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【B#137】第53回・読書会の開催の報告〜井上裕之著「人生の黄昏を黄金に変える「賢者のかけ算」」

はじめに

こんにちは!東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

今回の課題本:井上裕之著「人生の黄昏を黄金に変える「賢者のかけ算」

今回取り上げた本は、井上裕之さんの「人生の黄昏を黄金に変える「賢者のかけ算」」だ。

サンマーク出版の斎藤りゅう哉さんが、歯科医師の井上裕之先生の還暦を記念して編集・出版した本。高齢化社会を迎えるにあたって「価値ある生き方」をどのように見つけていったらいいのか?ヒント満載の本で、面白く拝読させていただいた。

井上先生は、東京医科歯科大学の歯学部で歯科医師の免許を取得。その後海外に留学して歯科医院をオープン。プライベートで起きたことから、自己啓発に目覚め、いろいろなセミナーを受講していく中で、独自のメソッドを確立。今年還暦(60歳)を迎えているが、それを感じさせないエネルギッシュな方だ。この本は、キャリアについて色々と考えさせられる本なので、以下、私自身、キャリアについて考えるきっかけとなった本を紹介させていただきたい。

100年人生のキャリア〜「ライフシフト」との出会い

そもそも、私自身が、キャリアについて考えるようになったのが、リンダ・グラットンの「ライフ・シフト:100年時代の人生戦略(The 100-Year Life: Living and Working in the age of Longevity)」との出会い以降だった(当時発売された際には「LIFE SHIFT〜100年時代の人生戦略・出版記念講演会」に参加させていただいた)。

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2016年に出版されたこの本には、
大学卒業 → 会社勤め(終身雇用) → 引退・年金暮らし

という3段階の人生設計が世界中で通用しなくなっていることを、経済学者の目で、平均寿命、財政面といったデータを紹介。100歳まで生きることを前提に、どういったスキルをいつ身につけたらいいのか?考えるヒントが書かれていた。

例えば、過去200年にわたって、先進国では10年ごとに2年平均寿命が延びている現状があること。100歳まで生きるとなると、定年が65歳だと通用しなくなることを数字で紹介。1985年生まれの場合には、収入の17.2%、1998年生まれの場合には、収入の25%をそれぞれ貯蓄しないと、引退生活を送れない現実がある以上、長く働く必要があるという。等。

特に、印象的だったのは、シナリオを複数用意すること。そして、専門スキルが通じなくなった場合には、リセットして新たなスキルを磨く時間を取ることを人生の中で考えていく必要がある。

リンダ・グラットンは、
・Explorer(冒険者)
・Independent Producer(独立プロデューサー)
・Portfolio Stage(ポートフォリオ段階)
・Transition(移行)
の4つの考え方を身につけることが大事だと述べている。

要は、22歳で働いたとしても、80歳になって同じ会社の同じ仕事が残っている可能性は低い。そういった時代にどういった戦略を立てたらいいのか?自分を見つめ直してみる(Explorer)、色々と試してみる(Independent Producer)、新しい知識を身につける(Portfolio Stage)、仕事の業種を変える(Transition)が必要になるということだ。

私の例を挙げると、
Explorerの段階では、2014年8月〜2015年6月までしたように世界一周して、世界を知る等、世界観を広げてみた。
Independent Producerの段階では、ロルフィング・セッションの提供を個人事業主という形で行っている。
Portfolio Stageの段階では、ロルフィングの学校、世界一周の旅、タロット講座、自分軸セミナー、栄養セミナーの提供して、色々と試行錯誤を繰り返した。
Transitionの段階では、大学の医学部での研究者から、製薬会社の会社員へ、最終的にロルフィング・セッションの提供へ変化していく。
等。

今回、井上先生の本から、久々に「価値ある生き方」とは何か?を考えるきっかけとなりそう。それを意識しつつ、会に臨んだ。

ミッションとビジョンの違い

今回は前回に続き、参加者2名の合計4名の少数精鋭(53回読書会を開催した中で、2名は7回目になる)。会の運営の秘訣は、続けること。2名以上集まったら、開催すると決めているので、今回もそれに従った。

今回も55インチのプロジェクターに、聞きたいことを表示しながら、会を進めていく。特に、興味深かったのは、ビジョンとミッションについて。井上先生のメソッドは、いかにビジョンとミッションを明確にするかが、人生の幸福度を決めるという視点を持っている。

井上先生によると、人生全般生きていく上で、「理想の状態」を捉えた上で、そこから自分は何を選択してくのか、が重要とのこと。それが後悔しない生き方へと結びつくらしい。自分が「こうなるといいな」という理想像は「ビジョン」、そしてその「ビジョン」を生み出すのが「ミッション」。つまり、「自分がどうなりたいのか」「何のためにそれをするのか?」という自分の生き方の軸となる「目的」ということになる。

大体「ミッション」は簡単に思いつくわけでないので、井上先生は、自分が尊敬する人の真似をすることや、自分の他者、自分と社会を結びつける力を挙げている。

ちなみに私の場合は、
「ビジョン」は、「社会(食品業界、製薬業界、医療業界)に影響を受けずにニュートラルで、いつづけること」
「ミッション」は、「クライアントさんの医療のリテラシー(理解すること)を上げること」
になる。

一人一人のビジョンとミッションのシェアは非常に面白く、時間があっという間に過ぎ去った感じがした。

次回の課題本

さて、次回は秋山眞人著、田口ランディ著、江原啓之著の3者による対談本「精神世界3.0」を取り上げる予定だ。久々のスピリチュアルの本で、原点に戻りたいという気持ちで取り上げていきます。

 

 

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