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【P#46】mRNAワクチンの課題〜重症化・死亡率は抑えるが、コロナウィルスの感染自体は抑えない

はじめに

コロナワクチンの接種が進み、mRNAワクチンを接種することで色々とわかってきたことがある。
私の興味は、
1)mRNAワクチンを接種したら本当にコロナウィルスの感染は防げるのか?
2)製薬会社が示しているように、コロナウィルス感染症による重症化、入院患者は抑えられるのか?
3)コロナに自然と感染した患者と、ワクチンを接種した患者との間に違いはあるのか?

この疑問に答えてくれ流のが、Dr Chris Martenson博士のYoutubeチャネル(Peak Prosperity)だ。
今回のブログは、Martenson博士のYoutubeの発信内容をベースに、データを確認した上で、まとめている。
個人的には、看護師出身のJohn Campbell博士のYoutubeと合わせて、コロナについて勉強をしている。
是非、英語が理解できる方は、両方の方のYoutubeチャネルをチェックいただきたい。

自然感染 vs ワクチン接種による感染〜予防効果が高いのはどっち?

ワクチン接種率のデータ(Our World in Data)によると、イスラエルは60%を超えている(2021年7月15日現在)。

コロナワクチンの接種は1人1人が情報を収集して判断することが大事」で書いたように、イスラエル人の接種したワクチンはファイザー製のみ。
日本もファイザー製を使うので、参考になると思う。

さて
「コロナウィルス(COVID-19)に自然と感染した患者と、ワクチンを接種した患者との間に違いはあるのか?」
についてイスラエルから面白いデータが公開されている。

Natural infection vs vaccination: Which gives more protection?‘によると、

1)イスラエルでは、2021年5月から、7,700症例のコロナウィルスが検出された患者が報告され、1%以下(72症例)が、過去、コロナウィルスに感染した患者だった。
2)陽性患者のうち40%(3,000症例以上)は、ワクチンを受けたにも関わらず再度コロナに感染した(ワクチンを接種した5,193,499症例のうち3,000例(0.0587%)が感染したことになる)。

コロナウィルスに自然に感染した人に比べ、ワクチンを打った人は、6.75倍、コロナウィルス陽性になった。
要は
自然感染の方が、ワクチン接種による感染効果よりも高い
ことがわかった。

「え?」
「ワクチンを打った方が感染しやすいってどういうこと?」
と思った方、
実は、そう。
ワクチンを接種したからって、身体は完全にコロナウィルスを排除できるわけではないのだ。

ワクチンはコロナウィルスを排除できないが、重症化、死亡率を抑える!

もう一つデータを紹介したい。
イスラエルが発表した最新(2021年6月27日〜7月3日まで、Twitterで報告)のデータ(上記の表参照)
ワクチンを接種した患者を年齢別に見ると、いずれの年齢層においても
何と、ワクチンを接種したとしても、コロナウイルスに感染する割合が79%〜100%になる。

ワクチンを接種したとしても、
コロナウィルスの感染自体を予防するわけではない
のだ。

このようにワクチンはコロナウィルス感染自体は予防しないが、実際、入院患者や死亡率を減らすことは報告されている。
例えば、下記のグラフ(同イスラエルのTwitterデータ)のように、ワクチン接種した患者と接種していない患者に比べ、ワクチン接種の入院患者はある程度抑えられることがわかった。

又、Our World in Dataによると、コロナによる新規の死亡率(対100万人)もイスラエルでは抑えられてそうだ。

ワクチンは、なぜコロナウィルスを排除できないのか?

