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【P#42】日本の現状と米国のワクチン開発について〜オペレーションワープスピード計画と国防省

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

コロナウィルスの感染症が中国・武漢市から広まってから1年半になった。
今回は、日本のワクチンの接種状況から始まり、どれくらいの予算をかけてワクチンは開発されてきたのか?
を中心にまとめたので、ぜひチェックしてください。

国内のワクチンの接種率、患者数

日本ではワクチンの接種が急速に進んでおり、2021年6月30日までに、12歳以上の方に渋谷区では、接種券が郵送されている。
私の方にも、先週「ワクチン接種券」が届いた。

官邸のホームページでワクチン接種率のデータが公開されており、2021年7月7日時点で、22.4%(1回)、11.8%(2回)になっている。
厚生労働省の「新型コロナウィルス感染症の国内発生動向(速報値)」によると、
コロナウィルス感染症の年齢別の死亡者数、重症者数を見ると、割合は40代以降増え、80代でピークを迎える(下記のデータを参照ください)。

現状のコロナウィルス患者の60代以上が15%

mRNAのワクチンが効果を示しているかどうか?
東京都の新規感染者の推移(年齢別)の推移を見ると、
60代以降の割合は全体の15%以下で、60%近くは30代まで(下記のグラフ参照)

ワクチンについては長期的に見ていく必要があるが、
今のところ、重症化と死亡率の高い高年齢層の陽性患者が少なくなっているのは、いいサインだと思う。
なぜならば、医療逼迫は、どれだけ集中治療室が埋まっているかのキャパによって決まるからだ。

このように、コロナウイルス陽性者の数を追うのではなく、重症化、死亡者はどの年齢層に多いのか?
高齢者の重症化が深刻な問題なので、その目線で追っていく必要がある。
ぜひ、参考になれば幸いです(上記のデータは全て厚生労働省で入手可能)。

コロナワクチンについて何を集めたらいいのか?

さて、
「コロナワクチンについて、どういった情報を集め、どのように判断したらいいのか?」
情報を収集した上で、国民一人一人が最終的に判断することが求められていると思う。
残念なことに、
「事実は何か?」よりも「誰が何を言ったのか?」で物事が判断されがちで、
声が大きい人ほど、情報が伝わりやすい状況になっている。

「コロナウィルス感染症に対して、どのように対処したらいいのか?」
「ワクチンを接種することを決める際に、どの情報を収集すればいいの?」

個人的には
1)コロナウィルスはどのようにして広まったのか?(研究室から漏れたのか?動物から人間に感染したのか?)
2)ワクチンはどのように開発され、どのように承認されたのか?
3)ワクチン以外で治療手段はないのか?
といった問題意識で、情報収集にあたっている。

今回、2)のワクチンについて取り上げたい。

米国国防省のオペレーション・ワープ・スピード〜ワクチン開発

コロナウィルス(COVID-19)感染症が始まったのは、2019年12月。
米国がすごいと思うのは、2020年5月15日の時点で、オペレーション・ワープ・スピード(OWS)のプロジェクトを立ち上げたこと。
国家予算の2兆円(180億ドル)を使って、2021年1月までに有効性と安全性が担保された、COVID-19のワクチンを3億回確保すること。

米国の国防省のホームページにはワクチンの開発のプロセスも公開されており、危機的な状況に置かれた時の米国のスピード感が凄まじい。
そして、通常73ヶ月かかる工程を14ヶ月で終えることができた。

なぜ、今回米国がこんなに急いだのか?
何と、死者数がベトナム戦争の死者に匹敵するというのが大きいと思う。

国防費のワクチン開発費用は優先的に製薬会社6社に分配された。

このリストの中に、BIONTECH/ファイザー社のワクチンが入っていない。
BIONTECHは、ドイツ政府から3億7500万ユーロの資金を得て、研究開発を加速(2020年9月)。
効果がありそうだとわかってから、米国政府は、ファイザー社に10億ドルの資金提供、1億回のワクチンの生産を依頼する(2020年7月)、
そこで、OWPの一品目になったそうだ。

参考に、日本国内のワクチンの開発状況は以下の通り(厚生労働省のHPより)。

開発費が最大で20億円になっていることを考えると、米国で費やされた2兆円の100分の1。
いかに米国政府の予算の掛け方がすごいか・・・。
さらに、米国では、新規の薬剤治療費に3,000億円を拠出するというニュースもある。

まとめ〜mRNAワクチン+15年の基礎研究の土台

このようにお金をかけた結果、今のワクチンの誕生につながる。
実は、幸運なこともあった。
mRNAについてのノウハウは、15年間にわたる基礎研究の土台があったことだ。

「mRNAが本当に、大丈夫なの?」
「安全性についてどこまで調べたらいいの?」
mRNAの医薬品はどのような歴史を辿って、ワクチンが生まれたのか?
歴史について知る必要がある。
この点に関して、次回書きたい。

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