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【SE#2】初級・前半(2)〜SEとロルフィング・トレーニングの違い、どのような環境で学んでいるのか?

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

今年(2021年)より、新しい取り組みとして、ソマティック・エクスピリエンス(SE)の学び(3年間)が始まり、昨日(2021年3月1日(月))、無事トレーニング初級の4日間が終わった。

「心理的なトラウマを抱えた人たちに対して、そのストーリーや言葉を聞かずに、身体感覚を使ってどのように治療効果をあげていくのか?」
SEは、ロルファーさんでもあるPeter Levineによって体系化された。ボディワークから心へのアプローチにすごく面白みを感じ、今年から学ぶようになった。以前ブログ記事(「興味を持った理由」)に書いたので、ご興味がありましたらチェックしてください。

SEのトレーニングのカルキュラムは3年に及ぶ。
SEジャパンのホームページから引用すると、
1年目(初級・72時間)
トラウマのメカニズムに対する基本的な理解を構築し、実際にクライアントとかかわる際の基本的なスキルを身につける。
2年目(中級・72時間)
さまざまなトラウマをカテゴリー別に分け、各分野のトラウマとその原因を研究し、それぞれの症例への対処法を具体的に学んでいく
3年目(上級・72時間)
眼球運動やマッサージ台の上でのボディワークなどを含む、さらに広範囲でのSE™療法の応用に加えて、複合トラウマによる複雑な症候群への対処の方法、最先端の精神生理学研究の実際の療法への応用などを学ぶ。
となっている。

国内外でトレーニングを受講することができて、ロルフィングのトレーニング期間中にも、イギリスやスペインでも開催された。個人的には、イギリスで受けたいと思っていた。しかしながら、コロナ禍で、しばらく海外に出れないので、東京都内で受講できる幕張会場で開催されるトレーニングを受講することになった。

国内でトレーニングについての告知は、ロルファーのメーリングリストでお知らせが回ってくるので、そこで知った。
ちなみに、トレーニングの対象者は
「心理、あるいは身体の分野で専門資格を有し、臨床経験が2年以上あることが望ましい」
となっている。

締め切り間近に、願書を提出したが、意外と時間がかからず、すんなりと作成することができた。
主催している事務局へ提出。2020年11月1日に合格通知を得た。アメリカでSEが誕生したことを象徴するかのように、A4の長い同意書が届き、特に読んでいて問題がなかったので、サインした。
そして、2021年2月に入り、テキストが届いた。

まず驚いたのは、
教科書の充実度。
ロルフィングのトレーニングは、教科書が全くなく、ロルフィングのインストラクター(指導者)が、一人一人独自に作ったテキストが配られ、パワーポイントのスライドやポストイットを使って授業が進められていく。しかも、インストラクターによって、得意・不得意があるので、インストラクターのバックグラウンドにあった形の教育を受ける。面白かったのは、学校教育とまるで違い、インストラクターと生徒は平等。同じ目線で、かつ、理解が深まるまで何度も質問してもOKの雰囲気があった。インストラクターが生徒の目線まで降りてきて、先生・生徒の関係を作らないところがいい。本当に、学びが深まった。
なお、ロルフィングのトレーニングの詳しい内容については「ヨーロッパのロルファーとしての認定までの歩みについて〜ヨーロッパ・ロルフィング協会・認定トレーニング」に書いたので、興味がある方はチェックください。

対照的に、SEは、教科書の文言まできっちりと書かれており、誰もが理解できるように、わかりやすくまとめられている。ロルフィングと似ているのは、インストラクターと生徒は平等で同じ目線で、なんでもOKという雰囲気があることだった。
これは、本当に驚きだった。
日本の高校・大学の教育を受け、国内の企業や海外の企業に勤めたこともあるが、日本の組織や教育機関のほとんどが上下関係を作る傾向が強い。教育機関の例を挙げると、先生は上、生徒は下にみられ、質問しずらい印象を受けていたので、できるだけ、ボディワークのトレーニングは海外で受けていた。今回、コロナ禍で、やむをなく国内で受講することになったが、先生と生徒が上下関係をつくらず、同じ志を持って進めていくという考え方を持ったオーガナイザーだったので、海外で受けている感覚そのままで受けることができたので、すごいびっくりした。

次にSEのトレーニング参加者のバックグラウンドが、ロルフィングのトレーニング参加者と違うこと。
ロルフィングは、理学療法士、スポーツトレーナー、マッサージ師、ヨガ・ピラティスのインストラクターなど、身体指導者が多いのに対し、SEは、心理系(臨床心理士、精神科医)の仕事に携わっている方が多いことだ。
今年(2021年)は、違ったバックグラウンドの人たちと何か新しいことを学びたいと考えていた。この点で、今回受講するトレーニングは期待に応えてくれている。

共通点もある。ロルフィングもSEも心理的に安全な場が整っており、失敗が許される環境にあるところがよく、色々と今まで自分が試していないことを試せていい。

さて、先週の金曜日(2月26日)からSEトレーニングの初級前半が始まった。
SEのメインの先生は、米国在住のAriel Girretto先生。オーガナイザーは、国際メンタルフィットネス研究所の花丘ちぐささん。コロナ禍の影響のため4日間のZOOMでの開催となった。
アシスタントを含め、90人近い人数をちぐささんがファシリテーションする力量に脱帽。本当に、安心・安全にトレーニングを受けることができた。時々、ZOOMの機能の一つである、ブレイクアウトを使って、小部屋へ入り、学んだスキルを実践していったが、違和感なく練習ができた。
ロルフィングのトレーニングの時は、脱線脱線で、色々と話は飛びがちな上で、身体のセッションも受けるので、トレーニングは終わった日はクタクタになる。SEのトレーニングの方も、終日(午前9時〜午後5時半)、心理的なトラウマの内容を扱うので、同じようにクタクタになるが、一つの考え方をさまざまな角度から深めていけるので理解が深まる。

なんといっても
「自律神経系ってこんな見方があるのか?」
科学的な言葉で説明は何度も受けていて知識としては知っていたが、身体の症状から説明していく視点は新しく、衝撃的だった。
実は、2017年にSEのインストラクターであり、ロルフィングのインストラクターであるブラジル在住のLael Keen先生からロルフィング・ワークショップの中でSEの話を伺う機会に恵まれた。東京でワークショップを受けたが、当時、Laelは、ロルフィングのセッションを提供する際、10人クライアントがいたら、5人はSEのテクニックを使うといってた(「トラウマ Workshop – Lael Keen〜トラウマの考えをどのようにセッションに取り入れるのか?」参照)。
今回のトレーニングで学んだことを、今のロルフィングのセッションに入れることで、より身体の整い具合が良くなる予感があり、楽しみだ。

初級前半は残り、2日間。今月末に再開する予定だ。果たして、どのような学びになり、学びをどう深められるのか?楽しみながらマイペースで学習を進めていければと考えている。

トレーニングの詳しい内容については、ブログに書けないので、もしご興味がありましたら、SE Japanのトレーニングページをぜひチェックください!

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