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【N#105】有機農産物と化学肥料との違い〜どのように作られるか?から知ろう

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

有機農産物と化学肥料/農薬の違い

食品に関して有機農産物と化学肥料/農薬による農産物の比較が話題になる。本当に有機農産物が安全で、化学肥料/農薬は問題って?2つの違いがわからない人は意外と多い。今の人口を養うため化学肥料も大事だから。農薬は有機農業にも使われていることは意外と知られていない(天然由来の農薬はOK)。

篠原信さんのブログを読むと、化学肥料を使う現代農業は、2.6倍(このデータは1970年!)ものエネルギーを投入されている。農薬、トラクター、ビニールハウス(空調を含む)、化学肥料は、全て石油由来。家畜の餌も輸入に頼っており、有機に使う馬糞も輸入飼料抜きでは有機農業も営むことができない。

人口問題から石油依存の農業へ

19世紀末に人口増の問題が話題に。肥料として窒素をどう確保するかが問題だった。20世紀に入り、ペルーから輸入されたグアノが世界中の作物の収穫量を爆発的に上げた。グアノは、化石化された鳥の糞の白い岩で畜糞の30倍以上の窒素を含む。チリの砂漠の硝石とともに資源の奪い合いが起きる。

マメ科植物と輪作することで、窒素を確保するという方法もあったが、問題解決に繋がらない。化石燃料を使った合成肥料の発明が救世主となった。石油に依存した穀物の始まりで、今トウモロコシを1エーカー育てるのに115リットルのガソリンが投入されるまでになった。

合成肥料の技術は爆弾にも簡単に転用できるので、石油は、農薬と合わせて軍事と密接に関わっている。ベトナムで枯葉剤が撒かれたこともあり、反戦運動が勃発。軍事技術に頼らない方法はないか?とヒッピーとの間で流行したのが、有機農産物の技術だった。

インドでの研究から有機農業が発展〜ヒッピーへ受け継がれる

20世紀初頭、アルバート・ハワードは、インドで研究を行う。 「盛んに生長する植物と害虫や病気にやられてしまう植物があるのはなぜか??」 昆虫、菌類、病気に対し、植物がどのように変化するのか?ハワードは、植物性廃棄物(作物の刈り入れ株)と動物性廃棄物(畜糞)を混ぜて堆肥を使った。

綿花に試したところ収穫量が2倍になり、病気は畑からほとんど姿を消す。結果、綿花、茶、砂糖の大規模プランテーションが有機廃棄物を畑に戻すことを始めた。逆に化学肥料を使うと、土壌を劣化、病虫害が広まる、収量を上げるために、更に化学肥料・農薬を投入すると悪循環になることがわかった。

この成果はずっと無視されたが、60年代のヒッピーたちによって復活。有機農業が面白い形で注目されるようになった。化学肥料/農薬と有機農業について簡単にその違いについて書いたが、これを知るだけでも、食品に対する見方も違うと思う。先ほど書いたように有機農業に農薬は使われている。

まとめ

簡単に、有機農業と化学肥料の歴史について紹介した。
セミナーでは、栄養学を中心に情報をお伝えしている。

有機、化学肥料、農薬を含め、実際、どのように食事が生産者から消費者まで届けられるのか?を含め、考えることが、栄養学を考えることにつながると思っている。

分子栄養学、マクロビを含め栄養の知識も大事だが、食材がどのように流通しているのか?ぜひ知っていただきたいと思って、紹介した。少しでも参考になれば幸いです。

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