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【N#141】「デュピクセント」⑤〜使用11ヶ月後の経過〜血中の亜鉛と鉄の値が上昇

はじめに

こんにちは!東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

栄養治療を受けてから3年半が経過〜ステロイドの量も激減

20代の後半、東京大学の大学院生の頃にアトピー性皮膚炎を発症。2019年10月からナチュラルアートクリニック・四谷で、院長の御川安仁先生の下、分子栄養学の治療を開始。2022年8月から皮膚科(マイコホリスティックスキンクリニック)で、分子標的薬(モノクローナル抗体の治療薬)のデュピクセントの治療を開始した(「分子栄養学に出会ってから3年〜アトピー性皮膚炎の治療から脱ステロイドまでの道筋」参照)。

デュピクセントの投与から6ヶ月〜劇的な効果を示す

現在は、血液検査に基づいた分子栄養学の治療と並行しながら、2週間に1回皮下に注射のデュピクセントの治療を進めており、昨日(2023年07月11日)で、22回目を迎えた(1年間、全24回の投与予定)。

2022年8月にデュピクセントの治療を受けるようになってから、懸案だった「ステロイド」の使用量が激減。今年(2023年)に入り、外用のステロイドは3回しか使わず(直近では、2023年7月の初めに使用した)。

半年後の経過については「使用6ヶ月後の経過〜ステロイド激減+痒み+亜鉛と鉄」に書いたが、投与してから11ヶ月が経過したので、久々に近況を報告したい。

デュピクセントの投与4ヶ月後〜鉄、亜鉛不足の指摘を受ける

使用してから4ヶ月後になっても、痒みは完全に減ったわけではなく、背中の肩甲骨付近、肋骨の下の右側に少し赤みの湿疹がわずかながら、症状が出ており、それが1ヶ月にわたって続いた。

痒みの原因は何によるのか?知りたいと思い、マイコ先生に血液検査を依頼。
16回目の注射した日(3月22日)に採血し、4月5日に採血の結果を伺うことができた。

アレルギーの主要な指標(TARC、IgE等)が軒並み減少し、白血球の割合も順調に推移している。この検査で、マイコ先生から指摘されたのが、亜鉛の値とフェリチンの値だ。

亜鉛と皮膚炎との関係〜亜鉛の摂取量を50mg→100mg

一つ目の亜鉛が86 ug/dLから70 ug/dLへ減少。本来ならば130欲しい。実は、亜鉛とアトピー性皮膚炎には深い関係がある。皮膚炎に重要な役割を果たしているのは、人の身体にとってエネルギーの大元となるATP(アデノシン3リン酸)だ。通常、ATPは、細胞の中にあるのだが、物理的接触や外部ストレスなどの刺激によって、細胞の外へ。結果として、炎症を引き起こすことが知られている。

本来、ATPは、酵素によって速やかに分解されるが、亜鉛が少ないと、酵素の働きが弱くATPの分解が促進されない。結果的に、皮膚炎が進む。身体の中でATPが多いのは身体を動かすためにATPをエネルギーに使う筋肉だが、皮膚にもある程度の量がある。皮膚に存在する亜鉛のうち7割が、皮膚の一番外側の表皮にあると言われている。皮膚炎が起きると、皮膚の表皮がすぐに剥がれ落ちてしまうため、亜鉛が失われてしまうのだ。

この亜鉛が、痒みによって使われていることを考えると、亜鉛のサプリメントを補充し、血中の濃度を上げる必要がある。今まで摂取してきた亜鉛の量を倍増(50mg→100mg)することにした。

鉄(フェリチン)の値が低い〜鉄とミネラル吸収を促すサプリを補充

鉄(フェリチン)の量も、低いと痒みが起きやすくなるとのことだ。
鉄は、腸内環境のバランスを崩す可能性が高いため、積極的に取り入れることがなかったが、今回、いいサプリメントがあるので、取り入れてみてはどうか?とマイコ先生から「フローラディクス(FLORADIX)」を勧められた。

数日飲んでいるが、とにかく美味しい!鉄剤といえば、肉の肝をイメージするが、そういったことは一切ない。
興味深いことに、プルーン約250倍、ホウレンソウ約25倍、牛レバー12.5倍、サジーフルーツ約7.6倍の鉄分を持ち、吸収率の高いヘム鉄が配合されているらしい。これは大いに期待できる!

