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【N#132】食と健康の判断をしていく上で⑤〜健康な食事は一人一人違う〜糖質制限とヴィーガンを例に

はじめに

みなさん、こんにちは!
東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

「仮説」とは?〜「仮に答えはこうだ!」と仮定して考えること

食事といえば、どの食事の方法を学べば、健康にいいのか?手段に目を向きがち。例えば、マクロビ、地中海式食事、糖質制限、ローフード、分子栄養学、東洋医学等。そもそも、本当に健康な食事ってあるのだろうか?今の現代科学では、そのような食事を見つけ出すのが難しいと言われている。一人一人体質や、普段の食生活、文化によって大きく影響を受けるからだ。

では、どうしたらいいのだろうか?私の場合、どの食事が自分にとっていいのか?判断していく上で「仮説」の考え方を大事にしている。

ここでは、仮説とは、
「仮に答えはこうだ!」
と仮定して、物事を考えること。

食事をどう選択するか①〜糖質制限の神話と実際・・・

例えば、糖質制限を選択したとする。その場合は、自分に食事方法が合っている=正解と信じて選んでいると思う。注意したいのは、一人一人の体質が違うために、その方法との相性は、試してみないとわからないのだ。いくら、教科書で身体にいいと思っていても、それがたまたまうまくっている可能性があるからだ。最終的、1週間、1ヶ月、3ヶ月と試して、身体の変化(疲労感があるか、快適か、目覚めがいいか等)を追っていくことが重要となる。

糖質制限を考える際、知識も大事だ。

そもそも、糖質制限は、サプリメントの会社、ライザップが大規模な広告を打ったために有名になった方法。スポーツ選手だと、メジャーリーグの大谷翔平さんが実践していることで有名だ。炭水化物を極力減らして、脂質と蛋白質をどれだけ増やせるか?であり、炭水化物を減らすことで、体脂肪と体重を減らすことが期待できる。実際、ライザップのCMでビフォーとアフターで腹筋が割れているのを見ると、一見魅力的に感じる。

一方で、糖質制限は、糖質を減らした分、蛋白質と脂質が増えるということ。エネルギーの代謝に関わる内臓(甲状腺、肝臓、腎臓)に負担がかかるし、これらの臓器が健康であることが大切になる。しかも、糖質を極端に減らさないと(カロリーベースで約10%)筋肉のなかの蛋白質が分解される可能性があること。糖質制限をやめ、糖質を摂り入れると、糖質が体脂肪に回ってしまうため、リバウンドも早い。

このように、糖質制限を行う際に、栄養学を含めた知識を持った上で、検証していく必要があるのだ。

もう一つ例を挙げたい。ヴィーガン食についてだ。

食事をどう選択するか②〜ヴィーガンと動物食〜人類は雑食動物

ヴィーガン(完全菜食主義)は、私がヨガを練習していた時代に、多くの人が食事の方法として取り入れていた方法。ヴィーガンとは、肉や魚に加え、卵・乳製品・蜂蜜を食べず。シルク、ウール・革などの動物性の素材も身につけない人たちを指す。動物を生育する方が、環境にに負荷がかかると信じている。例えば、牛のゲップが温室効果ガスのメタンを排出する等(温暖化についてはわからないことが多く、反論も多い)。

1960年代に、ベトナム反戦運動の中で中心となったのがヒッピーたち。この人たちは、大企業や軍事産業に反旗を翻し、農薬を使わない(農薬は軍事と密接に関わっている)、化学肥料を使わない(肥料は石油産業から作られる)、自然農法に注目。そこで、ヴィーガンを取り入れるようになった。今でも、元ビートルズのポールマッカートニー、F1ドライバーのルイス・ハミルトン、歌手のブライアン・アダムズ等が実践している。

注意したいのは、動物性(肉・魚)の食品に含まれる、ビタミンB12、カルニチン(脂質を燃焼する成分)、鉄、亜鉛、オメガ3脂肪酸、アミノ酸(メチオニン、リジン)が植物性だと不足し、サプリメントで補う必要がある。しかも、蛋白質は多く取ると、食欲が抑えられることが知られている。植物性蛋白質は、動物性の蛋白質よりも質が低く、カロリーベースでは、動物性よりも植物性は多く蛋白質をとらない食欲が満たされないのだ。

そもそも、人間には奇妙な特徴がある。脳と消化管(空の時)がどちらも重量で1キロで、同じような大きさを持っている。人間と同じ体重の哺乳類の大半は、脳の大きさが人間の約5分の1で、何と腸の長さが人間の2倍!人間は、相対的に小さな腸と大きな脳を持ったことになる。実は、直立二足歩行を開始した人類は、手を使って石器を発明。肉食動物が残した肉から、石器を使い骨の中にある骨髄を取り出すことに成功。脳の増大に大きく貢献したのだ。

そもそも、脳は、とても大きなエネルギーを消費する臓器。大きくするには肉だけでは足りなく、他の臓器のエネルギー消費を減らして、脳にエネルギーを回すため、人類は、火や調理を開発。食物を柔らかくし、消化管にとって消化しやすい形に変える技術を身につけることで、腸を小さくすることができた。人間は雑食動物であり、脳へのエネルギー供給のことを考え、カロリーだけではなく、質の高い栄養素を取り入れるという視点も必要になってくると思う。

食事について、どのように考え、実践していくのか?

このように、それぞれの食事を選ぶ際に、一人一人の体質を考えた上で、知識を身につけ、判断していく必要がある。

残念なことに、このような説明を受けずに
「何が正しいのか(事実は何か)、よりも誰(権威)が何をいったのか?」
で物事を判断してしまう人が多いことだ。

例えば、
1)医師は、勉強をしているから間違いない!
2)マスコミが取り上げたから間違いない!
3)ベストセラー作家がいったから間違いない!
といった、他人軸に影響を受けやすい。

日本では、偏差値教育、暗記教育の弊害で、
「あるがままに物事を見る目」
よりも
「知識で物事を見る目」
が大切にされる傾向がある。

「知識」=「信じるべきもの」と誤解されてしまうのだ。科学の現場にいる人はわかると思うが知識は、所詮全て「仮説」に過ぎず。覆される可能性があるのだ。

大事になっていくのが、すべての知識を鵜呑みにするのではなく「仮に答えはこうだ!」と仮定して、間違ったら、次は何を選ぶのか?柔軟性が求められると思う。

どのように考え、実践していくのか?

食事や栄養って、単純に栄養素を学ぶだけでは、足りないと思う。

私が提供している「栄養&マインド基礎講座」では、栄養素だけではなく、「一人一人の人間は体質が違う」からこそ「一人一人に合った治療法がある」があることが理解できるようになっており、自分なりの答えを出すにはどうしたらいいのか?一人一人の体質に合わせた、食事や栄養、身体を見極める力を養うことを目的にしている。

ぜひご興味のある方は「【栄養&マインド基礎講座】〜基礎コース、実践コース」に詳細を書いたので、チェックいただければと思う。

まとめ

今回は、糖質制限とヴィーガンを例に、栄養学の知識の必要性についてまとめさせていただいた。
少しでもこの投稿が役立つことを願っています。

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