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【N#44】「電磁気とは何か?」(2回目)〜科学は社会に与えた影響は何か?どのような人たちが「目に見えない電気・磁気」を言葉していったのか?

「身体の学校・ZERO塾」の2回目。
「電気(電磁気)とは何か?」(2020年2月15日(土)、午後2時から午後6時、0期生)の模様について紹介したい。


 
2回目は、
電気について、
「日常生活に使う電気って何?」
「携帯に使われる電磁波って本当に安全なの?」
「生物ってどのように電気を使うのか?」
等、

神経活動、心臓の鼓動や、ブドウ糖をエネルギー(電子伝達系)にする際、「電気」を使う。
そのため、電気の基本的なことを知ることは重要だ。
不思議なのは、電気は、物理と化学の2つに分けて教える。
そのため、電気の発展史を学ぶ機会は少ない。
「「目に見えない」=「電気」をどのように理解、言語されたのか?」
をメインテーマに、取り上げた。

例えば、
1)遠隔(世界中)でコミュニケーションが取れるようになった
モールス電信、海底ケーブルの設置、電話、無線通信、衛星中継、携帯電話、等。
2)人類は、エネルギーを簡単に使えるようになった。
エジソンによる電球発明、電力の発明、等。
3)国単位で戦略を立てるようになる
国家による通信システムを管理、暗号の開発、情報収集としてレーダー、等。

これらを成し遂げるための、アマチュアな技術者の貢献が大きかった。

大野哲弥著の「通信の世紀:情報技術と国家戦略の150年」」に面白いエピソードが紹介されている。
明治維新の際、日本は、岩倉使節団が形成される。

使節団は、1872年にサンフランシスコに到着。
そこで英文の電報が長崎に送られた。この電報はサンフランシスコからアメリカ大陸を横断。大西洋ケーブルで英国、欧州大陸、アジアを経由して、3万キロ以上を回って、最終的に長崎に到着したらしい。
すごいのは、電報は1日で届いたことだ。
なぜなら、
当時、東京・横浜間、大阪・神戸間しか電報がなかったこと。
長崎の国際電報を東京にお届けるのに「飛脚」を利用していたこと。
それらを含め、10日間かかったからだ。
このようなインパクトを与えているので、
「日本は科学技術をなんとか西洋から取り入れねば・・・」
という意識が働いたのも無理ない。

そこで「電気」がどのように発展し、産業を生み出したのか?を含め、取り上げた。
イギリスとフランスが中心になって発展していった歴史を中心に紹介。
意外とエリートだけではなく、最下層の人たちの活躍もあった。
例えば、製本職人だったマイケル・ファラデーは、数学が大の苦手。20歳になってから、科学者に頼み込んで弟子入り。数学が苦手にもかかわらず、頭角を現す。
イメージで電気や磁気を捉えることで、「電場」「磁場」等の新しい考え方を登場させる。
そして、それをサポートするイギリスの大地主(ジェントリー階級)たち。ファラデーが所属していた王立協会の研究所は、国王が資金を出すのではなく、寄付によって賄われていた。
産業革命の際に、イギリスではインフラ整備が進むが、その資金をジェントリー階級が強力にサポート。研究所に対しても、資金面で援助を惜しまなかった。
人間に役立つように電気を使うための、職人の活躍がめざましかった。エジソンは正規の教育を受けなかったし、大西洋横断無線電信を成功させたマルコーニもアマチュア無線を知っているにすぎなかった。

電気の歴史を通じて、参加者一人一人が、科学というのは不完全なものであり、そこから産業が発展していったことが伝わったかとお思う。
もし上記のセミナーについてご興味がありましたら、下記をご参照ください。
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「科学の基礎を学んで、自分で考える力を身につけよう!」(身体の学校・ZERO塾)の「発想力」「応用力」の1期生を募集中です。

詳しくは、「「からだの学校」〜健康について自分で考える力を養おう」1期生の募集開始」をご参照ください。
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過去の記事については下記をご参照ください。
1回目・元素とは何か?(「「元素とは何か?」(1回目)〜「自分で考える力」とは何か?言葉を知ること、生活と関連づけること、科学の限界を知ること」)参照
2回目・電磁気とは何か?(「「電磁気とは何か?」(2回目)〜科学は社会に与えた影響は何か?どのような人たちが「目に見えない電気・磁気」を言葉していったのか?」参照)
3回目・エネルギーとは何か?(「「エネルギーとは何か?」(3回目)〜蒸気機関の産業から生まれた「エネルギー」の考え方:背景を知ること」参照)
4回目・栄養と酵素について(「栄養と酵素について」(4回目)〜アルコールの発酵技術+砂糖のプランテーションの歴史を覗く〜栄養と酵素について」参照)
5回目・消化と吸収について(「消化・吸収について」(5回目)〜食事からどのように栄養(エネルギー)にするのか?判断していくための知識として)」参照)
6回目・細胞について(「「細胞について」(6回目)〜細胞の構造、どのようにコミュニケーションを取り合うのか?」参照)
7回目・進化について(「「進化・遺伝について」(7回目)〜進化論から優生学へ、メンデルの法則から雑種(ハイブリッド作物)へ、人間と社会、知識をどのように応用するか?」参照)
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