【B#31】バビロンの大富豪
2015年12月13日、Financial College(FC)の勉強会に参加してきた際に、勉強会の参加への特典として「バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか」という一冊の本を頂くことができた(Financial Collegeを知った経緯については【起業/独立コラムVol.18】を、初回に参加したCash Flow Gameの模様は【起業/独立コラムVol.21】をご参照ください)。
現在、新刊はamazonで発売されていない。そのため、新刊という形でこの本をいただけるなんて、これだけでも勉強会の授業料の元が取れるぐらいのお買い得感があると感じるのだが、amazon中古市場で調べてみると、何と!単行本で4,200円の値がついているという。
頂いた貴重な本。今週(2015年12月13日〜16日)、早速読んでみることにした。
本書の冒頭には以下のような文がある。
「望みや欲求を手にするためには、まずは金銭の上で成功しなければならない。そのためにはこの本で明らかにされている「原則」をぜひ活用していただきたい。この「原則」を頼りに、お金に不自由する暮らしから抜け出し、より充実した幸福な生活へと進んでいきたい」
本書では、このようなお金についての原則が書かれている。本書は寓話形式で書かれているが、言っていることはシンプルだ。
以下内容を要約すると、
- 財布を太らせることから始めよう(稼いだものの一部(10%)を自分のものとしてとっておくこと)
- 自分の欲求と必要経費とを混同するべからず(私たちがそれぞれ必要経費と呼んでいるものは、自分で気をつけていない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまう)
- 貯めた資金は寝かさずに増やすべし
- 損失という災難から貴重な財産を死守すべし
- 明確な目的に向かって、自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心をもって行動すべし
至って単純。ただ、やはりこれは「言うは易く行うは難し」の一言。これを守っているかどうか?については相当な疑問符がつく・・・が、個人事業主として、企業年金や国家に頼れない以上、来年(2016年)行以降、是非こういった原則に照らし合わせながら、お金について考えていきたいという意識が芽生えた。そういった意味では、「バビロンの大富豪」は面白い一冊だった。
そしてこの原則を読んでいた時に明治時代のある日本人を思い出したので紹介したい。それは、「財運はこうしてつかめ―明治の億万長者本多静六 開運と蓄財の秘術 (CHICHI SELECT)」という一冊に書かれている本多静六博士についてだ。
明治時代、林学の博士号を取得し明治神宮の森を設計したという本多博士。
「一生食うに困らぬ財産を持てば、仕事は道楽となる」
という名言をいったことで知られており、経済界の渋沢栄一氏や安田財閥の創始者の安田善次郎氏がお金についての相談を本多博士にしたという。それほどご著名な方であったらしい。
興味深いのは、本多博士がどのようにして財を成したのかだ。
上記の本を引用してみよう。
「その蓄財方法とは、いたって単純な、だが非常に強力な方法であった。それは、自分が月々もらう給料の四分の一をそっくりそのまま貯金し、残る四分の三で生活するというものであった」
その結果として
「二十五歳で蓄財を開始した博士は、四十歳のときには大学でもらう給料より貯金の利子
や株の配当のほうが多くなったという」
となったそうだ。
本多博士については、同書で成功への近道について7つの鉄則を述べている。
- つねに心を快活に持つ〜楽天主義
- 忠実にその業に励む〜職業の道楽化
- 功は人に譲り、責は自ら負う
- 普を賞し、悪を問わず
- 好機はいやしくもこれを逸せぬこと
- 勤倹貯蓄〜四分の一貯金の実行
- 人事を尽くして天命(時節)を待つ
興味深いのは、経済が安定すると、仕事は苦役ではなく道楽になるということで、仕事をすることが純粋な喜ぴになり、その仕事がさらに収入をもたらしてくれる。その結果、生活はさらに安定し、ますます仕事が愉しくなっていく、といういい循環が訪れるという。
お金については来年もいろいろと学んでいくと思うが、仕事=道楽という考えは私も目指していきたいと考えている。来年は、お金について学ぶ機会が多そうだ。自分の生活を見つめながら、原則どおりに動いているのか?検証していきたい。