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【N#163】スポーツジム通いの開始〜2023年を振り返って(4)〜運動が重要な理由と3つの方法

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

2023年末も残すところわずか。アトピー性皮膚炎の治療がひと段落したので、2023年10月から新たな取り組みとして、スポーツ・ジムの会員となり日々の運動(筋トレ・有酸素持久系)と睡眠の改善を開始した。

睡眠は次回取り上げることにし、今回は2023年10月から始めた、スポーツジム(綱島の湯けむりの庄の中にあるジム)でのトレーニングについて紹介したい。

フィットネスを3つに分ける

私は、トレーニングを以下の3つに分けて行なっている。
1)有酸素・持久系:心肺機能や細胞(ミトコンドリア)の働きを強化する(室内バイク、トレッドミル)
2)筋力・抵抗運動:筋肉を強化する(マシーンによる強化)
3)安定・姿勢:トレーニングを行う際の姿勢の安定(ヨガ、ボディワーク)

有酸素・持久系のトレーニング〜カロリーを消費することではない!

有酸素運動といえば、ジョギング、自転車、徒歩等。なぜ、これらが重要なのか?皆さんは、食べすぎたカロリーを消費するために、有酸素運動を行うと考えがち。実は、有酸素・持久系で大事なのは、カロリーを消費することではないのだ。

ミトコンドリアを元気にすること

意外に思うかもしれないが、細胞を元気にするために有酸素運動がある。具体的には、細胞の中のエネルギーを作りだすミトコンドリア(1つの細胞に平均で400個、ミトコンドリアは全体重10%に及ぶ)を元気にするのだが、ここを元気にしないと、多くの人が期待している「体脂肪を減らしたい!」が実現しないのだ。

ミトコンドリアが元気になれば、脂肪と炭水化物の両方を使える身体、すなわち、代謝の柔軟性(metabolic flexibility)を手に入れることができる。逆に元気でないと、体脂肪が燃焼するのが難しくなると言える。

残念なことに、過剰なストレス、炎症、重金属、カンジダ症、腸内細菌叢等によってミトコンドリアが影響を受けることが知られている。

ミトコンドリアを元気にするには、
1)朝日を浴びる
2)唾液を出す
3)睡眠、断食
4)サウナ、寒冷刺激
等があるが、有酸素運動が最も効果が高いと言われている。

2023年10月から始まった「有酸素運動」は、室内バイクのトレーニングを選択して行なっている。トレッドミルにのってランニングを行うのも一つなのだが、室内バイクには膝に負担がかからないことと、エネルギーの出力(ワット数)を正確に測定できるところが大きい。

Peter AttiaのOutliveには、
持久力を
1)VO2 MAX(最大酸素摂取量):人間は運動しているときに取り入れることができる最大の酸素量
2)WATT/Kg(エネルギーの最大出力):体重1キロあたりの出力数(ワット)
で表現している。

VO2 MAX(最大酸素摂取量)とWATT/kg 体重(エネルギー最大出力)

意外に思うかもしれないが、細胞を元気にするために有酸素運動がある。具体的には、細胞の中のエネルギーを作りだすミト

VO2 MAXは、研究室の環境下で測定するのだが、トレッドミルに乗って、スピードを上げていくと、最終的に、酸素摂取量の最大値に到達。息が上がり、最大酸素摂取量が測定できるのだ。アップルウォッチ、GARMIN、POLAR等のスマートウォッチでも(間接的に)測定してくれる。

VO2 MAXは、40歳では、平均40程度。エリートな持久系アスリートは、60。一方で運動していない20代から30代は、20台の後半程度になることもある。20台後半になると、坂を登り切ることさえできなくなる。山をハイキングすることを考えると、この値を保ちたい。

残念ながら、VO2 MAXは長寿と相関関係にあり、年齢とともに何もしないと減少していく。この値を上げるのが継続的な有酸素運動だ。しかも、有酸素運動の進捗状況は、数字で追うことができる。具体的にいえば、エネルギーの出力が最大心拍数の70-80%以内に収まるよう測定しながら、室内バイクで有酸素運動を行うこと。

最大心拍数は、220から年齢を引く。例えば、私は52歳なので、168。持久系のトレーニングで、脂肪と炭水化物をバランスよく燃費し乳酸を増やさない条件は70-80%が最適(ZONE2 トレーニングと呼ぶ)。168から計算すると、117-134以内で、エネルギー出力を意識することになる。

