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【N#106】医薬品と農薬の違い〜どのように作られるか?から知ろう

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

医薬品と農薬の違いは?〜国の審査機関はどうなっているのか?

医薬品と農薬についての違いについて知らない人が意外と多い。私は過去に農学部で農薬を学び、製薬業界で医薬品に関わってきた。興味深いのは、医薬品は厚生労働省の管轄下に対して、農薬は、環境省、厚生労働省、内閣府・消費庁、農林水産省、内閣府食品安全委員会の管轄と非常に関係部署が多いことだ。

なぜならば、医薬品と農薬は、それぞれ働きが違うからだ。医薬品は、人体の閉鎖系でメインは服薬と注射という形で使われる。一方で、農薬は自然環境への流出もある開放系のため、自然環境に対する影響の審査も必要となる。

農林水産省によると、農薬の検索・開発は40億円(人件費を含めると100億円)と10年の歳月。毒性試験、安全性試験を含めると莫大になる。登録確率は50000分の1で、市場規模(農薬と肥料を含め)は6400億円に及ぶ(2015年)。

参考に、医薬品は、医師が処方箋を使う医療用医薬品は、6兆円、処方箋が必要としない一般用医薬品は6000億円に及ぶ(2010年)、健康食品の市場規模は1兆2,000億円規模。薬になる確率は、約3万分の1で、研究開発には3000億円とも言われている(色々なデータが出ているが概算で)。

しかも農薬登録は3年ごとの再登録制度と、医薬品(新薬で8年後に再審査)よりも厳しい。農薬は、最新の科学的知見に基づいて、安全性の再評価対応を取らないと登録が失効する。制度ができて以来、21,000品目のうち16,000品目が失効した。このように安全性については細心の注意が図られているらしい(「寺岡徹・図解でよくわかる・農薬のきほん」より)。

最近再審査制度が改定され、新たに登録する場合には、15年に。現在の農薬の品目登録数は、約4,200に及ぶ(2020年2月29日現在)

無農薬って表記できるの?〜農林水産省の見解は・・・

意外と知られていないが、「無農薬」「減農薬」「無化学肥料」「減化学肥料」の表示は原則禁止。無農薬と謳うことができない。農薬って使われている期間は必ずあるからだ。どの期間使っていないか?が重要。農薬が 使われる理由は、病害虫、雑草による収穫が減るのを防ぎ労働時間が減らせるから(特別栽培農産物に分類)。

有機農業には農薬が使われる・・・

農薬には、生物由来のものと化学合成のものがある。生物由来は有機農業に使われる。オーガニックりんごの殺虫剤として硫酸銅(II)が使われるが、硫酸銅(II)は基本的に人工の殺虫剤よりも人体に危険とも言われている。

過去に世界で、放射線や化学物質(発がん性の物質)を使って突然変異させた作物は、1,893品種(コメ、小麦、大麦、大豆、トマト)に及ぶ(2006年の中川仁氏による報告)。化学物質や放射線によって突然変異を起こした作物は、有機栽培で育てることができ、規制対象外(将来については、規制対象になっている、米国の規制当局(USDA)より)。

最近、有機農産物の認定となる「JAS(日本農林規格)認定」の取り決め(「はじめての人のための有機 JAS 規格)を見ると、放射線照射や遺伝子組み換えを施した作物は使用しないように、となっているが、過去に放射線照射によって作られた作物は、対象となっているかどうかは不明だ。

まとめ

簡単に、農薬と医薬品の違い、有機農業との関連についてお伝えした。

有機、化学肥料、農薬を含め、実際、どのように食事が生産者から消費者まで届けられるのか?を含め、考えることが、栄養学を考えることにつながると思っている。

分子栄養学、マクロビを含め栄養の知識も大事だが、食材がどのようにできているのか?
ぜひ知っていただきたいと思って、紹介した。少しでも参考になれば幸いです。

 

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