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【N#87】御川先生のセミナーを受講して〜統合医療とは何か?医師の役割と患者として知っておくべきこと

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

私は、1年前(2020年10月)から、月1回、ナチュラルアートクリニックの院長の御川安仁(みかわやすひと)先生(以下御川先生)にお世話になっている。

時間をかけて分子栄養学(オーソモレキュラー)の治療に取り組んでおり、時々ブログに配信しているように、今のところ順調にきている。

御川先生のセミナーを開催〜統合医療実践グループ

今週の木曜日(2021年10月28日(木))、妻・亜希子と私が月1回、司会を務めている「統合医療実践グループ」のセミナーに御川先生を招いて1時間のセミナーを開催させていただいた(ちなみに、下記のスケジュール一覧をご参照ください)。

今回のセミナーでは、御川先生がどのように医療を考えているのか、統合医療の考え方や、その人となりがより理解できると思うので、内容の一部をご紹介したい。

私は、医学部の中で(大学院在学中を含め)基礎研究を合計6年、製薬業界に11年近く所属していて、統合医療に関しては全く聞いたことがなく、志している方と一人とも出会わなかった。

全国の医師の数は推計327,000人(2018年現在、厚生労働省の調査より)、歯科医師の数は104,000人(同データ)、薬剤師の数は311,000人(同データ)になっている。
医療従事者の中で、予防を含めた統合医療に興味を持っている人が少ないことに驚きを感じていたので、御川先生が真っ先に
『なぜ、統合医療、補完代替医療を学び、実践しているのか?」
からプレゼンを始めたのは、興味深かった。

統合医療までの道〜救急医療、麻酔、集中治療から見えたのは?

御川先生のご出身は、岡山大学の医学部。
当時
「大学時代、診療科をどれにするのか?」
全く検討がつかないまま、日常が過ぎていったそうだ。

希望のないまま、医師国家試験を迎えるが、その直前に大きな転機を迎える。
生まれ故郷(神戸)で起きた阪神淡路大震災と東京の地下鉄サリン事件だ。

被害者のニュースに接することで
「医師として何ができるのだろうか?」
悩んだ上に一つの決断をする。

「救急医療、麻酔、集中治療」の世界に入って、たくさんの命を救おうと。

救急医療に身を置くことで3つの気づきがあったという。
1)どんなに救急医療に取り組んでいて救える命が限られていること
2)患者さんの病態・バイタルサインをコントロールしているのは、薬であって自分ではないのではないだろうか?この薬がなかったら、自分に何ができるのだろうか?
3)上司から「我々はこの患者さんが自ら治るお手伝いをさせてもらっているだけだ」と言われたこと

結果的に、
「医師の役割は人が治ろうとしているのを手助けすることであり、できるだけ薬に頼らず、その人の治る力を発揮するようにサポートすることである」
「どうすれば、救急外来に運ばれないか、そのためには予防が重要」
「そうすれば多くの人を救える」
と悟っていったそうだ。

だからこそ
標準医療の中で行きたいと思った科がなかった」
のだと!

平成17年から
「病気にならないようにする、できるだけ薬を使わずに治療する」
手段として、様々な代替療法、伝統医療を学び、全国を飛び回りながら、研修を受ける日々。

アーユルヴェーダ、波動療法、遠隔療法、ホメオパシーなど、色々と吸収していった。
それが、現在のナチュラル・アート・クリニック開業に至った。

ナチュラル・アート・クリニックの開業、医師、病院の役割

医師の役割は
「自分で病気が治るお手伝い」であり、「病院は病気をコントロールするプロ」である。
とすごく明確に定義されているのが、印象的で、
西洋医療や、薬をたくさん処方した方から、代替医療の本質を垣間見ることができた。

普段から、私はアトピー性皮膚炎の治療で御川さんのクリニックでお世話になっている。
すごいと思うのは、生化学、分子生物学、分子栄養学に造詣が深いこと。
過去に医学研究者としてサイトカインの研究に携わり、生化学や分子生物学の現場に携わった人間から見ても、知識量が半端ない。
製薬会社時代、医師が勉強する時間が確保できないというイメージがあるが、御川先生のように西洋医学にどっぷり浸かった方が、代替医療に関わっているのが心強い。
毎回御川さんの話は説得力を感じさせられるし、楽しみにしている。