San MillanとBrooksらの研究によると、ZONE2の条件で行った結果、プロのサイクリング選手は300WATT。代謝に問題がある人は100WATT。これを体重あたりに換算すると、サイクリング選手は4 WATT/kgの出力ができるのに対して、代謝に問題がある方は1 WATT/kgになる。

この差は、ミトコンドリアの働きによるところが大きい。というのも疲労物質(乳酸)が溜まるため、出力が減るから。ちなみに、室内バイクの私の2023年12月末現在の出力は、1.8 – 2.0 WATT/kg程度。スタート時は、30分の持久系を2回/週行うといいが、最終的に45分の持久系を4回/週行うと、VO2 MAXが改善されるらしい。

一方で、持久系だけでは、足りない。なぜならば、年齢とともに筋肉力と筋力が低下するからだ。次に、筋肉について紹介したい。

筋力を強化する〜転倒防止と速筋を鍛える

筋肉量と筋力を強化する理由は、年齢とともに筋肉量が落ちるからだ。下記は、筋肉量が減ることによって、身体にどのような影響を与えるのか、リストアップした。

  1. 筋肉量が10%減少:免疫力低下
  2. 同20%減少:創傷治療が遅延
  3. 同30%減少:肺炎のリスクが上昇
  4. 同40%減少:死亡リスクが高まる

筋力の判断は「握力」

しかも、筋肉量の低下は、歩行速度、転倒による骨折と寝たきりのリスク等との関係性が深く、筋肉量は長寿と関係が深いのだ。特に大事になるのが、握力。簡易型の握力計を使って、男性は40キロ以上、女性は35キロ以上あれば、適切と言われているが、握力自体が長寿を予測するので、侮れない。

握力を簡単に調べる方法は、鉄棒にぶら下がること。40歳の場合は、男性で2分、女性で90秒、ぶら下がることができれば、健康と判断できる。

筋力や筋肉量が重要な理由〜転倒防止と速筋の強化

高齢化社会で最も重要になるのが、転倒。筋肉トレーニングでは、速筋が鍛えられるのだが、これが何と!年齢とともに減少する。持久系のトレーニングは遅筋が鍛えられるが、速筋は鍛えられない。このため、筋肉トレーニングは、持久系とは別途行う必要がある。

今年は、マシーンを中心にトレーニングを行なっている。これは、しっかりとした姿勢で筋トレをする意図もあるが、トレーニングになれることも大きい。今後、6ヶ月がすぎたあたりで、フリーウェイト(デッドリフト、ベンチプレス、スクワット)を中心に行なっていく予定だ。

持久系と筋肉のトレーニングを行う上で、もう一つ大事なのは、どのようなフォームで行うかだ。なぜならば、肩こりや腰痛、前屈みの姿勢で行うと怪我のリスクが高まり、トレーニングの効果が得られないからだ。そこで重要になるのが身体の姿勢と安定性だ。最後にまとめたい。

身体の姿勢と安定性

2006年から2009年にかけて、スポーツジムでフリーウェイトを使ったトレーニングを行なった。そのときに、筋肉の量を増やしすぎて、腰痛や肩こりが起き、姿勢が崩れた。2007年頃にヨガ、2013年にボディワークのロルフィングと出会うことで、トレーニング中の腰痛や肩こりが減ってきた。

このような経験があるので、どのような姿勢でトレーニングを行うのか?実は、普段デスクワークや歩いているときにどのような姿勢になっているのか?その意識が重要になると思っている。

個人的には、ボディワークがお勧めだが、ヨガ、ピラティス、ストレッチやリラックス系のポーズをとるのも良いと思う。ぜひ、このような考え方を取り入れながらトレーニングを行なって欲しいと思う。ちなみに、今でも私はヨガの練習をトレーニングの合間に取り入れており、余計な筋肉痛を予防できている。

まとめ

2023年10月から始まったトレーニング。持久系と筋肉トレーニングを中心に行なっているが、体重は変化していない(60.5kg、167cm)一方で、体脂肪率は、21.4%→18.9%に低下。順調にきていると思う。ぜひ、来年は、スポーツジムに通いつつ、体力をつけていく予定だ。

少しでもこの投稿が役立つことを願っています!

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