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【N#156】炭水化物による血糖値の変化〜炭水化物は、同じではない!

はじめに

こんにちは!東京・渋谷でロルフィング・セッションを提供し、脳科学を活用して健康寿命を延ばす方法を発信中の大塚英文です。

人生100年時代を迎え、定年も延びそうな時代。どのようにして、若さ、健康を保ちつつ、「健康寿命」を延ばして行くのか?海外を中心に話題になっており、「長寿(Longevity)」は一つのキーワードになっている。

その中でも、体脂肪を必要以上に、溜めないことが長寿の秘訣だと考えている。「内臓脂肪+増やさないためにできること」に書いたように、内臓脂肪は、脂肪肝、糖尿病、心臓病、脳卒中、アルツハイマーやガンのリスクを高め、老化を進めてしまうのだ。

今回のブログでは、2023年10月1日に開始した、持続的に血糖値を測定できるリブレ(Abbott FreeStyle Libre フリースタイルリブレ センサー リーダー 血糖値測定器」)の装着を開始したので、その結果の一部を紹介したい。

というのも、どの炭水化物で、どれだけ血糖値を上げるのか?私自身、内臓脂肪が多いので、食事でできることは何か?検証したかったためだ。装着できる期間は2週間なので、同期間で調べられる食材はすべて調べたいと思っている。

結果を紹介する前に、なぜ炭水化物を食べたときに、血糖値を見ていく必要があるのか?についてまとめたい。

炭水化物と血糖値の関係〜持続血糖測定装置(CGM)の活用

炭水化物を取ると、血糖値が上がる。血糖値が上がりっぱなしだと、血管にとって良くないため、血中に血糖値を下げるホルモンが分泌される。そこで登場するのがインスリンだ。そして、最後に、血糖値が下がりすぎると、脳に障害が出るので、血糖値を上げるホルモン、グルカゴンを出して、血糖値は一定の値に維持される。

インスリンは、筋トレを行った後に、筋肉を増やす上で重要な働きをし、夜間に高血糖にならないためにも持続的に少量だが夜間にもインスリンは出ている。一方で、以前ブログに書いたように、インスリンは最強の内臓脂肪を増やすホルモンであることを紹介した。なので、必要以上には分泌したくないホルモンの一つだ。

身体にはこのような仕組みが備わっているにも関わらず、一人一人の炭水化物の消化・吸収は違うのだ。同じお米や牛乳を摂ったとしても、血糖値の上がり方が変わるのだ。そこで、一人一人がどの時に、血糖値が上がり、血糖値が下がるのか?(つまり、どの時にインスリンが出るのか?)、その変動の状態を知ることが重要となる。

そこで、登場するのが、リブレだ。Amazonで、入手することができ、血糖値を簡単なデバイスで調べることができる。リブレは、上腕に装着。そこから、持続的に血糖値を測定することができる(以下、CGM、continuous glucose monitoringと略してお話を進める)。

実際は、装置には、針がついており、血液を直接測るのではなく、血液から漏れ出ている間質液を測定しているため、15分遅れて、結果が出るような仕組みになっている。通常、糖尿病患者(1型と2型)に使用され、血糖値が上がるときに治療ができるようになっている。

以下、CGMで明らかになることをまとめたい。

CGMでわかること〜炭水化物はすべて同じではない!

ここで、Peter AttiaのOutlive – The Science and Art of Longevity(邦訳なし、洋書)を紹介したい。

Outliveは、医療の対処療法から予防医学に変えていくために、どのような改善が必要なのか?コンサル出身で医師免許を持つPeter Attia医師が、長寿をどのように考えたらいいのか?この本には、非常に重要な知見がたくさん書かれており、英語の理解できる方にはお勧めしたい一冊だ。

Outliveには、CGMを測定したPeter Attiaの経験談を紹介しており、この文面を読んだときに、私もCGMを試したいと思った。以下、一部引用したい。

1)すべての炭水化物は同じではない!加工(精製)された炭水化物(お米、小麦等)であればあるほど、急激に血糖値が上がり、加工(精製)されていない炭水化物(玄米、全粒粉)で食物繊維のあるものであれば、血糖値がそれほど上がらない。
2)お米とオーツ麦は、加工の有無関係なく、血糖値は上がりやすい。
3)果糖は、CGMで測定することができないが、果糖を多く含む飲み物(ジュース)は血糖値を上げる。
4)有酸素運動は、血糖値を下げる傾向、筋肉を強化する運動は、血糖値を一時的に上げる傾向がある。
5)5〜6時間睡眠(寝不足状態)だと、十分な睡眠状態に比べ(8時間)、10-20mg/dLの食後の血糖値が上がり、1日の血糖値の平均が、5-10mg/dLになる。
6)ストレス(例えば、コルチゾール)を抱えた時は、血糖値に大きく影響する。特に睡眠時。これは定量するのが難しい。
7)ほうれん草、ブロッコリーは血糖値に大きな影響を与えない。
8)タンパク質や脂質の多い食事(卵、ソース入りのショートリブ)は血糖値に大きな影響を与えないのに対し、高たんぱく質(胸肉)は若干血糖値を上げる。

本当に教科書通り進むのか?私自身、実験したいと思い、上記のようにリブレを10月1日に装着。6日間継続して測定した。

CGMでわかったこと〜やはり、炭水化物は同じではない!

CGMを6日間装着し、以下のようなことが分かった。

1)お米(玄米、フォー)は、量が増えれば増えるほど、血糖値が上がる。
2)牛乳は量が増えれば増えるほど、血糖値が上がる。一方で、豆乳は若干上がる程度。
3)油が混じった炒飯は、予想に反して、血糖値が大幅に上がる。
4)カフェインの入った紅茶は、若干血糖値が上がる。
5)ホエーたんぱく質は、若干血糖値が上がる。
6)MCT、オーツ麦はほとんど血糖値は上がらない。
7)パンは、血糖値を上げる。
8)睡眠が浅いと、夜間の血糖値が若干上がる。
9)血糖値が上がりすぎると、その後若干低血糖になる(玄米をとった後に感じた)。

全般的な感想として、体質によって違うことが判明。今回の実験では、私を含め3人の仲間で開始。牛乳で上がらない人、玄米で上がらない人等、体質によって違いが出ていた。一人一人、この実験を行ったほうがいいと感じた。引き続き、さつまいも、うどん、パスタといった、血糖値が上がりにくいと呼ばれるものを試してみたいと考えている。

CGMのみで、摂取する食事を判断しない〜全体から見ること

Outliveには、医師の立場から、CGMは、自分のあう食事を見つけていくための手段・判断材料として使うべきではないと述べている。なぜならば、一つの指標(血糖値)のみをみているだけで、それだけではすべてがわからないからだ。

実際、体重、体組成(体脂肪率、内臓脂肪、筋肉量)がどう変化したのか?血液検査(脂質値、尿酸値、インスリン分泌量、肝機能検査)等を調べることを並行して行うことも重要。

例えば、炭水化物の量が減ると、必然的に、脂肪の量が増える。その場合、取り入れる脂肪のバランスも見ていくこともそうだし、炭水化物を完全に除くと、筋肉にエネルギー

ぜひ、内臓脂肪に問題を抱えている方がいて、血糖値に問題を持っている人がいれば、医師に相談することをお勧めしたい。

まとめ

今回は、炭水化物を摂取したい際に、血糖値がどのように変化するのか?CGM=リブレを使って実験。色々な食材で調べた結果についてまとめた。又、CGMは一つの指標に過ぎず、さまざまな角度から見ていくことが重要であることも紹介した。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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