【T#20】感情の起伏と心で記憶すること
タロットをみるときに、同時に手相を観察することがある。その手相に感情の起伏の線があるかどうかの確認することが大きな理由。そして、実際に感情の起伏が激しい場合には、その旨を伝えると、相手はがっかりすることが多い。要は、感情の起伏を弱みにとらえてしまうのだ。
実は、感情の起伏はポジティブにとらえることが出来る。その考えに初めて出会ったのが「紳竜の研究」というDVD。そのDVDの中に、2007年3月NSC(吉本総合芸能学院)でただ一度だけ島田紳助氏の特別限定授業が収録されて、「自己プロデュース力」として書籍化もされている。漫才を研究し尽くした島田紳助氏がどのように漫才に取り組んだのか?を密度の濃い1時間30分にまとめている。
そこで彼は、
「タレントは心で記憶する存在である必要がある」
という。
世の中には、「頭で記憶する」のと、「心で記憶する」の2種類あり、頭で記憶する例としては、受験勉強、本を読む、英単語を覚える等。心で記憶するというのは、例えば恐怖体験、失恋体験等をいう。彼は、脳で記憶する方よりも心で記憶する方のが、人に物事を伝える際に、伝えやすいとのこと。そして、心で記憶するには感情の起伏が激しくないと出来ないというのだ。
彼は、例として一人の歌手を挙げている。その歌手の歌は素晴らしくその聴くと、9割以上のタレントは涙を流すんだそうだ。要は、タレントといわれる人たちは、こういった心のアンテナの感度が高いために、感情で話すことが出来る。それは、すなわちダイレクトに伝えることを意味する。確かに、理詰めで物事を伝える評論家よりも、実際に心で感じて情で物事を語る方が遥かに情報が伝わる。
感情の起伏というのは、ある意味で弱みととらえることも出来るが、強みと見ることも出来る。感情はコントロールすることは非常に難しいし、
「だめなところを修正するのではなく、今持っているものをいかにもっとよく使うか?」
を考えた方が遥かにいいのではないかと思う。
短所だったと思うところは、長所ととらえることが出来る。要は意識次第なのではないか?と感じる。