【N#130】「デュピクセント」④〜使用6ヶ月後の経過〜ステロイド激減+痒み+亜鉛と鉄
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はじめに
こんにちは!東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。
栄養治療を受けてから3年半が経過〜ステロイドの量も激減
20代の後半、東京大学の大学院生の頃にアトピー性皮膚炎を発症。2019年10月からナチュラルアートクリニック・四谷で、院長の御川安仁先生の下、分子栄養学の治療を開始。それに並行して、2022年8月から皮膚科(マイコホリスティックスキンクリニック)で、分子標的薬(モノクローナル抗体の治療薬)のデュピクセントの治療を始めた(「分子栄養学に出会ってから3年〜アトピー性皮膚炎の治療から脱ステロイドまでの道筋」参照)。
デュピクセントの投与から6ヶ月〜劇的な効果を示す
現在は、血液検査に基づいた分子栄養学の治療と並行しながら、2週間に1回皮下に注射のデュピクセントの治療を進めている。
2022年8月にデュピクセントの治療を受けるようになってから、懸案だった「ステロイド」の使用量が激減。
今年(2023年)に入り、外用のステロイドは一回しか使わず、ほぼ離脱するまでに至っている。
きっかけとなったのは、妻のお勧めもあり、2022年8月に、代官山のマイコホリスティックスキンクリニックに伺ったこと。
山崎まいこ先生と話している中で、デュピクセントを勧められた。
詳しくは「2週間に一回の注射剤の使用開始〜栄養療法開始から1年10ヶ月」に書いたが、
アトピー性皮膚炎の「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」
の3つに対して症状を緩和する効果が期待され、切れ味抜群と伺った。
保険診療で2万円とかなりの金額になるが、2022年8月に薬価改定で2万円を切るまでに。
将来のことを思うと、ここで治療を受けた方がいいと決断し、8月18日に注射を開始。翌年の4月5日には、17回目の注射を終えた(予定では、合計24回の注射を行う)。
おかげさまで、使用開始1ヶ月には、ステロイドの量も激減。今では、ほとんど使用することなく治療が進んでいる。使用開始4ヶ月後には、痒みによる炎症が1割まで減少した。
そこで、久々に経過を書きたい。
デュピクセントの投与4ヶ月後〜身体の一部に痒みが残る
使用してから4ヶ月後になっても、痒みは完全に減ったわけではなく、背中の肩甲骨付近、肋骨の下の右側に少し赤みの湿疹がわずかながら、症状が出ており、それが1ヶ月にわたって続いた。
痒みの原因は何によるのか?知りたいと思い、マイコ先生に血液検査を依頼。
16回目の注射した日(3月22日)に採血し、4月5日に採血の結果を伺うことができた。
アレルギーの指標の一つ、IgEの値が、半年前に比べると、半減(53 IU/mL→22 IU/mL)し、TARCも206 pg/mL→124 pg/mLと軒並み、減少している。
亜鉛の値が低い〜亜鉛のサプリを倍増
さらに、自律神経系のバランスを見る、リンパ球と好中球の割合だが、リンパ球が28.6%→35.7%、好中球が57.4%→53%と、今までの中で一番ベストなバランスのいい状態になっていることがわかる。
他の指標もいい方向へ進んでいるが、今回マイコ先生から指摘されたのが、亜鉛の値とフェリチンの値だ。
亜鉛が86 ug/dLから70 ug/dLへ減少。本来ならば130欲しい。実は、亜鉛とアトピー性皮膚炎には深い関係がある。
皮膚炎に重要な役割を果たしているのは、人の身体にとってエネルギーの大元となるATP(アデノシン3リン酸)だ。通常、ATPは、細胞の中にあるのだが、物理的接触や外部ストレスなどの刺激によって、細胞の外へ出てしまう。外に出ると、炎症を引き起こすことが知られており、皮膚細胞からATPが出ると、皮膚炎が起こる。
本来、ATPは、酵素によって速やかに分解されるが、亜鉛が少ないと、酵素の働きが弱くATPの分解が促進されない。それで皮膚炎もさらに進んでしまう。実は、身体の中でATPが多いのは身体を動かすためにATPをエネルギーに使う筋肉だが、皮膚にもある程度の量がある。なんと、皮膚に存在する亜鉛のうち7割が、皮膚の一番外側の表皮にあると言われている。皮膚炎が起きると、皮膚の表皮がすぐに剥がれ落ちてしまうため、亜鉛が失われる。
この亜鉛が、痒みによって使われていることを考えると、亜鉛のサプリメントを補充することで、この値を上げていくことが必要となる。今まで摂取してきた亜鉛の量を倍増(50mg→100mg)し、どうなるか?経過を見ていく予定だ。
鉄(フェリチン)の値が低い〜鉄とミネラル吸収を促すサプリを補充
鉄(フェリチン)の量も、低いと痒みが起きやすくなるとのことだ。
鉄は、腸内環境のバランスを崩す可能性が高いため、積極的に取り入れることがなかったが、今回、いいサプリメントがあるので、取り入れてみてはどうか?とマイコ先生から「フローラディクス(FLORADIX)」を勧められた。
数日飲んでいるが、とにかく美味しい!鉄剤といえば、肉の肝をイメージするが、そういったことは一切ない。
興味深いことに、プルーン約250倍、ホウレンソウ約25倍、牛レバー12.5倍、サジーフルーツ約7.6倍の鉄分を持ち、吸収率の高いヘム鉄が配合されているらしい。これは大いに期待できる!
マイコ先生からは、腸からのミネラル吸収が弱い可能性も指摘された。
そこで、御川先生の時に勧められた、細胞膜の成分である「フォスファチジル・コリン」も取り入れることにした(こちらはしばらく中断していた)。
数ヶ月後に、再度血液検査を実施。痒みの軽減と、ミネラルの値がどうなっているのか?調べていく予定だ。
参考に、今サプリメントとして取り入れているのは、
ビタミンA(10000 IU/日)、ビタミンC(2g)、ビタミンD(10000 IU/日)、ビタミンB群、ビタミンB12、オメガ3(2000mg)、時々ビタミンEだ。
まとめ
今回は、デュピクセントを使ってから6ヶ月後、身体内の変化についてまとめた。
素晴らしい薬だということは間違いないが、痒みが完全に引くわけではなく、分子栄養学的アプローチも必要になることが、少しでも伝われば、と思っています。
少しでもこの投稿が役立つことを願っています。