【J#25】クリエイティブの可能性(3)~復旧から未来へ
4月9日(日)、ボランティア活動、最終日。早朝、陸前高田市のボランティアセンター(ボラセン)にてブリーフィングを受けた。
その後、高田松原を守る会を伴って、ボランティア活動の現地へ
高田松原を守る会のメンバーによる話を聞く。いろいろとこの震災で苦労があったかと思うのだが、とにかく明るい。そして、人生をENJOYしているという雰囲気を感じる。雰囲気的には、
ボランティアの人々は、同士であり、仲間である。
ということを感じ、チームの一員に迎えられたということを体感した。
苗を植える作業を約4時間ぐらいおこない、午後2時までに合計で700本近く植えることができた。印象としては、非常に和気あいあいとすすむことができて心底楽しかった。
苗を植えて、最終的に高田松原の松林を復活を願って始められたこのプロジェクト。はたして、何年かかるのだろうか?非常に気が長い作業となりそうだが、その歴史的一歩に携えることができて光栄だし、今後とも見守っていきたいと思っている。
この会の活動は、以前NHKでも取り上げられ、その取り組みに心が動かされた、アルトサックス演奏者の小林洋平氏による生演奏を昼休みの時間に聴くという幸運に。高田松原の取り組みに対して作曲した「いちばん大きな空へ~樹がはなしてくれたこと~」と「Over The Rainbow」は未来を感じさせる演奏となった。
その後、気仙沼へ移動。気仙沼の災害活動ボランティアでご活躍した薬剤師の武田雄高氏、東京から気仙沼に移住した清水隼人氏の話を聞くことに。
武田さんは、気仙沼で被災後、心底、役立ちたいということを考え、四駆の自動車を知り合いがいる岩手で入手。岩手へ移動して、そこから食料を調達。現地に運ぶことから始め、薬剤師という資格を生かした、薬の輸送をメインに、コミュニティへの貢献の取り組みについて聞くことができた。
清水氏は、震災後、東京で勤めていたIT会社を辞めて、父の食肉業を活かして、気仙沼で起業。ボランティアを行いながら、地域に貢献しているという取り組みを紹介した。
両人の話で、最も印象に残ったのは、
ボランティアと言葉は、どうしても「上から目線」でとらえがちで、あまり好きでない。復旧後に人をどう呼ぶか?
という考え方であったこと。そして、
是非、観光気分で、被災地に訪れてほしい
も話していて、視線は未来に向かっていることを実感した。考えてみれば、経済活動をすることを通じて、社会貢献できれば、最も早く震災から復興できる。そしてそれは、
過疎化しつつある町をどう復活させるのか?
に対する一つの答えになるかもしれない。
その後、一ノ関、厳美渓へ移動。温泉宿で対話、宿泊。
最終日の翌日。ボランティア活動はせず。気仙沼で観光ガイドによる説明を聞いた。その中で未来を感じさせる、気仙沼の漁港の復活ぶりを見ることができた。
ボランティア活動について二度にわたってブログで紹介したが、対照的な二つの地域でのボランティアの経験ができて非常に良かった。
被災からの復旧を目指していく南三陸
復旧から未来をどうやって作っていくのか?を模索する陸前高田。
いずれにせよ、どのように地域として再生していくのか?はこれからも注目していきたい。