【W#132】モロッコ(1)〜国境越え
スペインのトレモリノスに1日滞在後、いよいよモロッコのフェズに向けて旅たつことになる。船でジブラルタル海峡を介した国境越えはもちろん初。欧州大陸側のスペインのタリファ(Talifa)からアフリカ大陸側のモロッコのタンジール(Tanger)の間はわずか17km。そこを船で30〜60分かけて向かうことができる。
ジブラルタル海峡のそばにジブラルタル国があるがここは1700年代から英国領である。ジブラルタル国、アフリカ大陸とヨーロッパ大陸を一度にスペインから見ることができる。天気が晴れていたため、絶景だった(大きな岩がジブラルタル、左奥に見える山がアフリカ大陸)。
興味深いのはバスでの移動の間、アラビア語の文字が時々道路で見かけることがあったことだ。いよいよ近づいてきた。
合計で2時間近くのバスの運転により、タリファに到着。
午前10時到着。天気は霧だった。船の乗船窓口に進む。
4月1日、新しい国境の審査の取り決めのため荷物を全てバスから一旦降ろして、持参の上での入国審査に向かった。
入国審査はすぐに終わり、久々にパスポートにスタンプを押された。待たされること2時間半。突然船の入り口の扉が開き、船に乗り込む。
船の中は、意外と快適で食事もユーロで精算することができた。
モロッコへの入国審査は船の中で行われ、船の右奥に審査官が座っていて一人一人のパスポートに入国に必要なID番号を記したスタンプをパスポートの後頁に押される(下記はスタンプを押されるのを待つ乗客)。また、モロッコ入国の際には入国カードの記入が必要(出国の際にも同じく出国カードが必要)だ。
約半分のところで、スペインで使用してたSIMカードの通信が切れ、折り返しの船とすれ違う。45分間かけてようやくタンジールに到着した。下船の際に審査官にスタンプ入りのパスポートを見せ、めでたく40カ国目のモロッコへ入国した。
船といってもフェリーなので、今回のツアーのバスも乗り込んでいる。そのため、バスの乗車位置に向かって歩いた。
その途中にフランス語とアラビア語の併記の看板が。モロッコの旅の間によく見かけることになる看板をみてスペイン語圏から出たというのを実感するのと同時に、わずか17kmで雰囲気がガラッと変わることも興味深かった。
バス乗車の前に銀行でユーロからモロッコの現地通貨に交換。レートは1ドル=9.718モロッコ・ディルハム。100米ドルを両替した。参考に、現金を交換する際には、ユーロか米ドルがオススメ。後の通貨レートはそれほど良くない。
パブロ・ピカソと並んで天才画家だったアンリ・マティスが40代にタンジールを訪れ、作風に大きな影響を与えた。そして、タンジールといえばマット・デイモン主演の「ボーン・アルティメイタム」の舞台となったところだ。バスは、目的地のフェズに向けて出発したが、霧が抜けていくについて少しずつモロッコの特徴が現れてきた。
それは道が整備されて緑の多い場所。それ以外に今後書いていくと思うが、色のコントラストのハッキリした建物が建っているところだ。
午後5時半頃、予定を大幅に遅れフェスに到着した。
本コラムでモロッコの詳細を含めて書いていく予定にしているが、次回は、フェスの市内観光について取り上げたいと思う。