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【P#40】新型コロナウィルス(8)〜ワクチン接種をどう判断するか〜コロナウィルス感染症の後遺症から判断するのも一つ

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

コロナウィルス感染症の流行から1年以上が過ぎた。あっという間に1年が過ぎたが、日本でも非常事態宣言が発令。世界的にもロックダウンされている国もあり、余談が許されない状況が続いている。その中で、治療の救世主として、ワクチンが注目されている。

ドイツのBioNTech社と米国のPfizer社と、米国のケンブリッジのModena社、イギリスのAstraZeneca社の3社のワクチンが、世界各国で承認された。
何と、Our World in Dataによると、イスラエルが59%、UAEが35%、英国が16%、米国が9.8%、スイスが3.6%、スペインが3.6%、イタリアが3.51%、ドイツが3.1%がワクチンをすでに一度投与されている(2021年2月2日現在)。
イスラエルは、急激に接種率をあげており、通常の経済活動しても大丈夫ぐらい国民が感染している状態(集団免疫)に迫る勢いになっている。果たして、どうなるのか、Twitterでは、イスラエルの状況をEran Segalさんが日々UPされているので注目したい。

どんなにワクチンの有効性が示されたとしても、必ず問題になるのが安全性だ。
Pfizer社のワクチンは、3週間間隔で2回接種する必要。ワクチンを接種した後に、好ましくない現象のことを有害事象と呼ぶ。実際に、ワクチンによって局所の痛み、発熱、腫れ、全身の発熱といった症状が起こる。
米国のCDCによると、Pfizer社のワクチンを2020年12月14日〜23日に接種した1,893,360症例を調べたところ、21症例にアナフィラキシー症状が認められたという。この割合は100万人あたり11.1症例。71%は、ワクチン接種後15分以内に起きたという。アナフィラキシー症状は、ワクチンに対して全身にアレルギー反応が起き、血圧低下などの症状のことをいう。90%の患者は、エピネフリンで治療を受け回復。アナフィラキシー症状によって死亡者はいないとのこと。
又、同期間に83症例(100万人あたり43.9症例)は、アナフィラキシー症状以外の免疫反応が認められ、痒み、湿疹、喉の痒み、軽い呼吸器症状等が出たとのことだ。

100万人あたり11.1人って意外と多いと感じる人がいるかと思うが、どの薬についてもリスクはつきもの。参考に、参考に、車の免許を持つ人が死亡事故を起こす確率が100万人あたり82人、飛行機に乗り死亡事故に遭う確率は100万回に9回と言われている。

さて、ワクチンを接種するか、しないかに関して、自分で判断していく上で、重要だと思うのが、コロナウィルスに感染することによるリスクだが・・・。意外と注目されていないのが「後遺症」の問題だ。

コロナウィルス感染症が流行ってから1年が過ぎ、Johns Hopkins大学によると、コロナウィルス感染者は1億400万人、死亡者は226万人に及ぶ(2021年2月4日現在)。厚生労働省のデータを見ると、日本の感染者は39万人、死亡者は6,000人になっている(同年2月4日現在)。
全世界で1億人を突破しているので、
コロナウィルスに感染後、回復したのがいいのだが・・・
「後遺症があるのか?」
「後遺症がある場合にはどれだけの割合になるのか?」
についてのデータも出てきてもいいのではないかと、色々と調べた。

Yahooで検索すると、感染症専門医の忽那賢志先生が「新型コロナの後遺症Q&A どんな症状がどれくらい続くのか(2021年1月)」に記事をUPしており、わかりやすい。
海外では、Long COVID(長いコロナウィルス感染症)、Post COVID(ポスト・コロナウィルス感染症)などと呼ばれており、日本国内では「後遺症」と言葉で語られている。New York Timesの「What If You Can Get Any Better from Covid-19(もしあなたがCOVID-19にかかった後、回復しなかったどうする?」という恐ろしい記事もある。同記事では、コロナウィルスに感染した人の10%は後遺症で悩んでいることを推測するニューヨーク在住の医師もいることを紹介している。

米国のCDCでは、コロナウィルス感染症から回復した人たちを追跡するグループ(「Late Sequelae of COVID-19」)がすでに立ち上がっていて、追跡調査が行われているという。

実際、後遺症として、心疾患、肺疾患、腎疾患、皮膚症状、神経系(嗅覚、睡眠障害、記憶障害)、うつ等が知られているらしい。

忽那先生は、肺、心臓への障害、集中治療後遺症群、疲労症候群、持続する新型コロナの病態の4つがあることを紹介。コロナウィルスの後遺症は、4つの病態が複雑に絡みあった病態ではないかと推測している。
New York Timesの記者は、疲労症候群に注目が集まっていて、精神疾患ではなく、ウィルスの感染症によって引き起こされる事例があるので、注意が必要だ指摘。今までストレスによって起こされた疲労症候群は、ウィルスによって起こしている可能性を調べていくことが大切だと長い記事で紹介しているのが印象的だった。

コロナウィルスがこれだけ全世界的に大きな猛威を振るったこともあり、後遺症の問題が明らかになってきた。
この点を考えて、ワクチンを接種することを考える際に、
1)ワクチンを摂取せず、コロナウィルスの感染症+後遺症のリスクをとるのか?
2)ワクチンを摂取して、ワクチンによる有害事象が起きるリスクをとるか?
の視点があってもいいのではないかと考える。

後遺症については、これから続々と論文は出てくるので、また機会を見つけてセミナーかブログにて紹介できればと考えている。

尚、2021年2月6日(土)の午後7時からコロナウィルス感染症についてセミナー(「コロナウィルス感染症・1年でわかったこと:2021年2月6日(開催)」)を開催する予定だ。もしご興味がありましたら、オンラインで開催しますので、ぜひお越しください!

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