イスラエルで集積したコロナワクチン(ファイザーのmRNAワクチン)のデータにより、完全にコロナウィルスを排除できないという仮説が出てきる。

このようなワクチンのことを
「non-sterilizing vaccine=ウィルス自体を完全に除くことのできないワクチン」
と呼ぶ。

なぜ、mRNAワクチンは、完全にコロナウィルスの感染を抑えることができないのか?
コロナウィルスは、感染に関わるS蛋白質以外に、N、E、M蛋白質とRNAから構成される。
ファイザー、MODERNA、アストラゼネカのワクチンは、人間の感染に関わる「S蛋白質」のみに標的を絞ってデザインされたワクチンなのだ。

ウィルスを構成するN、E、M蛋白質に対してはワクチン効果がない。
これらの蛋白質に対して、ワクチンを作る場合には、生ワクチンか不活化ワクチンが必要だ。
今回、これらをワクチンとして使う場合には、開発に時間がかかるので、先にmRNAワクチンが登場した。

mRNAワクチンを接種したとしても、S蛋白質だけに免疫が働く。
このため、
「コロナウィルスは、S蛋白質に対する免疫(中和抗体)から逃れることができれば、人間の身体の中で増えることができるのではないか?」(Immune Escape(=免疫系から逃れる)と呼ぶ)
という可能性がある。

mRNAワクチン:新たな変異株を生む可能性(?)

実際、そのような仮説を唱えている人がいる。
長年ワクチンの開発を進めた医師で、製薬会社に勤務経験のあるDr Geert Vanden Bosscheが唱えている仮説だ。

普通のコロナウィルスの感染は、自然免疫(好中球、マクロファージ、NK細胞)や獲得免疫(T細胞、B細胞)等、統合的に免疫が働く。その結果、コロナは排除され、免疫が成立。次のコロナウィルスが感染しないようになる。

一方で、mRNA(S蛋白)のワクチンは、免疫系のごく一部の獲得免疫(B細胞による獲得免疫)のみ。
ファイザーワクチンの例からすると、1回目の接種から2回目の接種は3週間、2回目から7日後に、免疫(中和抗体)を獲得すると考えられている。
免疫獲得する、1ヶ月近く、免疫が成立していない間、コロナウィルスに感染する可能性がある。
現に、イスラエルのデータを見ると、コロナワクチンを接種した患者がコロナウィルスに感染している症例が認められる。

厄介なのは、mRNAワクチンによって獲得した免疫を逃れるようにコロナウィルスの感染によって、ウィルス自体が変異を起こす可能性が高い。
現在、大規模なmRNAワクチン接種が行われている関係上、コロナウィルスのつけ入る隙を与える。
このように考えると、今後どのような変異株が出てくるのか、予想ができない。

参考に、Martenson博士が、Bossche博士にインタビューしている英語のYoutubeがあるが、もしご興味がありましたら、ぜひチェックください。

これも仮説の段階だが、Bossche博士は、mRNAのワクチンでは、集団免疫は獲得できないと言っている。
今まで聞いたワクチン慎重派の中で、最も説得力のある説であるが、正しいかどうかは、これからぜひ検証されていけたらありがたい(ちなみに、この説について主要なメディアや当局を含め取り上げられていない)。

まとめ

冒頭の質問だが、
1)mRNAワクチンを接種したら本当にコロナウィルスの感染は防げるのか?(→感染は防げない)
2)製薬会社が示しているように、コロナウィルス感染症による重症化、入院患者は抑えられるのか?(→重症化、入院患者は抑えられそうだ)
3)コロナに自然と感染した患者と、ワクチンを接種した患者との間に違いはあるのか?(→自然に感染した患者の方が、コロナウィルスの感染を予防する)
の答えになる。

mRNAワクチンは、一部のウィルスに対して免疫が働くような設計になっている。
イスラエルのデータを見ていると、ワクチンによって完全にコロナを排除できるような免疫が獲得できなさそうだ。
mRNAワクチンについては、重症化や入院患者を抑えることはわかってきている。

しかし、長期的な有効性、安全性については、まだわかっていないことが多い。
更に、mRNAワクチン自体、集団免疫を獲得するのか?といった疑問のある。

これから先、生ワクチン、不活化ワクチンといった、コロナウィルス全体を使ったワクチンも登場する。
今後ともmRNAワクチンを含め注目していきたい。

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