御川先生の診察の日常〜血液検査から見えるもの

人間には、恒常性(ホメオスタシス)を保つことで、健康を維持している。
例えば、自律神経、免疫や内分泌ホルモンなどのバランス等。
病気になるときは、このホメオスタシスが崩れる。

この悪条件を改善させるのが、統合医療の役割だという。

この例として、血液検査のデータを紹介。
人間ドックでみた血液検査と、分子栄養学から見た血液検査のデータの違いを根拠を挙げながら紹介。

東洋医学でいう「未病」を血液検査を通じて見ることができる。
改善が可能と、普段御川さんがどのような診察を行っているのかも垣間見ることができた。

「自分の命は自分で守る」
「病院は病気をコントロールするプロ」
このためにうまく病院を利用する。

このエッセンスが凝縮されたセミナーとなった。

最後に

質問も多数あり、午後9時スタートから、あっという間に午後11時を過ぎてしまった感がある。

なお、御川先生は、来月からナチュラル・アートクリニックのホームページを改訂するとのこと。
御川先生ははメルマガを発信中。現在のホームページのサイトからチェックできますので、ご興味のある方よろしくお願いいたします。

https://naturalartclinic.com/mailmagazine/

御川先生、お忙しい中、セミナーの開催をご快諾いただきありがとうございました。
これからも、ぜひとも大塚家ともどもよろしくお願いいたします!!

過去の記事〜2020年10月からの分子栄養学の取り組みについて

過去の取り組みについては、下記の記事をチェックしてください!
御川先生の診察と血液検査〜アレルギー性皮膚炎の治療の再開」(1回目の診察)
分子整合栄養医学って何であり、どのように発展してきたのか?〜歴史からみる
血液検査から何がわかるのか?〜腸内細菌の環境、蛋白質・脂質がどのように身体内で利用されているのか?神経伝達物質はどうか?を含め」(2回目の診察)
細胞のエネルギー代謝の働きを高めるステップ1から、次の腸内環境を整えるステップ2へ」(3回目の診察)
腸内環境を整えるステップへ〜リーキーガット症候群とは何か?〜何に取り組んでいるのか?」(3回目の診察から1週間後)
「水素点滴」の治療を受ける〜アトピー性皮膚炎治療の一環として〜BAPとdROMsテストで検証」(水素点滴を5回受ける)
「水素点滴」の治療を受け終えて〜BAPとdROMsテスト検査と今後の方向について
サプリメント+ステロイドとの併用〜必要ならば西洋の薬を使うことが大事」(4回目の診察)
腸内環境の除菌(1)〜食事制限と抗真菌サプリメントを使った治療へ」(5回目の診察)
腸内環境の除菌(2)〜真菌と細菌の違い+ダイオフとは何か?」(5回目の診察から2週間後)
腸内細菌の除菌(3)〜ダイオフ症状(アルコール、重金属、メチレーション回路)について」(6回目の診察)
腸内環境の除菌(4)〜ダイオフ(痒み、brain fog)への対処はうまく行っているのか?+食事(グルテンフリー、カゼインフリー)をどう工夫しているか?」(6回目の診察から2週間後)
腸内環境の除菌(5)〜「活性炭」を使う意味〜そもそも活性炭とは何か?」(7回目の診察)
ビタミン(サプリ)の効果の検証〜7ヶ月(2020年11月〜6月)の取り組み、医師の下、血液検査の結果」(8回目の診察)
腸内環境の除菌(6)〜カゼインフリー、麹フリー、グルテンフリー、砂糖フリーの生活をどう送っているのか?
腸内環境の除菌(7)〜INTERFASE(真菌の除菌)から日野百草丸(真菌、細菌の除菌、整腸、粘膜修復、健胃)へ」(9回目の診察)
腸内環境の除菌(8)〜ミネラル・脂質の血液検査・途中経過〜どのように検査値が変化しているか?」(10回目の診察)
腸内環境の除菌(9)〜モリブデンとセレンを取り入れることとその意味」(11回目の診察)
腸内環境の除菌(10)〜新型コロナワクチン接種・1回目(ファイザー)と血液検査の値への影響について」(12回目、13回目の診察)
有害ミネラルの解毒・排出(1)〜毛髪ミネラル検査の結果+グルタチオンの解毒+有害ミネラル排出の治療方針について」(14回目の診察)
有害ミネラルの解毒・排出(2)〜有害ミネラル排出の治療方針:クロレラ(八重山)+チオラ等を服用、手順は?」(15回目の診察)

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