【E#151】LEGOシリアスプレイワーク:LEGOを扱うことによって見えてくるものは?
2017年4月19日(水)、「LEGOシリアスプレイワーク(LSP)」を体験するため、立川市女性総合センターへ。タロット・カードの講座を提供した際に、参加していた友人から、アプローチが似ているので、受けてみたらどうか?という誘いがあり、ようやく実現した。
普通、タロットカードは占いとしてみている人が多いが、実は人の直感を鍛える上で有用なツール。例えば、対面コーチングで相手の話を聞き出したい場合には、カードを広げ、絵に注目することで相手の内面にアクセスしやすくなる。
LEGOでも同じようなことが行われているらしいが、どのようにしてプログラムが組み立てられているのか?を含めて興味があったので参加したのが動機だった。
LSPは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディア研究所とのコラボによって作られたワークとして、企業研修やコーチングとして注目されているという。
午後7時から参加者9名、ファシリテーター2名で開始。2時間半があっという間に過ぎていった。
「問い」→「作る」→「語る」→「振り返る」の4つのステップで、課題に取り組みながら会は進んでいった。前半は、52個のレゴブロックセットと画用紙(色を予め選択)が提供されて与えられたテーマでLEGOを作成。
「考える前に手を動かすこと」
をモットーにテーマが与えられる。
「タワーを作る(下記の写真参照)」、「犬を作る」、「自分を表現する(下記の写真参照)」、という3つのテーマをそれぞれ持ち時間1〜2分でLEGOブロックを使って作って行った。徐々に抽象度を上げて行くテーマだったのだが、各テーマ共、思いの外短時間で作品ができてしまう。
各テーマで参加者一人一人が短い時間でLEGOブロックで作った作品をプレゼン。あくまでも作品のみの説明なのだが、作品を通じてある程度人柄がわかってしまうというのが驚きだった。
気づきとして、
1)ぞれぞれ全く違った作品に仕上がり、「〇〇せねばならない」といった制約を考える必要がない
2)手を使ってLEGOブロックを扱うことで、他人の目を気にすることなく自分の作品に集中できる
3)限られた時間内で手を動かして、後で言語化するという体験を通じて、無意識・潜在意識を使うワークとして使える
4)言語を使わなくても、その人の内面を知るツールとしてLEGOの可能性を感じる
等があった。
短時間で作品を作り上げなければならないので、顕在意識というよりも、潜在意識を使わざるを得なくなり、潜在意識から何か引き出された印象が強い。そして、プレゼンにおいて、ようやく顕在意識が追いつき、言語化できるという感じだった。
後半は、52個の制限を取っ払い、たくさんのLEGOブロックをテーブル一面に用意。「昨年起きた悪いことを表現」をテーマに様々なブロックを使って作品化。プレゼンも行っていった。
その後、「今年どのような課題を取り組めばいいのか?作成した作品に加えて表現」という課題と、その中で自分が最も重要だと思う部分を抽出し、9人の作品を一つの大きな作品にするという課題に取り組んだ。
ファシリテーターの役割は、気づきをもたらすこと。その作品の意味は?その作品の人・動物の視線に立ったらどうか?違った角度から見たらどうか?といった様々な質問を介して、考え方や視野が広がり、その人の価値観が深掘りできるような仕組みが興味深く、私もLEGOを使って、何かできるのではないかという気持ちになった。
本イベントは、わずか2時間半。短期間で信頼関係が築け、和気藹々として雰囲気を感じることができた。
LSPには様々なファシリテーターが存在するという。このメソッドには可能性を感じるので、引き続き注目していきたいと思う。