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【N#7】地粉のお茶会(2)~地粉とグルテン〜食について語る会になった

2018年10月28日(日)、第2回目の地粉のお茶会をサロン・ZEROで開催した。

日本人が昔から食べていた小麦粉、地粉を使って作られたスコーンやクッキーでアフタヌーンティースタイルで提供するのは今回で2回目。
開催に至った経緯については、「地粉のお茶会~熊野古道・熊野・伊勢参りの報告会を兼ねて初開催」に書いた。

今回も九谷焼のワイングラスを使用。花紡(はなつむぎ)さんの日本の素材を中心にブレンドしたハーブティー(SORA、MIZUKI、MIMOZA)とヴェーダヴィ(Veda Vie)のスペシャルブレンドティ・遠景の山々を提供した。

前回は神道・仏教が話題になったが、今回の参加者2名とは、食や料理がテーマだった。
国内の小麦粉の自給率は12%。
国内で取れる小麦粉は地粉と呼ばれているが、今回、楽天で入手した埼玉県産薄力粉「【特】農林61号」を使った。

小麦の実は硬い外皮に覆われている。外皮の中を覗くと、胚乳と、胚芽がある。割合で見ると、外皮13.5%、胚乳84%、胚芽2.5%と言われている。食用に使われるのは胚乳部分。胚乳を製粉化すると小麦粉になる。
胚乳の6-15%は蛋白質で、大部分は、グルテニン(glutenin)とグリアジン(gliadin)から構成されている。小麦粉に、水を加え、こねることで、2つの蛋白質が絡み合う。その結果として、粘り気があり弾力性の高いグルテンができる。

グルテンが注目されるようになったのが「ジョコビッチの生まれ変わる食事」からだった。ジョコビッチが小麦粉でできた食事を抜いたことによってパフォーマンスが向上。アレルギーを引き起こす可能性もある事から、グルテンが一躍有名になった。
最近では、グルテンフリーの食事も普及しているが、どこまで科学的に明らかになっているのか?
詳細は追って本コラムに書ていく予定だ。
実は、グルテンの構成成分の一つ、グリアジンにはα/βグリアジン、γ(ガンマ)グリアジン、ω(オメガ)グリアジンの三種類が知られている。
中でも、ωグリアジンは、小麦によって引き起こされるアナフィラキシー反応(全身のアレルギー反応の一つ)に多く認められていることから臨床検査の一つとして使われているそうだ。
2015年の日本食品科学工学誌の報告(竹本ら:「農林 61 号のアレルゲンと性質」参照)によると、農林 61 号は, 1944 年(昭和 19)に開発。関東以西で広範囲に 栽培され続けている国産小麦の代表的な品種であり、 麺用品種として、うどん、そうめんに使われているという。
同報告によると、農林61号は、ωグリアジンの濃度が低いことが判明。最近、アレルギー反応を軽減させる小麦の一つとして注目されている。
今回、農林61号を使ったスコーンやクッキーを提供することで、
このような食の話題や、穀物はどのように育てているのか?食をどのように選んでいくのか?等、話題が多岐に渡たり、あっという間の4時間が過ぎていった。
今後とも本イベントは、食について情報を少しでも多く発信できればと思っている。来月(2018年11月)も開催する予定ですので、ご興味がありましたら、お問い合わせください。

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