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【N#54】どのように腸内環境を整えていくのか?〜アレルギー性皮膚炎とリーキーガット症候群、上咽頭炎の関係〜自分で検証して行った結果はどうなったか?

2020年1月〜4月にかけて、アレルギー性皮膚炎が発症し、取り組んでいた脱ステロイドの生活が振り出しに戻った。せっかくなので1年とり組んでいた内容をシェアしたい。そのことで、アレルギーに悩んでいる方に少しでも参考になればと思う。

アレルギーは腸内環境を整えることが大事(免疫の7割は腸内に集中している)。
そこで、栄養検査で、自分の腸内環境をチェックすることから始まった。
具体的には、
1)分子栄養学に基づく「栄養分析プログラム」(25OHビタミンD検査を含む)
2)有機酸検査
の2つの保険外検査を2019年の5月〜6月に受けた(詳細は、末尾のリンクをご参照ください)。

「栄養分析プログラム」と「有機酸検査」より、
1)胆汁酸の働きや消化酵素を補うことで腸の機能の回復に努めること
2)カンジダ対策を行うこと
3)腸内環境を整えること(善玉菌を含め)、過剰ミネラルの排出
の3つの対策へ。

身体の学校・ZERO塾でお伝えしているが、検査を含め「仮説」と思って検証が必要。
特に、「リーキーガット症候群」や「上咽頭炎」は医学的に疑われている「仮説」の一つ。
鵜呑みするのではなく、自分で試して、自分に合っているか見ていくことが大事だ。
手順として、昨年(2019年)までに1)、今(2020年)までには2)と3)まで進む予定だった。
なんと・・・・予想外のことが起こった。

2020年1月〜4月にかけて、「アレルギー性皮膚炎」の症状が急に現れ、悪化したのだ。

2020年5月の血液検査で、好酸球の値が上がったことが判明。
ステロイドに頼らない生活にも限界がきた。

結局は、漢方に詳しい内科医の下、通院。
アレルギーの症状の期間中は、果物と蛋白質を避けていたが、
症状が改善して行った後は、
1)漢方とステロイドを使った対処療法
2)厳密な食事だとストレスになるので、自分の食べたいものを中心に(時々肉も!)
3)ボーンブロススープはとりすぎると飽きるので、野菜で煮込んだ野菜スープ(野菜スープに関しては「最強の野菜スープ」参照)

4)蛋白質を取る際、動物性より魚や植物性、特に「ヘンププロティン」を重宝

5)アーモンド、オーツミルク等、牛乳、豆乳以外に他のミルクも取り入れている(有機栽培を扱ったバイオ専門店・ビオセボンで販売されている各種ミルクです)

の生活をするようになった。
せっかくなので、自分の現在を伝えることで、皆さんに少しでも役立てれば・・・と思う。

実は、3年余り、外皮用ステロイド製剤から離れることができ、皮膚炎が現れることはほとんどなかった。脱ステロイドは進めていきたいので、体質改善を行うため、腸内環境を整えることに取り組んだ。
参考にしたのは、トンプソン真理子さんの「リーキーガット症候群:あなたのその不調の原因は「腸の漏れ」にあった!」。

1つ目は、消化酵素とミネラル+小麦・牛乳を避ける食生活の改善を行う。つまり、田辺製薬のウルソで胆汁分泌を促しながら、Digest Gold(消化酵素)、ビタミン(A、B群、C、E)、亜鉛、マグネシウムを補う。同時に、腸に負担の大きい、小麦粉(グルテン)、アルコール、カゼイン(牛乳)を避けた食生活を送るようにした。

2つ目は、腸の材料となる蛋白質を積極的にとること。具体的には、骨入りスープ(ボーン・ブロス・スープ)だ(レシピは「栄養型うつを治す! 奥平式スープ」参照)。骨入りスープには、システィン、グリシン、グルタミンを含む重要なアミノ酸とミネラルが入っているため、腸壁の炎症を抑制し、腸管の外側にある上皮細胞を治すのを助けてくれる。特に、スープ・スープはインスタントに作りことができるので重宝した。
*ただし、ボーンブロススープは飽きやすいし、毎日だと受け付けにくい。そこで、最近、野菜スープに切り替えている


