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【N#167】日常生活でできる風邪予防〜薬・サプリ以外で

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

2年ぶりに風邪をひき、改めて、風邪予防の大切さに気づかされた。せっかくの機会、今回のブログでは、風邪予防の観点からまとめたい。

風邪予防のためにできること

風邪予防といえば、うがい、手洗い、保温(20〜25度)、加湿(40%以上)が基本だが、それ以外にできることはたくさんある。

以下、リストアップすると、
1)鼻呼吸の実践〜サージカルテープの活用(口腔内の細菌のバランス)
2)水分の補給(血液の循環を良くする)
3)早朝の日光を浴びる(コルチゾールを上げる)
4)呼吸法と冷風呂・シャワー(アドレナリンを上げる)
5)良質な睡眠のためサウナ・運動の活用
になる。

鼻呼吸を実践する

人間の口の中(口腔内)には、口腔内の細菌(腸内細菌の口腔版)が生息している。細菌のバランスが整っていることが風邪予防につながる。

残念ながら、現代人は口呼吸になりやすく、鼻呼吸が実践しにくい環境に置かれている。口呼吸による弊害は、脱水症状、猫背の姿勢、歯茎の病気、細菌の種類の変化や、いびき、睡眠障害、歯並びの悪化等、様々な病気と関連が深い。しかも、風邪を引きやすくする環境になりやすい。

一方で、鼻呼吸は、体内に取り込める酸素量が上がる、吸い込む空気の温度が上がる、細菌の除去、一酸素窒素によって血液の循環が良くなる、鼻腔が広がるといった利点が多い。

口呼吸から鼻呼吸へ簡単に変える方法は、寝る前にサージカルテープを縦に貼ること。これだけで、風邪予防につながるので、是非、試していただきたい。

水分補給〜血液の循環と感染予防につながる

人間の身体の7割は、水。水分が十分に取り入れられていないと、筋肉、脳の働きだけではなく、腸内に生息する腸内細菌も水が必要なのだ。

更に、気道(鼻腔や気管)にある細胞(上皮細胞と呼ぶ)には「線毛」という細い毛がついているが、十分な水分補給があると、活発に働くことが可能となり、ウイルスなどの異物が侵入するのを防いでくれる。

水が不足しているか否かについては、簡単なテストがある。指先を指で摘み、5秒以内に戻らない時、爪を押して、1秒以内に色が変化しない時は、水分補給が足りないサインとなる。

意外と思うかもしれないが、水分を大きく失うのは、睡眠時。合計で、200~500mLの汗と、早朝の排尿で、水を失うのだ。早朝時に400mL~800mLの水を補うことで、失った分の水分を補給することを勧めているスポーツトレーナーもいる。

その上で、15分ごとに、体重1kgあたりに平均2mLの水を15~20分おきに(例えば、60キロは、120mL)10時間取ること(約2L)も勧めている。

実は、水を飲まなくても、水を取り入れる方法もある。炭水化物、塩分を取り入れることだ。これらは、保水=水を体内に保持する働きがあるため、水の代わりとなる。逆に蛋白質や脂質は水を含むことが少ない。糖質制限を行う方は、塩分不足、水分不足になりがちで、要注意だ。

早朝に日光を浴びる〜風邪予防になる

毎日、人間の体内で、コルチゾールと呼ばれるホルモンが作られる。ストレス時に多く作られるが、大事なのは、いつ出るかだ。朝、日光を浴びることで(日光も一種のストレス)、コルチゾールが一気に出て、集中力や活力を上げることができる。それだけではなく、短期的には、免疫力を高め、風邪予防の働きにつながるのだ。

一方で、コルチゾールが夜に出ると、うつ、不安症、不眠症に関わるだけではなく、長期的には、免疫の働きを抑える方向で体内に影響を与えると考えられている。

呼吸法と冷風呂・シャワー〜アドレナリンを出す

身体が傷つき、病原菌やウイルスが入ってくると、身体は短期的なストレスに晒される。その時に作られるのがアドレナリン。体内にアドレナリンによって、免疫(脾臓から免疫細胞を動員)を働かせることができ、いわば感染予防の働きをする。緊張している時、風邪を引きにくい理由は、アドレナリンが出ているからだ。

生活習慣でアドレナリンを出す方法がある。呼吸法と、冷風呂・シャワーの実践だ。

鼻呼吸(口呼吸)を25回繰り返し、その後、吐き、息を止めて、数回繰り返す(周期性過呼吸:cyclic hyperventilationと呼ぶ)。身体が温かく感じ、警戒心が増すような、アドレナリンが出る状態を再現できる。

冷風呂、冷シャワーは、アドレナリンとドーパミンを増やすのに有用。私は、朝、温シャワーを浴びた後に、冷シャワーを30秒〜1分浴びることで、気持ちスッキリ、皮膚の痒みも抑えられるので、活用している。

サウナ・運動の活用〜良質な睡眠のため

良質な睡眠は、体内(特に脳)に溜まった老廃物を排泄する役割があり、脳の場合には、排泄する働きをグリンファティックシステムと呼ぶ。良質な睡眠のうち、深い睡眠に入りやすくするために活用したいのが、サウナと運動。

サウナは、深い睡眠に入りやすくするための働きがある。具体的には良質な睡眠の時に必要な、成長ホルモンを出すことを手助けし、コルチゾールを減らす働きがある。運動も、1時間程度だったら、成長ホルモンを出すことが知られているが、こちらは、しすぎるとコルチゾールを出すので、要注意だ。

まとめ

今回は、風邪予防のためにできることを中心に、日常生活でできることをまとめさせていただいた。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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