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【W#140】モロッコ(9)〜モロッコ料理とタンジール

モロッコ観光最終日(2015年4月8日)。スペインのセビリアに向かうため、ラバトから港町タンジールへバスで向かった。午前10時の乗船時間のため、午前5時半にはバスが出発した。
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タンジールは、ジブラルタル海峡を面した港町で、モロッコ入国の際に一番最初に到着した都市だ(【旅コラムVol.133】参照)。本コラムでもタンジールについて少し触れたが、パブロ・ピカソと並んで天才画家だったアンリ・マティスが40代にここを訪れ、その後の本人の作品にも影響を及ぼすことになる。実際に、タンジールを舞台とした作品も残している。海の青が町の色とコントラストとなって美しい作品だ。
Henri_Matisse,_1911-12,_La_Fenêtre_à_Tanger_(Paysage_vu_d'une_fenêtre_Landscape_viewed_from_a_window,_Tangiers),_oil_on_canvas,_115_x_80_cm,_Pushkin_Museum
タンジールは、大西洋と地中海に面したジブラルタル海峡に面した町のため国際的な都市として発展。現在も外資(イギリス、フランス、ドイツがメイン)からの積極的な投資によって活気づいている。この日は港の拡張工事が行われていた。
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また港町からの眺めも綺麗で山に囲まれているため、過去にジョージ・オーウェルなど、有名人が住んでいたらしい。
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スペインからモロッコへ入った際は霧で覆われたため、ジブラルタル海峡ははっきりと見えなかったが、今回は前回よりも天候が良かったためか無事海峡の様子を見ることができた。運が良かったのは、風があったにもかかわらず波がべた凪だったこと。もう少し波が強かった場合には運行中止。別の港からの出発もあり得た。その場合には、時間が最低でも5〜6時間かかることもあり得たので、よかったと思う。
フェリーがタンジール港を出発。6日間お世話になったモロッコに別れを告げた。
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さて、スペイン行きのフェリーについて触れたので、最後にモロッコ料理について書くことでモロッコの滞在の総括としたい。
モロッコ人の食事の基本はパン。フランスの支配下に置かれた時代もあり、パンの味は本当に美味しい。ホテルや現地のレストランでも頂いたが、「外れ」は全くなかった。
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お茶を日常的に飲む習慣については以前本コラムで触れたが(【旅コラムVol.137】参照)、砂糖が多いという印象が強いが、砂糖抜きは暑いモロッコの気候にあって美味しい。
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小麦をベースに作られるクスクス料理もモロッコの一つの特徴だ。クスクスをベースに野菜と肉の入った料理として提供される。
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蒸し料理(タージーン)も一つの大きな特徴。ピラミッド状の変わった茶色の土鍋が使われる。店員がフタを開けると、中からは豚・ラムと野菜が混ざった料理が出てきた。
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米料理も紹介する。
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最後にデザートに近いと思うが、ハト・鶏肉をタマネギ、卵、アーモンド等とともに生地(ワルカ)で包み、シナモンと粉砂糖を振りかけていただく料理もある。
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興味深いのは、レストランではモロッコ産のアルコール類が提供されること。イスラム文化ではお酒はご法度。それにもかかわらず、ワインやビールを幾つかのレストランで守ることができた。おそらくここにもフランスの植民地の影響があるのだと思う。
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いずれのモロッコ料理も美味しく、食事に関しては好印象を受けた。
フェリーは37分後には、スペインのタリファに到着。
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地中海側から渡ってくる不法入国者がいるため、モロッコ側(モロッコの場合には荷物検査なし)とは違い、全部の荷物をX線検査に通した。スペインに戻り、今後セビリアに向かうことになる。次回セビリアについて触れたい。

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