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【T#53】第8回・タロット交流会の開催の報告〜自律神経系を整えること+安全な場を提供することの意味について

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

2021年4月14日(水)、第8回・タロット交流会を開催。
新規の方1名を含む4名の方にお越しいただいた。
今回は、午後6時から午後9時半の3時間半と決められた時間枠で行った。

参加者の到着時間が違うということもあり、雑談の時間を長めに取った。

さて、食事を終えた午後8時頃から、個別のタロットセッションを開始。
プライベートスペースを設け、希望者には、扉を閉めて、安全な空間で話を聞く環境を整えた。

いつものように、一人一人の悩みを聞いた上で、タロット・カードを展開。今回は、大アルカナと小アルカナの2種類のカードを使って、参加者との交流を深めていった。
今回提供した食事は、野菜、豆腐入りハンバーグ、野菜スープとフルーツを中心とした食事だった。

今回、参加者にモーツァルトの音楽を波動スピーカーで聴く機会を提供。波動スピーカーは自律神経を整える効果が知られているが、効果を体感できるいう参加者もいて、導入してよかったと思っている。

なぜ
「波動スピーカーを導入しようと思ったか?」
というと
「安全な場を提供するために、副交感神経を刺激する音楽が手助けするかもしれない」
と思ったのと、
「安全な場を提供することで、参加者が、自分と向き合う余裕を持つことができる」
ことや
「Google社で、「安全な場」=「心理的安全性な場」にいることで、自分の能力を最大限発揮できるらしい、という社内調査結果が出ている」
からだった。

実は、
自律神経系には、
「自律神経系には、交感神経系と副交感神経系の2つがあると学んだと思うけど、実はもう一つあるんだよ」
「それは、安全か安全ではないか、と無意識に判断する自律神経系があり、それが2つの自律神経系の上にある」
「だから、安全な場で施術することが大事なんだよ」
とミュンヘンで受けたロルフィングのトレーニングで学んだ。

更に、今年(2021年)、自律神経系を整えるメソッド(ソマティック・エクスピリエンス(SE))では、更にその考え方を深めていくので、楽しみにしているが・・・。
そこでお世話になっている花丘ちぐささんの本、
その生きづらさ、発達性トラウマ?:ポリヴェーガル理論で考える解放のヒント
が昨年(2020年)11月に発売。
最新の自律神経系についてわかりやすく書かれていたので、一気に読み終えた。
せっかくの機会なので、本の内容の一部を紹介したい。

自律神経系とは、自分が意識しなくても働いてしまう神経系のネットワーク。
交感神経系と副交感神経系の2つがあり、お互いがお互いを支えながら、自律神経系のバランスを整えていることが知られている。

もう少し具体的に書くと、
1)交感神経は、ストレスや脅威に対抗するため働く神経系。
例えば、覚醒、緊張、興奮、逃走、闘争等。
2)副交感神経は、休息や回復の時に働く神経系。
例えば、鎮静、消化・吸収、睡眠等。

交感神経は、食べ物を獲得するために戦う、逃げるという重要な動きがあるが、ストレスを感じると、覚醒しすぎてしまう。
副交感神経は、心身を休ませ、消化吸収を促す。
ストレス社会なので、副交感神経系を刺激することが大事だと考えられていたが・・・

新生児の中には「徐脈(脈拍が徐々に減っていく)」と「無呼吸」の患者がいる。
実は、副交感神経が働きすぎることで起きるらしい。

「副交感神経が働きすぎているからには、何か理由があるに違いない」
と考えたStephen Porges博士は、副交感神経の大半を担う「迷走神経」に注目。

「迷走神経」(脳と内臓をつなげる神経)には「1つの働きではなく2つの働きがある」という「仮説」を考え、
ポリヴェーガル理論(ポリ=複数、ヴァーガル=迷走神経)と名づける。
迷走神経の位置によって、背側と腹側の2種類があり「背側迷走神経系」(横隔膜から下への臓器に関わっている)と「腹側迷走神経系」(横隔膜から上の臓器に関わっている)の2つあると考えている。

「腹側迷走神経系」は、人が社会の中で生きていくために必要な神経系で、動物界では比較的新しい神経系らしい。
ヒトの表情、アイコンタクト、言語や声の音律を通じて、その場(社会、環境)が安全かどうか判断する。
安全であることを伝えあい、協力して生きていくために必要な神経系で、人が社会を形成していくのに不可欠。

「背側迷走神経系」は、消化・吸収や休息を担っているが、生命の危機に陥る場合には、「徐脈」「無呼吸」「凍りつき」が起きる。

先ほど
実は、人間は周囲の環境や相手の様子などを無意識に情報を収集し、評価。その状態に合うように、自律神経系を調整すると考えられている。
「安全なのか?」
「危険なのか?」
「命が脅かされているのか?」
それぞれの状態を無意識で行っている(Porges博士はこれを「ニューロ・セプション(ニューロ=神経系を使った)+(パーセプション=知覚)」と呼んでいる)。

安全かどうかを「腹側迷走神経系」が自律神経系の上位にあって指揮者のように下位の交感神経・副交感神経を絶妙に制御する。
「腹側迷走神経系」が機能しているうちは、自律神経系は健康にバランスよく働いているが、
「安全ではなく、危険だ!」
と身体が察知した場合には、
「腹側迷走神経系」の働きが抑えられる。
結果として、
「危険な場所」であり「警戒せよ」のスイッチが入り、
1)交感神経優位な「闘争・逃走」
2)「背側迷走神経系」優位な「シャットダウン」
の自律神経系が作動する。

実は、動物は敵に遭遇するときに、闘う(Fight)又は逃走(flight)の2つの手段を取るが、その2つを取ることができない場合に、凍りつく(Freeze)という第三の手段の方法をとることが知られている。
「腹側迷走神経系」の働きが抑えられたときに、このような反応をとることになってしまう。

子供は、時間をかけて「腹側迷走神経系」を育てていくが、それには、親とのアイコンタクトを含めた育児、他の子供たちと「遊ぶ」中で「安全」の考えを身につけていく過程で身につくらしい。

より詳しい内容については「その生きづらさ、発達性トラウマ?:ポリヴェーガル理論で考える解放のヒント」に、臨床例と共にまとまっているので、ご興味があったら、ぜひ。

タロット・カード・セッションや交流会で大事にしているのは「安全な場」を作り上げること。
安全な場にいると、自律神経が自ずと整っていけるように感じている。
引き続き、このテーマでタロットカードセッション、ロルフィングを含め探究していきたい。

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