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【E#131】フィンスイミング日本代表から学ぶビジネス思考

2016年11月25日、小室吉隆さん(以下小室さん)主宰のKnowledge Commons(以下ナレコモ)に参加してきた。
製薬会社を務めていた頃(〜2014年7月)に何度か伺い、製薬業界の仕組みやマーケティング職について、どのような考え方で仕事をしているのか、シェアする機会があった(「勉強会〜講師としての役目を終えて」参照)。

世界一周から帰国後(参考に仕事を退職して約1年26カ国の世界一周の旅へ(期間は2014年8月〜2015年6月))、ナレコモのイベントに参加するのも今回で2回目。
2013年から4年連続フィンスイミング代表。競技者としてのみならず、大手出版社のビジネスマンとしても活躍している柿添武文さん(以下柿添さん)。競技者として、ビジネスパーソンとして、どのようにして両方で成果を出すのか?密度の濃い2時間半(午後7時半から午後10時まで)を過ごすことができた。
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内容の詳細については、「「フィンスイミング日本代表から学ぶ、ビジネスで成果を出すための思考プロセス」 勉強会レポート」をご参照ください。
その中でもマーケティングについて興味深い考えがシェアされていたので、それを中心に本コラムでは取り上げたい。
柿添さんは、オリンピックで勝つために日本人の身体能力を生かした競技の選び方をマーケティグの視点からご説明頂いた。
例えば、
「身体の特性(例、遅筋・速筋(速筋は天性のもの)や身長)と各々のスポーツの特性に合った競技の選び方を、マーケティングの視点からチャート化」。
「競技人口はどれくらいなのか?」
「それを見極めた上で、どこで勝負したらいいのか?」
等。
柿添さんが競泳でオリンピックを目指すために筑波大学に入学後に才能ある人たちと出会うことで自分の限界を知っることに。その経験を踏まえた上での、自分の特性を知るということの大切さを改めて知ることができたという。
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ここで思い出されるのが、2012年と2016年のオリンピックで躍進した英国のスポーツへの取り組み。詳しくは、Newsweekの「リオ五輪、英国のメダルラッシュが炙りだしたエリートスポーツの光と影」に書かれているが、その一部を紹介したい。
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英国は1996年のアトランタ五輪で金1個、銀8個、銅6個の計15個で国別ランキングで36位にまで落ちた苦い経験があったにもかかわらず、その後ロンドン五輪を経て、前回のリオ五輪で何と、金27個、銀23個、銅17個の計67個(国別で米国に次いで2位)まで躍進(「【リオ五輪】 競技別・国別 メダル獲得数」参照)する。
「日本と同じ島国でGDP及び人口で日本より劣る英国で、なぜこのような成果を上げることができたのか?」
1997年に文化・メディア・スポーツ省所管の公的機関「UKスポーツ」が設立。1996年当時で500万ポンドだった予算が、2013~17年予算内訳で何と3億4725万ポンド(約450億円)まで跳ね上がり、競技への選択と集中によって予算が分配。目標設定、助成額の決定、評価を担当し、成果が出ないと助成金が削減と厳しいという。だが、その予算のおかげで今の躍進につながったという。
柿添さんの話を英国のケースと一緒に聞くと、予算の分配や国民の特性に応じて強化をすれば、日本でもメダル数の躍進も期待できるのではないかと思わせてくれる。
もう一つ、スポーツとマーケティングで思い出されるのが、「オトナの学校」で語った武井壮さん(以下武井さん)の「大人の育て方」(「武井壮の「大人の育て方」がマジ凄い!オトナの学校 【フルテキスト版】」参照)での話。
10種競技の日本チャンピオンだったにもかかわらず、なぜスポーツで稼げなかったのか?武井さんが紆余曲折を経て至った結論は、
「人が求めるもん、数だけなんですよ。」
如何にクオリティの高い、日本一を取れる能力を取れる人であっても、
価値が無い。何故なら、それを人が求めている数が凄い少なかったからなんですね」
そして、
「僕が今持ってる価値とか、頂いている収入とか、そんなものなんて自分のクオリティで手に入れてるもんじゃなくて明らかに、僕に皆さんがつけてくれているものだと思うんですね」
という考えに至ったという。
要は、ビジネスとスポーツには違ったマインドが求められるということ。
私自身、製薬企業でマーケティング業務に携わり
「いい薬が売れるとは限らない」
製品力よりも医師への疾患の啓蒙活動や薬を売るための営業力の方が効果が高い、ということを身を持って経験。
柿添さんは、ビジネスパーソンとして、どのようにしてフィンスイミングの普及活動を行っているのか?もSNSなどを活用している取り組みも紹介していった。
個人事業主として、今度どういったことを絞って活動していったらいいのか?ヒント満載だった今回のイベント。主催の小室さんと演者の柿添さんに感謝したい。
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