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【P#45】「ビタミンD3」とコロナ〜感染症に対処するため「ビタミンD3」を使う意味

はじめに

コロナウィルスの感染症が中国・武漢市から広まってから1年半。

過去にmRNAワクチンは、米国、ドイツなどでどのように開発されたのか?(「mRNAワクチン〜技術的に何がすごいのか?」)
今わかっているmRNAワクチンの有効性と副反応についてまとめた(「ワクチンの接種は1人1人が情報を収集して判断することが大事」参照)。

ワクチン接種の判断〜正解がない中どう考えるか?

結論を言えば、
「ワクチンについては、残念ながら正解はない」
こと。

大事なのは、
「誰がいったか?」
ではなく
「事実は何か?」
の視点で考えること。
そのために、
「今わかっていることから、どう判断するか?」
の仮説から「自分なりの答え」を出すことが求められる。

そうはいうものの、
「感染症に対して免疫を働かせるために、何かできることはないか?」
実は、ワクチンの接種有無に関係なく、感染症に対して免疫を働かせるための対処法がある。

その一つは、ビタミンDの血中濃度をあげることだ。
今回は、ビタミンDについて書きたい。

コロナウィルス感染症とビタミンD

コロナウィルス感染症の重症化、死亡率の確率を抑えていくために注目されているのがビタミンD3だ。

Journal of Infection and Public Health (2020年10月号)の「欧州20カ国のビタミンDの血中濃度の疫学調査」によると、
ビタミンDの血中濃度(ビタミンD(25OH)で測定)とコロナ症例と死亡者との間に「相関関係」があることがわかった。

40ng/mLを超えると、コロナウィルス感染症の予防につながる可能性がある!

ただし、
「相関関係」があるからって「因果関係」があるとは限らない。

ビタミンD3を実際に使って、感染症に影響を与えるかどうか、調べる必要がある。

それについては報告が複数出ており、一つ紹介したい。
BMJの報告では、コロナウィルス陽性患者(40症例)を無作為でビタミンD3群(7日間、60,000 IU/日)と対照群に分けて検証。
結果、ビタミンD3群の10症例(62.5%)がコロナ陰性、対照群の5症例(20.8%)がコロナ陰性になった(有意差あり(p<0.018))。

ビタミンD3は安価なサプリメントのため製薬業界で大規模臨床試験で検証する価値がないと見られがち。
大規模臨床試験にはお金がかかるので、どうしても医師主導の少数症例での報告でしか論文化されない。

興味深いのは、アメリカ国立アレルギー・感染症研究所・所長のアントニー・ファウチがインタビューで、コロナウィルス感染症予防のため、ビタミンDをとっているよ、と答えていることだ。
ワクチンを接種するか否かはともかくとして、ビタミンDを生活に取り入れることは、お勧めしたい。

ビタミンDの血中濃度(25OH)を測ること

十分にビタミンDが身体内に吸収されたかどうかは、血中濃度で判断できる。
ぜひ興味がある方は、分子栄養学を専門とするクリニックで血液検査を受けてください。
その際は、保険検査内で行われるビタミンD(1,25OH)ではなく、ビタミンD(25OH)の検査をリクエストすること

国内で血中ビタミンDの濃度を調べた調査があり、紫外線が少ない冬(11月)に、日本人の3割(男性)、6割(女性)はビタミンD不足(ビタミンD(25OH)が20ng/mL以下)が明らかになっている。

斎藤糧三さんの「サーファーに花粉症はいない」によると、以下のように、ビタミンD血中濃度に関連した疾患はたくさんあるという。

前に書いたように、ビタミンDは、コロナウィルスの感染症の重症化、入院、死亡を抑えることが知られている(40ng/mLまで来ると抑制される)。

ここで、私自身の経験をシェアしたい。
私は、過去に3回、ビタミンDの血液検査を受けており、
・2019年6月5日:20.0 ng/mL
・2020年10月23日:63.0 ng/mL
・2021年6月8日:78.4 ng/mL
の値で推移している。
世界一周中は、何度も風邪をひいて大変な思いをしたのは、ビタミンDの血中濃度が低かったため。
今は全く風邪を引かなくなったので、本当に、ビタミンDの血中濃度を上げたためだ。

