【Y#21】チネイザンLevel 1(1)〜初日
2015年7月27日(月)。ドイツ滞在中から受けてみたかった氣内臓(チネイザン)の施術ができるプラクティショナーコースLevel 1の初日を迎えることができた。今まで3度にわたってチネイザンについて体験。Tao of Lifeの土屋しずかさんからセッションを受けた経緯・体験談については、過去に本コラムで取り上げた(【氣内臓コラムVol.2】、【氣内臓コラムVol.3】、【氣内臓コラムVol.6】参照)。
プラクティショナーコースが行われるのは、2015年7月27日〜2015年8月2日、2015年8月16日、2015年9月19日〜2015年9月27日の合計17日間。時間は午前10時半〜午後6時。昼食の休憩後15分程度昼寝の時間を作ってくれているのがありがたい。
本日がその初日。参加者は合計10人。国際色豊かなメンバーで3人の外国人(フランス人2人、台湾人1人)もいる。英語と日本語を織り交ぜつつ、TaoZenの大内雅弘さんが説明を行っていく。海外で教え慣れている大内さん。授業がどのような内容になるのか?本当に楽しみだ。
初日は、まず今回プラクティショナーコースを臨むにあたってなぜ学ぶのか(Why)を3つ挙げてほしい。ということで参加者に考えるようにということから始まった。一つだと、Whyが弱くなるので、3つ挙げたほうがいといいという考えだったのだが、私は、以下の3つをノートに書き留めた。
- 自分が現在行っているロルフィングを含めたボディワークの中に欠けているピースを埋めること
- チネイザンを受けることで呼吸にどのような影響を受けるのか?呼吸の学びを深めたい。
- 腹と内臓についての相関関係について知りたい
その後、そのノートを自分の正面において心に響くかどうか、そして上記の3つを取り上げた理由は何か?と聞かれたので、
「直感(Gut feeling)」
とノートに記入した。興味深かったのは、身体を揺らしてみて、身体の中にもこの言葉が響くかどうか聞いてみたこと。今まで、どのトレーニングも言葉をこのようにして確認する(ハートや身体に尋ねてみる)ことはしたことがなかったので新発見だった。
自己紹介を終了した後、チネイザンの説明へと進んだ。チネイザン=氣内臓であり、「氣を通じて内臓を活性化するための手技」といってもいいが、大内さんの最近の認識では、
- 臓器の内側にある氣を活性化
- 臓器の内側にある氣を助けるもの
へと考えが変わっているとのこと。ここでの臓器は皮膚、骨、へそも含まれる。プラクティショナーコースのLevel 1では、へそを触ることになる。へそは、過去に母の胎盤、羊水につながっているもの。大内さんはもっと広く、祖父母・両親・子供を通じて繋がった一つの生命のネットワークに触れていくものとして捉えてよく、へそを通じて臓器を包み込む筋膜や皮膚とも繋がることができるため、全身に影響を及ぼすことができる。筋膜といえばロルフィングも筋膜に働きかけるので、共通性があるところが興味深かった。
具体的にチネイザンというのは何か?早急に答えを出すのではなく、本コラムを書きながら考えていきたいと思っている。
へそへのアプローチをして触れているということから、一見、腹のマッサージにも見える。しかし、マッサージと表現すると、どうしても相手治療するという意図が入り、相手に何かをしてあげるというエゴが入る。現状に満足して、治したくない人も中にはいるということも配慮しないといけないというのもある。例えば、便秘の問題を抱えている人で、なんらかの理由で便秘になっているわけだから、理由を聞きながらサポートすることも必要。そのため言葉よりも手を通じてコミュニケーションを磨くことがLevel 1で求められる。
【氣内臓コラムVol.5】で、大内さんのARTの考え方について取り上げた。
それは
- 技=TECHNIQUE
- 美・情感=ESTHETICS
- 哲学=PHILOSOPHY
の3つ。チネイザンも一つのARTの一つ。今後プラクティショナーコースでは、上記の3つを重視して説明していくという。特に大内さんは2、3の方に話が偏りがちなため、参加しているアシスタントたちにサポートいただくとも言っていた。
私個人としては、大内さんの説明会を伺った際に直感で、大内さんの主催するプラクティショナーコースからメカニカルになりがちな手技に加え、美・情感や哲学を学ぶ絶好の機会。ボデイワーカーという仕事を始めたが、ここのクラスにいるときは是非とも、ここでしか学べないことを吸収することに専念。初心を忘れずに学んでいきたい。
参考に、Level 2は、いろいろ学んだ施術の手法をどう組み合わせるのか?Level 3は、感情・社会・環境との関係でどうチネイザンを役立たせるかを教えていきたいという。
チネイザンの説明後手技の説明・練習、最後に瞑想で初日を終えた。手技については、ロルフィングで学ぶトレーニングの内容とはまた違ったアプローチもあり、幅が広がりそう。
大内さんによると、チネイザンでは、施術者のみならず、施術を受ける側の姿勢が施術の成功を決める一つの大きな秘訣だという。次回、その点を含めて紹介していきたい。