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【N#59】腸内環境を整えるステップへ〜リーキーガット症候群とは何か?〜何に取り組んでいるのか?

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

2021年1月12日(火)、ナチュラルアートクリニックの院長の御川安仁(みかわやすひと)先生(以下御川先生)へ伺ってから1週間が過ぎた。せっかくなので、ここまでの取り組みをまとめたい。

2020年、アトピー性皮膚炎が悪化。年末に、栄養療法で、いい方向へ進めていき、
今度こそ!という想いで、
昨年の11月からスタート
してから2ヶ月が過ぎた。

血液検査で判明したのは、ディスバイオーシス(Dysbiosis、腸内毒素症)だ。
ディスバイオーシスとは、「腸内細菌のバランスが乱れた状態」のことをいう。原因は様々だが、最も大きいのは処方箋医薬品(抗生物質)や市販の薬の使用が原因になっている。
血液検査と有機酸検査を行った結果、アラビノースが高いことがわかった。これは、腸内の細菌のうち、酵母の一種であるカンジタ菌が優勢になっていることを意味している。
カンジダ症は一見、女性に認められる症状だと言われているが、そうでもなく、男性にもあるとのこと。
カンジダ菌感染により、便秘、下痢、耳鳴り、PMS(月経前症候群)、低血糖、疲労感、アレルギー症状の原因となる。
ディスバイオーシスは、リーキーガット症候群と密接に結びついている。

リーキーガット症候群については、トンプソン真理子さんの「リーキーガット症候群:あなたのその不調の原因は「腸の漏れ」にあった」に詳しい。

腸内には常在菌が存在しており、これらの細菌群たちのおかげで、腸が秩序を保たれているが、常在菌のバランスが崩れてしまうと、腸内の環境が激変。本来吸収されない物質まで腸が吸収されてしまうという、リーキーガット(腸=ガット、リーキー=漏れ)の状態になる。

「リーキーガット症候群」と呼ばれているが、医学の世界では「偽科学」という認識が強い。
私もこの説って「本当?」という想いがあるが、科学のほとんどの理論は「仮説」。
アトピー性皮膚炎が良くなれば、いいと考えているので、この仮説が正しいと信じて、治療を進めている。

「リーキーガット症候群」が「正しい」として、実際に何が問題となるのか?
1)有害な微生物や毒素が血流に入るのを許してしまう
2)栄養素が十分に吸収されない
3)未分解のタンパク質が血流に入ってきて、身体内でアレルギーを引き起こしてしまう
等だ。

リーキーガット症候群には、クローン病、セリアック病、自閉症、関節リウマチ、多発性硬化症、発疹、ニキビ、アレルギー等に関わっていると言われており、現代病につながっているらしい。

私は、おそらく、未分解のタンパク質が血流に入って、身体内でアレルギーを引き起こしているのではないかと考えている。
リーキーガット症候群を抱えている人の問題点は、腸内が荒れているので、消化吸収が不十分で、細胞まで栄養が運び込まれてないこと。

そこで、2020年11月から2021年1月までの2カ月間は、消化吸収を促し、細胞を元気にすること目標に、サプリメントを補い治療を行ってきた。
ビタミン・ミネラルでは、臨床試験では、効果がないと証明されているという人、本当なの?疑う人がいることは分かっているが、アンドリュー・サウルやアブラハム・ホッファーの本を読んでいると、かけてみる価値があるのではないかという想いがある。

そこで、

胃腸の、消化吸収を促すために、消化に効果のある酵素群(ベタイン塩酸を含む消化酵素)を補っている。
年齢を重ねることで、胃から出る塩酸の量が年齢とともに減少していく。さらに、胃酸分泌を抑える薬を取ると、さらに分泌が落ちていくという・・・。
胃酸が低いので問題になるのは、腸内毒素症だけではなく、ビタミンB12の吸収ができなくなる。ビタミンB12が欠乏すると、脱力感、疲労感等が起きる。

実際、血液検査で、胃酸を見る指標のペプシノーゲンIで分泌を見ることができ、48.6 ng/mLと低かった(70が目標)。そこで、胃酸分泌を促していくために、ベタイン塩酸を取り入れている(が、胃酸分泌を正常に持っていくためには、年単位かかるそうだ)。
その他に、エネルギー代謝に働く「酵素」の働きを助けるための補酵素として、
・ビタミン(ビタミンA(ミセル型)、ビタミンBコンプレックス(時々ナイアシン)、ビタミンC、ビタミンD3、ビタミンEコンプレックス)、ビタミンK)と
・ミネラル(亜鉛、マグネシウム)
を加えている。

ビタミンAは、粘膜壁を作っていく上で重要なビタミンだが、水に溶けない。さらに、血液検査から、脂質を代謝しにくい身体であることが判明。そこで、食事後にミセル型ビタミンAの形で取り入れている(これもiherbで入手可能)。食事からとられたビタミンAは、肝臓で保管されるが、食事やサプリだけでは、そんな簡単に血液中の濃度が上がらないので、粘り強く取ることが必要だ。

ビタミンBは、炭水化物、タンパク質、脂質を代謝し、消化吸収していく上で助けてくれる。ビタミンBの一式が入ったコンプレックスという形で、iherbで販売されているものを入手。

ビタミンCは、抗酸化作用、抗ヒスタミン作用、コラーゲンを作る上で大切な役割を果たす。抗酸化力を持つビタミンCの値(ビタミンCー除蛋白液の値、11.1 ug/mL、20は欲しい)が低いことなどから、酸化ストレスが身体内にかかっており、抗酸化力を働かせる必要があるために取り入れている。