ビタミンDの選択肢〜紫外線、食事、サプリメント

ビタミンDは、以下の3つの方法で取ることができる。
1)紫外線(UV-B)
2)食事
3)サプリメント

紫外線を浴びることで、ビタミンD3を体内で作ることができるが、MAXで1,000 IU。
その上、紫外線は夏に強く冬は(オゾン層により)その1/4から1/10とも。

食事でも、シャケ一切れでMAXで1,000 IU近くしか取れない。

やはり、効率がいいのは、サプリでビタミンD3を取ることだ。
MAXで10倍(10,000 IU)〜20倍(20,000 IU)まで体内に取り込むことができる。

*参考に、ビタミンDは後ほど書くように脂質(油)の一つ。身体に溜まりやすいので、大量にとると問題になる。血中濃度を測った上で、適切に取ることが大事だ(心配な場合には、分子栄養学の専門医に相談することをお勧めしたい)。

ビタミンDは脂質(油)〜脂質の消化・吸収の仕組みを知ること

参考に、ビタミンD3を21週間、1,000 IU、5,000 IU、10,000 IUの3つの量で毎日取った時の血中濃度のデータがある(下記の図参照)(JECM 2013年の報告より)。
ビタミンD3が10,000 IUでも、血中濃度をあげていくのに、意外と時間がかかるのがわかっていただけるとかと思う。

「なぜ、ビタミンDの血中濃度を上げるのに時間がかかるのか?」
それは、ビタミンDは、油に溶けて、水に溶けない性質があるからだ。

そのため
「脂質(油)が人間の体内で、どのように消化・吸収されるのか?」
を知ることだ。

なぜなら
「血液は水で出来ており、油は基本水に溶けないから」
だ。

脂質が消化・吸収されるためには、
1)胆汁:胆汁が十分に作られること(→最終的に小腸で吸収されるため)
2)コレステロール:十分なコレステロールが身体内にあること(→コレステロールから胆汁ができる)
3)身体内で十分蛋白質はあるか?(血液中に脂質が蛋白質によって運ばれる)
4)胃酸がしっかりと出ているか?(蛋白質が十分にあるためには、胃酸がしっかりと分泌されていること(身体内で蛋白質が利用できない))
5)ミネラル(ビタミンDが代謝されるためには、マグネシウムが必要)
が挙げられる。

要は、単にビタミンDをとったからではダメで、
どのタイミングで取るのか?→食後(食後に胆汁が出るため)
自分の消化・吸収の状態を知った上で、取り入れることが大事だ。

なお、消化・吸収の状態は、血液検査でわかる。
例えば、
・胃酸の値はどうか?
・コレステロールの値は大丈夫か?
・蛋白質は十分に利用できるのか?

これらの影響を考えると、いかにビタミンDを取り入れるのに時間がかかるかがかわる。

結局、定期的にビタミンDの血中濃度を測定しながら、適切に身体内に取り入れられているかどうか、調べることが大事だ。

さらに、ビタミンAは、ビタミンDと共同で働くと言われているので、ビタミンAの血中濃度もあげておく必要がある。
ビタミンAは、かぼちゃやニンジンで10,000 IU取れるので、食事で取り入れることが可能だが、サプリメントで取り入れるのも大丈夫だ。
ビタミンDと同じようにビタミンAは年単位で上がってくるので、血液検査で血中濃度を見ながらサプリメントの量を決める必要がある。

参考に、ビタミンDは、マグネシウム、ビタミンAは亜鉛を必要としているので、ビタミンDを考える際には、4つの栄養素を取り入れることが重要だ。

まとめ〜ビタミンDの血中濃度を上げること

ビタミンDの血中濃度を上げていくためには、
1)サプリメントを使うこと
2)時間がかかること
3)脂質(油)の消化・吸収について知ること
4)ミネラル(マグネシウム)、ビタミンA、亜鉛が重要
等、書いてきた。

ビタミンD3は、iherbで取り寄せることができる(10,000 IUの120錠(2ヶ月分)で約900円)。
私自身、最初に測定したときに、20ng/mLだったので、ビタミンD3を10,000 IUをほぼ毎日取るようにし、最終的に80ng/mLまで上げることができた。

コロナワクチンの接種をこれからする人や、したくない人にとって、免疫を働かせることは大事。
マスコミではほとんど取り上げないが、重症化や死亡を恐れている方には是非ともお勧めしたい方法だ。

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