(後述)。白血球数の割合は、リンパ球(28.9%)、好中球(57%)と自律神経のバランスは戻っており、普段の取り組みの成果が出た形になった。

脂質値の変化〜中性脂肪、リブレ

脂質値を見ると、中性脂肪が149mg/dL(3年前)から127mg/dL(今回)に低下。総コレステロールの値も182mg/dLから207mg/dLに上昇、HDLコレステロールが47mg/dLと、分子栄養学的に見ても、適切な値に収まっている。

Peter AttiaのOutlive – The Science and Art of Longevityによると、コレステロールの値(LDLや総コレステロールの値)をチェックするよりも、HDLコレステロール値:中性脂肪の値の比が、1:2に収めることと、中性脂肪が150mg/dLを超えないこと。

コレステロールを輸送するリポ蛋白質の中で血管内皮に入りやすいと考えられているApoBの量に注目することで(私の場合は、ApoBは109mg/dL、20-30 mg/dLまで低下することが重要とのこと)、心臓病の予防につながることを紹介している。

ApoBを低下させるためには、最新の薬(PCK9阻害薬)が必要。コレステロール値低下薬のスタチンが効かない患者(参考にスタチンはApoBの値を低下させない)に対して処方される薬で薬価も高いため、私は対象とならない。そこで、中性脂肪を如何に低下させるか、を中心に取り組んでいる。

対策としては、持続的に血糖値を測定できる「リブレ」(「Abbott FreeStyle Libre フリースタイルリブレ センサー リーダー 血糖値測定器」)を使うのが有用。実際、リブレを使った結果から、オーツ麦、米、小麦などの取り過ぎで、急激に血糖値が上がることがわかった。今回、量を調整することで中性脂肪の低下につながった。

オメガ3とオメガ6のバランスも、日々の生活のなかで、オメガ3のサプリメント(1-2g/日)を摂取することで、バランス良く(0.28→0.81)なっている。

尿素窒素とビタミン〜BUNが高い・良質な脂質を摂ることが大事

今回の検査では、ビタミンA(42.8→51.1)、ビタミンD(63→102)と、定期的にビタミンを摂取した効果が現れており、しかも、動脈硬化のリスクを高めるホモシスティンも、10.8→6.3と低下していた。

一方で、びっくりしたのは、尿素窒素の値が高く(33.4)、血色素量(ヘモグロビン)が低かった(14.1)(前述)ため、
「これは、消化管出血の疑いがあるよ」
と言われたことだった。

そこで、胃と大腸の内視鏡・消化器内科クリニック・川崎中原院へ。胃カメラと大腸内視鏡の検査を同時に行った(2023年12月8日)。幸運なことに、消化管出血は軽度で、胃の潰瘍が指摘されるものの、大腸は問題がないことが判明した。

原因として考えられたのは、必要以上に蛋白質を取り(2g/kg体重・日、体重が60kgなので120g)、炭水化物を減らしたため、エネルギー不足に陥り、エネルギー不足を補うため蛋白質の分解が進んだ可能性が高いことだった。

今後は、良質な脂質(MCTオイル、オリーブオイル、ナッツ、バター)を取り入れ、中性脂肪が上がり過ぎず、BUNも適切な値になる、食生活を送っていきたいと思っている。更に、筋トレや持久系のトレーニングを取り入れているので、それを通じて、中性脂肪を減らすことができる。その点もバランスよく取り入れたい。

炭水化物の摂取量〜低血糖と食後高血糖

今回の検査では、炎症が低下(高感度CRPの値が0.319→0.06)、脂肪肝の指標の一つとなる、コリンエステラーゼが314まで低下している(4年前は391と高値、300程度が適値とも)を含め、様々な改善が認められている。

唯一、気になるのが、血糖値関連。グルコアルブミンの値が13.9と若干低血糖気味と、1.5AGが14.4にまで低下していること(食後高血糖になっている可能性が高いということ。基準値は20)。血糖スパイクが出ている可能性が高いので、炭水化物の摂取量には気をつけたい。

蛋白質の摂取量〜消化・吸収の問題か?

総蛋白の値が7.2だったが、分子栄養学的な目標値は、7.3-7.5。採血する数日前の蛋白量を表すプレアルブミンが31と、30を超えているので、十分な蛋白質はとっているが、身体の中の栄養となっている可能性が高い。

実際、蛋白質を消化・吸収するのに重要な胃酸(ペプシノーゲンI)の値が、52.5と、3年前(48.6)と比べ、上がっている。そうはいうものの、70までにあげた方がいいと、御川先生が言ってた。今後、蛋白質の分解酵素やサプリメント(Betaine塩酸)を取り入れることや、蛋白質の量を1.6g/kg体重・日で様子を見たい。

ミネラルについては、ほぼ問題なく、亜鉛の摂取は継続して行っていきたい。

まとめ

今回は、血液検査の結果を中心にまとめさせていただいた。今後とも、血液検査の結果についてはブログで報告していきたい。

参考に、今後の対策としては、
1)炭水化物を摂りすぎないようにする
2)良質な脂質を積極的に取り入れる
3)持久系と筋トレを継続する
4)蛋白質は食事からとし、量を1.6g/kg体重・日で、消化酵素も取り入れる。
を考えている。

関連記事

【N#97】栄養療法開始から1年7ヶ月〜自律神経のバラン...

【N#161】アトピー性皮膚炎の治療(総括編③)〜デュピ...

【N#86】有害ミネラルの解毒・排出(2)〜有害ミネラル...

【N#65】腸内環境の除菌(3)〜ダイオフ症状(アルコー...

【N#113】分子栄養学に出会ってから3年②〜自分で試す...

【N#55】御川先生の診察と血液検査〜アレルギー性皮膚炎...