ビタミンCの取り方には注意が必要。

ブドウ糖と同じ形で小腸から吸収されるので、

・できるだけ食間・空腹時に取ること
・小分けにして(1〜2グラム)とり、腸が緩む(=腸耐性と呼ぶ)一歩手前まで取ること

をしている。結果として、ビタミンCは、10〜15グラムぐらいの大量とっている(実際この量だと、日本製のビタミンC では無理)。

ビタミンD3は骨代謝、皮膚の状態の改善、免疫力を高める。25-OHビタミンDの値で見るのだが、63.0((ng/mL)、目標値は100)で、また高める必要がある。ちなみにサプリを取り入れる1年半前は、20近くだった。20を切ってくると、ウィルス感染症に対して重症化しやすいらしい。。。

ビタミンEコンプレックスは、抗酸化作用を示し、血液検査でももう少し高める必要があるとのこと。

ビタミンKは、腸内細菌が作ってくれるので問題がないが、血液検査の結果、値が低かった。

亜鉛は、損傷した細胞の成長、回復を助け、腸内の壁は代謝回転が早く入れ替わりが激しいため、亜鉛はこれらを助ける。

男性は、精子を作るときに亜鉛を消費するので、特に亜鉛が少なくなりやすい(一方で、女性は生理で鉄を失いやすい)。2020年11月に行なった、血液検査でも、亜鉛不足が指摘されているので、現在、亜鉛を25〜75mgぐらいとっている。

マグネシウムは、250以上の酵素の反応に関わっており、生命活動になくてはならないもの。で、不足しがちなのだスープにニガリ(豆乳から豆腐を作る際に使われる海からとられるもの)を入れるか、エプソムソルト入りの風呂に入り、経皮吸収させることで、取り入れている。

亜鉛やマグネシウムは、胃酸が不足していると、吸収されにくい。胃腸の、消化吸収を促すために、消化に効果のある酵素群(ベタイン塩酸を含む消化酵素)を補うことが重要となる。

他にも、

・CoQ10の還元型(CoQ10の値が低いため)
・アシュワガンダ(ハーブの一種、コルチゾールの値を安定化させることができる;空腹時にとる)
・オメガ3の中性脂肪+アマニ油(湿疹が出るので抗ヒスタミン作用(抗炎症作用)を期待)

を継続的に取り続けた。

3回目の診察(1月12日(火))で「腸内環境を整えること」へ進むことになった。

腸内環境を整えるため
善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌)
Lーグルタミン

を追加で取ることになった。

L-グルタミンは、腸内の粘膜壁を修復するのに役立つ。先週から、L-グルタミンは、iherbで取り寄せたサプリを6gとっていた。

しかし、数日で、湿疹と皮膚炎が出てしまったので、医療用医薬品の「マーズレン」に変更。湿疹が治ってきたので、L-グルタミンは、マーズレン(6包/日)を取ることにしている。

ビフィズス菌、乳酸菌を優位にすることで、カンジダ菌でバランスが崩れた腸内環境を整えていくことを目標にしている。

ビフィズス菌、乳酸菌は100億個入りのものをiherbら入手、1包/日、酪酸菌は医療用医薬品の「ミヤBM」を入手、9包/日取り入れている。

酪酸菌を取り入れると、免疫を抑制する制御性T細胞を活発にする酪酸を作り、腸炎を抑えることが報告されており、注目されている。

さて、これらに加えて、

現在、

骨ごと煮込んだスープ(骨入りスープ)、MCTオイルを含めたココナッツ食品、良い油(オリーブオイル、グラスフェッドバター)、果物

等を生活に取り入れている。

この中で「骨入りスープ」については、注目されていて「栄養型うつを治す! 奥平式スープ」の本もある。

私も妻のサポートをいただきながら、毎日試してみたが、途中で鬱っぽくなり、タンパク質を取るのが嫌になる時期があり、途中で断念。

現在、野菜スープを中心に、取り入れている(野菜スープに関しては「最強の野菜スープ」参照)。

実は、運動なしに、BCAA、アミノ酸やタンパク質を取り入れると、鬱になりやすいらしい。もう少しこの点について調べる必要がある。

そして、タンパク質を取る際、動物性より魚や植物性、特に「ヘンププロティン」を重宝していたが、

湿疹が出てくるようになり断念。リーキーガット症候群で、未消化なタンパク質が血流へ行き、アレルギー症状を出しているのではないかと推測。さらに、血液検査からもタンパク質の消化吸収が不十分であることもわかっている。

アレルギーを治療していくためにも、皮膚の材料となるタンパク質を補うのは不可欠。現在、食事からタンパク質を取り入れている。

3カ月後は、カンジダ菌除去へと進む予定だ。それまでに、腸内環境が整うことを願いつつ、進めていきたい。

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過去の取り組みについては、下記の記事をご参照ください!

御川先生の診察と血液検査〜アレルギー性皮膚炎の治療の再開」(1回目の診察)

分子整合栄養医学って何であり、どのように発展してきたのか?〜歴史からみる

血液検査から何がわかるのか?〜腸内細菌の環境、蛋白質・脂質がどのように身体内で利用されているのか?神経伝達物質はどうか?を含め」(2回目の診察)

細胞のエネルギー代謝の働きを高めるステップ1から、次の腸内環境を整えるステップ2へ」(3回目の診察)

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