3つ目は、上咽頭炎の治療だ(通年かけて40回近く通った)。
上咽頭は、鼻腔の後ろに位置し、左右の鼻孔(鼻の穴)から吸い込んだ空気が合流。気管へ向かって流れが変わる下に位置している中咽頭へと続く空気の通り道。
風邪、粉塵、ストレス、低気圧、寒冷やワクチン等によって、上咽頭炎が治らなくなり、慢性化するといわれ、自覚症状もないため、厄介なことが起こる。
例えば、上咽頭炎によって、そこから発生する炎症物質が血流に乗り、全身を駆け巡って、腎臓、関節、皮膚など他の臓器に影響を与える。その結果として、二次的な炎症(腎炎、アトピー性皮膚炎)などが起きてくる。
詳しくは「慢性上咽頭炎とは?〜上咽頭炎によって身体の影響?アレルギー、腎炎、腸炎との関係等」及び、堀田修先生の「つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」をご参照いただきたい。

しかし・・・
2019年11月末から、体調を崩しがち、2020年1月以降、コロナウイルスの感染症騒ぎの中、皮膚炎に悩まされることになった。
「食生活が間違っているのか?」
「上咽頭炎の影響なのか?」
不安を抱えながら、4ヶ月にわたって、痒みや皮膚炎を治めるために色々と取まざるを得なくなる。
妻の協力を得ながら、なんとかステロイドを避けるため、様々な書物を調べながら取り組んだ。
特に参考になったのが「アトピーを自力で治す最強事典 (薬を使わず元から治すメソッド満載)」と夏井睦先生の「傷はぜったい消毒するな〜生態系としての皮膚の科学」だ。


皮膚の基本的な構造は、皮脂線、汗腺、表皮(角質層)と真皮の4つを理解するとわかりやすい。

表皮では、皮脂線から皮脂、汗腺から水がそれぞれ分泌。皮膚の常在菌が表皮の皮脂と水が混ざったものを栄養にすることで、角質層に皮脂膜が作られ、弱酸性に保たれるのだ。
これが皮膚のバリア機能として働く。
アレルギー症状が出ると、痒みが増して、皮膚が乾燥しやすい。常在菌が生きることができなくなり、皮膚の再生ができない。
そこで、大事なのは
「皮膚を乾燥させないためにどうしたらいいのか?」
だ。
そこで、夏井先生の「湿潤療法」を参考に、
1)保湿剤は、「ココナッツオイル(Cocowell)」「エバメール ゲルクリーム 500g(E)」「日興リカ サンホワイト 単品 50g(ワセリン)」などを試し、それぞれを併用した(他にも「
  
2)シャンプーとして、皮膚に負担の少ないみよし石鹸の「石鹸シャンプー」と「リンス」を使用

を使った。
湿潤療法を行うためには、保湿剤+サランラップ、竹布を皮膚に覆うことで、保湿剤が外に抜けないようにした。相性は、ワセリンが一番だった(ココナッツオイルは、ヒリヒリすることがあり、途中で止めた)

ただし、努力も虚しく、2020年4月までに症状が改善せず。
西洋医学の対処療法に頼るようになり、症状も一気に改善に向かった。
ある意味、西洋医学は頼るときには頼ったほうがいい」と思う

「仮説」から始まり、色々と試して行ったが、
果たして
「リーキーガット症候群」「上咽頭炎」は本当にアレルギー性皮膚炎に効果があるのか?
「ボーンブロススープ」は腸内の環境を整えるのにいいのか?
自然と化学品の優劣をつけるのは正しいのか?(ワセリンは石油由来の人工品)

「リーキーガット症候群」「上咽頭炎」などの考え方は効果がある人にはあると思う。が、私の経験から考えるのに、それぞれを鵜呑みにするのではなく、一つの「仮説」だと思い、疑ってかかった方がいい。
なんと言っても、腸内環境を含め、まだわからないことが多いからだ。
これからも、漢方や、カンジダ除菌、重金属等、試してみたいことが多くある。ブログでも、色々と試したことを発信していきたい。
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栄養分析プログラムの解析結果は、
1)「栄養分析プログラム」の血液検査+有機酸検査について
2)「栄養分析プログラム」の結果+体質を理解すること:胆汁のうっ滞、SIBO、肝機能;糖質制限の向き・不向き
3)有機酸検査の結果+体質を理解すること:カンジダ菌、シュウ酸、ビタミンB群不足のこと。そこから先は?
リーキーガット症候群への対処は、
1)リーキーガット症候群への対処:腸の働きに努めるためにどのような工夫をしているのか?
2)リーキーガット症候群への対処(2):骨付きのスープ、奥平先生の講演会への参加、良質な脂質(油)をとることを心がける
のそれぞれのブログ記事をご参照ください。
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