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【B#147】本をどう選ぶか?〜毎年「テーマ」を決める〜選書の基準

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

読書のきっかけは?〜18歳・本との出会い

東京・渋谷でロル

私は、18歳まで本を読むのが苦手で、漫画を中心に読んでいたが、大学受験に失敗し、浪人になったことがきっかけとなり、読書習慣が身についた。きっかけとなったのは、歴史本(司馬遼太郎の「竜馬がゆく(文庫で全8巻)」)と社会主義の崩壊を予言した(ピーター・ドラッカーの「新しい現実」)の2冊の本だった。

小学校・中学校の7年間を米国・ロサンゼルスで過ごし、日本に帰国。日本社会に適応するのが難しかったので、日本の歴史に興味を持っていたが、良い本に出会うことがなかった。父が司馬遼太郎さんのファンということもあり、浪人時代に作品を手に取るようになってから、司馬さんの本を一気に読んだ記憶がある。

浪人時代(1989年4月から1990年3月)は、ベルリンの壁が崩壊した年でもあった。なぜ社会主義が崩壊したのか、父にいい本はないか?と聞いたところ、上記の本と米国のカーター元大統領の大統領補佐官だったブレジンスキーの「大いなる失敗」の2冊を紹介。

2冊を手に取って、じっくりと読んだが、圧倒的にドラッカーの方が面白く、時代背景を含め理解が深まった。「新しい現実」との出会いによって、面白い本って何か?といった基準ができたと思っている。そして、以下にのべる言葉と出会うことで、問題意識=テーマを意識して本を選ぶようになった。

問題意識(テーマ)と選書

1989年にドラッカーの「新しい現実」を手にとるようになってから、過去の作品を読むようになった。中でも1994年頃に、ダイエーの創始者の中内功さんとの対談本「「往復書簡」2・創生の時」を手に取った時に衝撃的なことが書かれていたのでよく覚えている。そこには、ドラッカーの発想の原点について書かれていた。

以下、印象に残った箇所を引用したい。

私は3、4年ごとに新しいテーマに取り組みます。統計学であったり、中世史出会ったり、あるいはまた日本画であったり、経済学であったりします。

もちろん3年では、これらのテーマを完全に自分のものにすることはできません。しかしそれらのテーマを理解することはできます。

こうして私は、すでに60年以上に渡って、一時に一つのテーマを勉強するという方法をとって来ています。

この方法では私は、たくさんの知識を強いれただけではありません。新しい体系や、新しいアプローチ、新しい手法を受け入れることができるようになったのです。

私が勉強した諸々のテーマには、それぞれ別の前提や仮定があり、別の方法論があったからです

テーマを決めて、本を読む〜1995年より

この言葉との出会い以来、私は、毎年テーマを決めて集中的に本を読むことを決めている。

2020年〜2023年:テーマ一覧

2023年は「科学的に健康長寿について何がわかっているのか?」、2022年は「分子栄養学の歴史と実践」、2021年は「第二次世界大戦と科学」、2020年「ソーシャルネットワークと資本主義」というテーマで読んでいた。

2010年以前〜2017年:テーマ一覧

過去に遡ると・・・

2010年以前
心理学、NLP、統計学、仏教、脳科学、日本史(戦国、幕末、明治時代、太平洋戦争)、日本文化(茶道、書道)、ローマ史、ルネサンス、物語論、マーケティング
2010年以降
2010年 西洋哲学、中国古典(論語など)
2011年 建築(現代の建築家をメイン)、アート(モダンアート)
2012年 食(職人など)、インド(ヨガなど)
2013年 解剖学、文化人類学(レヴィ・ストロースなど)
2014年 デザイン(プレゼンを含む)、落語
2015年 近代史、発生学
2016年 睡眠、食事
2017年〜2019年 テーマを決めず

今年(2024年)も読書のテーマを決めて、1年を過ごせればと考えている。
2024年のテーマは、「人類学」と「AI(人工知能)」になりそう。

生成AIが盛んに宣伝され、昨年はChat GPTが世間を賑わせた。おそらく、人類学と人工知能の2つの視点から見ている人は少ないと考えているので、この二つをテーマにした本を手にとるようにして、1年を過ごせればと考えている。

まとめ

今回は、自分自身が毎年テーマを決めて本を手に取っていることを中心に情報をシェアさせていただいた。新年、目標を立てたい方、このような立て方もあることを紹介できればと思って投稿させていただいた。少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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