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【N#112】分子栄養学に出会ってから3年〜アトピー性皮膚炎の治療から脱ステロイドまでの道筋

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

3年前の分子栄養学との出会い+治療がひと段落

20年前(20代の後半)、東京大学の大学院生の頃にアトピー性皮膚炎を発症。
西洋医学、東洋医学を含め、さまざまな治療法を20年間取り組んだ。
転機が訪れたのが、2019年5月に出会った「分子栄養学」だった。

その過程で
1)札幌市在住のあんどう口腔クリニックの歯科医師の安藤麻希子先生(栄養治療)
2)四谷のナチュラルアートクリニックの医師・院長の御川安仁先生(栄養治療)
にお世話になった。

また、アトピー性皮膚炎に関しては、
3)代官山のマイコホリスティックスキンクリニックの院長の山崎まいこ先生(皮膚科、栄養治療)
から、2週間に1回の注射剤・デュピクセントをご紹介いただき、劇的に症状が良くなった。

このように、いろいろな方にお世話になりながら、治療も3年が経過。
悪玉(カンジダ菌、クロストリジウム菌)の除菌、有害な重金属の排泄がひと段落。

4週間前から完全に「脱ステロイド」に成功したのを機に、今までの治療を振り返ってみたい。

分子栄養学の治療〜5つのステップ

分子栄養学は、血液検査、有機酸検査(尿検査)、毛髪ミネラル検査など、人間ドックにはない、様々な保険外検査を行う。
ビタミン、ミネラルを含め、どの栄養素が足りないのか、有害な重金属のどれが、新陳代謝を遅くしているのか?
上記の検査で理解が深まる。

以上を踏まえた上で、
1)細胞の新陳代謝(特にミトコンドリア)が正常に働けるように「栄養素」を補う(2〜3ヶ月)
2)腸内環境を整える(1)〜腸内細菌(プロバイオティックス、酪酸菌、乳酸菌、ビフィズス菌)、腸内の栄養素(グルタミン)を補う(2〜3ヶ月)
(場合によっては便移植も選択肢の一つ(ただし高額!))
3)腸内環境を整える(2)〜腸内細菌の有害と言われる真菌(カンジダ)や細菌(クロストリジウム)を抗真菌薬とハーブ(抗菌薬)で除菌する(約3〜6ヶ月)
4)有害ミネラル(重金属)の解毒・排出:重金属除去:水銀、カドニウム等の重金属をキレート剤を使って身体から排泄していく(3ヶ月)
5)断食(ファスティング):効果が認められない場合には、最後のステップとして、短期間の断食(内臓(肝臓、腎臓、甲状腺)の働きが正常であることが条件)
を整えていく。

身体を整えた上で、除菌、有害な重金属の排泄、断食が重要!

基本となるのは、
「栄養と腸内環境を整えた上で、除菌、有害な重金属の排泄、断食と進める」
ことだ。

残念ながら、
栄養と腸内環境を整えることなく、除菌、有害な重金属の排泄

断食が健康にいいから、断食から始めよう!
と、自分の健康の状態を考えずに、先に進むケースが多いことだ。

除菌・有害な重金属の排泄〜ダイオフ症状に注意

腸内環境が十分整っていない段階でいきなり真菌を除菌すると、ダイオフ(Dye off)が起こる。

腸内に悪玉菌と呼ばれるカンジダ菌(真菌の一つ)が一気に死滅。
Herx(Jarisch-Herxheimerの略)反応が起き、カンジダ菌から有害な重金属や毒素を放出していく。
場合によっては、気分が悪くなる、鬱になる、皮膚症状が出てくることもある。

対策として、除菌のハーブを取った後に、60〜90分後に、活性炭(ACTIVATED CHARCOAL)で
毒素を吸着させる必要がある(詳しくは「ダイオフ症状(アルコール、重金属、メチレーション回路)について」参照)

実際、私の経験では、腸内環境が十分に整っている段階でもダイオフ症状が現れた。
そこで、ビタミンC+グルタチオン点滴、毒素対策として、活性炭の量を増加、レンザイムのサプリメントを摂取
等を行った。

断食について言えば、
肝臓、腎臓の機能が正常かどうか?
甲状腺の働きがどうか?
を見ていくことが大事で、正常でない場合には、体調が悪化する。

さらに、アトピー性皮膚炎を持っている人は、
断食をすると抗炎症に働くオメガ3の血中濃度が一気に低下する
といったことにより、症状を悪化させる可能性がある。

分子栄養学の治療は、医療従事者の下で行うことが大事

しかも、ネット界隈では、分子栄養学を短期間学んだ「素人」からの声が大きい。
最も大事なのは、
経験のある医療従事者の下で分子栄養学の治療を受けること
に尽きると思う。

アトピー性皮膚炎に重要なことは?〜炎症の症状を抑えながら栄養治療をすること

分子栄養学の治療を受けている人の特徴として、西洋医学の薬にできるだけ頼らないという方が多い。

私の場合は、腸内環境が十分に整っている段階で、除菌、有害な重金属の排泄を行ったところダイオフ症状が現れた。
アトピー性皮膚炎の症状も一時悪化、強力なステロイドを使うことを余儀なくされた。

大事なのは、
「西洋の薬を頼りつつ、栄養を整えていく過程で、徐々にステロイドを含めた薬物を手放していく」
こと。

最終的に、皮膚科の山崎まいこ先生から、2週間に1回皮下に注射のデュピクセントをご紹介いただき、
皮膚症状が劇的に抑えられるようになった。

3回注射した段階で、2022年9月16日以降、脱ステロイドに成功。今のところ経過は良好。
さらに、栄養の治療も劇的に進んできている。

血液検査と有機酸検査(MOAT)の結果〜正常値の範囲内

実際、デュピクセントの効果が期待できることもあり、御川先生にお願いして検査を実施。
1)肝機能、解毒回路を中心に採血(9月17日)(血液検査)
2)真菌(カンジダ)や細菌(クロストリジウム)の除菌度合いを調べるために尿を採取(9月15日)(有機酸検査(MOAT))
を調べた。

2022年10月7日に結果を伺いに、御川先生のクリニックへ
1)有機酸検査では、クロストリジウムが大幅に低下し、正常値範囲内、カンジダも若干高いものの、正常値に限りなく近づいている。
2)血液検査も、肝機能、解毒回路(ビタミンB12、葉酸、ホモシスティン)も、分子栄養学的に見て、目標値に到達している。

1年間、デュピクセントを行った後に、症状がどうなっているのか?
特に、治療方針は示されることなく、終わった。
クリニックに通って2周年。
ようやく、経過観察していきましょうと言われ、ホッとしている。

今後の取り組み〜姿勢をよくする噛み合わせの歯科治療と並行して

現在、私は分子栄養学の治療と並行して
「さとこデンタルクリニック」の岩前里子先生
「熊谷歯科医院」の熊谷倫恵先生
の下、「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療」を行っている。

姿勢を良くするためのマウスピースを作成(経緯については「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療①〜札幌への旅(2)+レントゲン検査」参照)
主に、夜に装着して就寝。

興味深いことに体温が0.5度上昇(36.3〜36.6度)。
身体が温かく感じるようになり、代謝が良くなった感覚がある。

アトピー性皮膚炎の治療にもいい影響を及ぼしており、
分子栄養学の治療単独ではなく、様々な治療を並行して行うことの大切さを感じている。

今後は、分子栄養学のサプリメントを定期的に取り入れるのと同時に、マウスピースによって姿勢がどう変化し
アレルギー症状が抑えられていくのかを中心に見ていければと思っている。

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