鉄を上げるには腸内環境も大事〜フォスファチジル・コリンの摂取

マイコ先生からは、腸からのミネラル吸収が弱い可能性も指摘された。
そこで、御川先生の時に勧められた、細胞膜の成分である「フォスファチジル・コリン」も取り入れることにした。

参考に、今サプリメントとして取り入れているのは、ビタミンA(10000 IU/日)、ビタミンC(2g)、ビタミンD(10000 IU/日)、ビタミンB群、ビタミンB12、オメガ3(2000mg)、時々ビタミンEだった。

血液検査の結果〜亜鉛の増量、鉄サプリ(摂取3ヶ月後)

鉄サプリの補充は、身体に大きな影響を及ぼすことを改めて実感。少しずつ痒みが出てきて、3ヶ月経過の時点で、週1回〜2回、夜のかゆみが気になるところまできた。まいこ先生の指示通り、鉄サプリと亜鉛増量は継続したが3ヶ月経過した時点で鉄のサプリを中止。効果測定のため、摂取してから3ヶ月後(2023年6月27日)に、採血を行った。

昨日(2023年7月11日)に、まいこ先生から以下の血液検査の結果の報告を伺った。

フェリチンが77.5→112、亜鉛も70→ 95と大幅に改善。その上で、アレルギーの指標となるTARC、IgEの量に変化がないことから、鉄と亜鉛が身体に取り入れられたことがわかった。まいこ先生によると、腸内環境が良くない人だと、こうもうまくいかないらしい。

私自身、順調に亜鉛と鉄が上がった要因として
1)フォスファチジル・コリンを摂取したこと
2)御川先生のところで、除菌、有害の重金属排泄を事前に行ったこと
の2つではないか、と考えている。

今生活に取り入れていること〜日光、塩、水、冷シャワー

デュピクセントを取り入れてから11ヶ月。後2回の注射で、治療が終わる予定だが、アレルギー治療で重要になるのは、ストレス管理だと思っている。

現在のところ
1)朝、温シャワーと冷シャワーを交互に行うこと
2)早朝に日光を浴びること
3)発汗量が多いので、水に塩分を入れて取り入れること
等に取り組んでいる。

Susanna Søberg博士の「Winter Swimming(邦訳なし)」 冷シャワーは、集中力を増す効果や、ストレスの軽減、抗炎症効果も期待できるそうだ。更に、サウナと冷風呂と組み合わせると相乗効果が発揮できるので、月1回、サウナへ通うことにしている。

早朝に、日光を浴びると、ストレスホルモンの一つコルチゾールと幸福のホルモンと呼ばれるセロトニンが上がる。両方のホルモンが上がることで、夜の睡眠に入りやすくなる。特に、セロトニンは睡眠のホルモンのメラトニンの材料になるので重要。コルチゾール自身、免疫力を高める上でも重要な役割を果たし、朝から昼にかけてコルチゾールが上がると、夜に下がる。夜にコルチゾールが上がると、鬱症状、不安症などの症状が現れ、眠りにくくなる。

早朝に日光を浴びると、寝起きもよく、集中力も増すので、個人的には効果の高い方法だと思っている。

塩分については「意外と知られていない塩分不足〜塩分が足りないと何が起きるか?」に書いたが、心理的なストレスを感じると、身体は塩不足に陥る。塩分は、砂糖の取りすぎを防いでくれるし、ストレスに対して、対処しやすくなるので、塩分は意識的に摂るようにしている。

来月にデュピクセントの注射が終わった後も、この3つの生活習慣を取り入れることで、リバウンドしないよう、治療を進めていければと思っている。

まとめ

今回は、デュピクセントを使ってから11ヶ月後、身体内の変化についてまとめた。
素晴らしい薬だということは間違いないが、痒みが完全に引くわけではなく、分子栄養学的アプローチも必要になることが、少しでも伝われば、と思っています。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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