【W#47】フランクフルト(1)〜再会と縁
今週末の木曜日〜日曜日(2014年10月22日〜10月26日)、ロルフィングのトレーニングが休講。ロルフィングの学んでいる友人がヨガの30時間集中のティーチャートレーニングへの参加するけど、参加しない?という誘いがあったので、ミュンヘンから約500km離れたフランクフルトまで来た。旅の良さは、全く予想もしない出来事が起きることであり、そして予想外のことから新たなことが始まることが往々にしてみられる。
今週末は、ギリシャへ行く予定だったのだが、誘われるがままに身をまかせるのは一番かもしれない。ということで決めた。
フランクフルトといえば、2005年12月に来て以来約10年ぶり。フランクフルトに駐在している高校時代の日本の友人も住んでいるので、再会する絶好の機会であった。私自身、旅の醍醐味は現地に住んでいる人と意見交換し刺激を受けること。まさに、今回そういった幸運を得ることができた。
その友人とタイミング良く会うことができ、ドイツについて面白い情報が得られたので幾つか紹介したいと思う。
まず、車事情について(詳しくは「【旅コラムVol.45】ドイツの車事情)」を参照)。ドイツでは、イタリア、フランス、イギリスと違いドイツ車で占められる。そのことで驚いたのは、ドイツ車のほとんどが燃費のいいディーゼルでエンジンを動かしていること。ドイツは、ガソリン税が高いことは知られているが、ディーゼルよりもガソリンの方が高い。ディーゼルといえば環境に悪い、トラックというイメージがあるが、ドイツでは研究が進んでおり、今ではCO2の排出量が低い燃料が実現。その環境に優しいというイメージを勝ち得ている。更に、ドイツの仕組みではCO2の排出量によって税金が加算されるところがあるため、結果的にディーゼルエンジンの車を販売するのに有利になるんだそうだ。
また、カーナビゲーションシステムについて。友人はドイツに駐在し、カーナビについての仕事をしているが、ドイツ人がカーナビについてどうみているのか?について話してくれた。ドイツは保守的なところがあって、2000年の前半、google mapが出るまでは受け入れいることがなかなかできなかった。ドイツの消費者のマインドとして、保守的で新しいものにすぐに飛びつくのではなく、吟味する。そして一度いいと思ったものを大切にするというドイツ人のメンタリティを見ていて面白い。
次に、親のしつけについて。公共の場で車の音を鳴らすこと、子供が店の中で騒ぐ・泣く等はミュンヘンにいても見かけることがまずない。おまけに犬も吠えるところを見かけたことがない。これは、親のしつけによるところが多く、親は子供に対して厳しく躾けるんだそうだ。まだ経験ががないが、赤信号で子供と親が一緒に止まっているところに道路を渡ろうとする場合には、渡ろうとしている人に対して怒鳴るんだそうだ。
それが影響しているのかどうか、わからないがドイツ人と日本人の仕事に対する見方も違ってくる。ドイツ人は日本人と同じく勤勉で同じような労働観があると言われるが、ドイツ人は自分で決めたルールやプロセスを守るのが得意。そしてそのプロセスの中で一つ一つ積み重ねていくことを大事にするが、日本人のように原因をしっかりと追及し、時には予期しないことに対しても対応できるマインドをドイツで行うと反発するらしい。労働観でも日独で違った観点がみれて興味深い。
最後に、サービスやインフラについて。来年の2月〜3月にミュンヘン滞在の際、スキーを体験しにアルプスへ行こうと計画している。ヨーロッパは、スキー場が完備しており、スキーウェアからブーツ、板やリフト券について、最新の設備が整っているらしい。最新の設備を見るのを楽しみにしているが、友人が日本のスキー場を訪れた時のこと。20年前の設備をそのまま使っていて、スキー人口も高齢化が進むことを実感したんだそうだ。日本やヨーロッパのサービスについて考えるとすごく不思議に思う。
ドイツは、インターネット環境(特にwifi)が整っており、近・長距離での電車の運賃の安さ(長距離でミュンヘン・フランクフルト間でインターネット予約すると60ユーロ(8,100円、500km(京都・東京間の距離、新幹線の場合には13,600円)や日本のように会社別に分かれていないこと(バス、電車、トラムのチケットは同じ)等を勘案すると、インフラを整えることへの意識の違いを感じた。そういえば、東南アジアを旅した時も、wifiの場所を探すのに苦労しなかったことを考えると、ネットやインフラを含めはるかに日本よりも進んでいるという印象があった。
予想外のきっかけで今回フランクフルトに辿り着き、このようにドイツの事情を知ることができた。時には計画したこと以外のことをしてみるのも面白いと感じた。ミュンヘンを離れた際には、計画をたてつつも、現地で得た情報をもとに旅の計画の変更も考えていきたい。