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【P#52】新型コロナの起源は?(3)〜感染拡大前の武漢で何が起きたのか?〜交通状況、ミリタリーワールドゲームズ

はじめに

2020年1月から始まった新型コロナウィルスの感染症が流行して、明らかになっていないことが一つある。
「そもそも、新型コロナウィルスはどのようにして世界に広まったのか?」
についてだ。

本コラムには、2回に分けて起源について紹介した(「自然発生説」と「研究所流出説」〜動物から人への自然感染か、ラボから漏れたのか?〜どちらが有力なのか?」「構造からみた「自然感染説」と「研究所流出説」」参照)。

2021年8月2日、ロイターに米国の共和党が報告書(The Origins of COVID-19 An Investigation of the Wuhan Institute of Virology)を公表したと報道した。

武漢ウィルス研究所(Wuhan Institute of Virology、WIV)から、新型コロナウィルスが流出したという証拠は大量にあると、下院外交委員会の共和党スタッフの責任者、Michael T. McCaulがまとめ上げた。なんと、ページ数は83ページだ!

そこで、今回、この文書でわかったことを中心にまとめたい(是非、英語の読める方は、原文にあたることをお勧めしたい)。

感染拡大前の武漢〜何があったのか?

2019年8月下旬〜9月にWIVから話は始まる。
この時期に、WIV内の1人か複数の研究者が、偶発的に新型コロナウィルスに感染。
参考に、ウィルスは、中国南部の雲南省の洞窟に生息するコウモリ由来のウィルス株か、遺伝的に操作されて作られたウィルスかどうかはわからない。

なぜ、ここでコウモリが登場するか?
世界中でSARS、MERSで流行った時に、これかはコウモリ由来。
残念なことに、これらに対する、ワクチンや治療薬を作ることができなかった。
そこで、世界各地のウィルス研究者は、コウモリに注目。
SARSが流行した、2003年以降、研究を進めた。

何と、雲南省の鉱山坑道中のコウモリの糞の清掃中の坑夫6名が、数週間清掃中、重篤な肺炎(新型コロナウィルスに似た症状)を呈し、3名が死亡したこと(2012年の出来事)。病院で診察を受けた結果、SARSの抗体が陽性であったことがわかっている。

2012年から2015年の間、WIVの石正麗博士とEcoAllianceのPeter Daszakが一緒になって雲南省の鉱山坑道中のコウモリからウィルスを採取する活動を行う。

ちなみに、Peter Daszakは、ニューヨークに拠点があるNPOの一つEcoHealth Alliance(EHA)の総責任者(President)で、この組織が米国の国立衛生研究所(NIH)の下部組織である国立アレルギー感染症研究所(NIAID)(研究所長はAnthony Fauci)から得た研究費(2014年6月〜2019年5月)をWIVに提供していたことになっている一部は「自然発生説」と「研究所流出説」〜動物から人への自然感染か、ラボから漏れたのか?〜どちらが有力なのか?」に紹介)。

コウモリから得られたコロナウィルスを人工的に操作することは簡単(詳しくは「構造からみた「自然感染説」と「研究所流出説」」参照)
しかも、中国では杜撰な管理が行われていて、それが研究所の職員に感染した可能性がある。

彼らが、武漢の市内を地下鉄で移動して、新型コロナウィルスを広めたと推測されている。

2019年9月12日(午前12時頃)、武漢大学(Wuhan University)は、研究所内を調査すると、文書で発表。
午前2時から午前3時の間に、WIVで公開されていた、コロナウィルス関連の遺伝子配列(ゲノム配列)がアクセスできなくなった。
データベースには、22,000種類に及び、コウモリやマウスなども含んでいたという。

本当に、研究所での感染は起きることってあるのだろうか?
実際、調べてみると、過去に、上海、台湾や北京(少なくとも4回)では、研究所からSARS株が流出したと報告されている(Nicholas Wadeの「Origin of Covid — Following the Clues」参照)。
更に、2020年2月14日、北京の研究所内の研究者が、武漢の研究所由来であることを否定するために解析を行なっていた。が、解析途中に研究室内で感染したと報道されている。

この時期のWIV周辺の病院への交通アクセスがどうなっているのか?2020年5月前までの2年半に及ぶ調査結果が出ている。
Boston University School of Public Health(ボストン大学公衆衛生学部)、Boston Children Hospital(ボストン小児病院)、ハーバード医学部の共同研究で行われた調査だ。

衛星画像を使って武漢の駐車場がどれだけ埋まっているのか?を調べた調査によると、2019年9月〜10月にかけて、増加していることがわかった(下記のA参照)。

中国のGoogleに相当するBaiduの検索ワードを調べると「COUGH(咳)」「DIARRHEA(下痢)」といった新型コロナウィルスに関連する症状を検索する言葉が増加していることが判明している(上図のB参照)。

ミリタリーワールドゲームズと世界各地への感染拡大

驚くべきことに、2019年10月18日に「第7回・ミリタリーワールドゲームズ」が中国中部の武漢で開幕。
この大会はオリンピックと似ているが、参加するのは軍人。
109カ国が9,308人の国家代表するアスリートを派遣。27のスポーツの329の競技に参加した。
ロシア、フランス、ドイツ、ポーランドを含む25カ国は、100人以上のアスリートを送り込んだ。

中国政府は、236,000人のボランティアを招集、90のホテルに収容し、3つの鉄道駅、2,000人の運転手を必要とした。
30の会場が使用されたが、現在、このイベントサイトは閉鎖されている。

この大会期間中、多くのアスリートは新型コロナウィルスに似た症状で病気になったことがわかっている。
カナダ出身の軍人は
「街は完全にロックダウン状態。到着後12日間は、熱と悪寒、吐き気、下痢などの症状が出る」
とカナダのオンライン新聞紙へ報告している。
60人のカナダ人が新型コロナウィルスの症状を呈して、カナダに戻る12時間フライトで、隔離されていたらしい。

そして、2019年10月〜11月にかけて、イタリア、ブラジル、フランス、スウェーデンで新型コロナウィルス陽性が確認されていたという具体例を共和党の文書では、取り上げている。

2019年11月から12月にかけて、武漢市内の感染拡大が大きくなり、ようやく、2019年12月1日、中国政府による初めての新型コロナウィルス感染者が発表される。

中国政府は、武漢海鮮市場から新型コロナウィルスが広まったと発信しているが、共和党の文書を見ていると、違った側面が見えてくる。
もう少し調査が進めば「研究所流出説」の信憑性が出てくるのではないかと思う。

まとめ

今回は、米国の共和党の報告書について紹介した。
現在の米国バイデン政権の与党は民主党なので、反対する共和党の文書は果たして、信頼におけるのか?
という疑問はあるかと思うが、文書自体、全てインターネットから1次、2次情報を得ていることから
自分で、データを確認できるのがいい。

今回は書かなかったが、
「なぜ感染症が広まった当初、「研究所流出説」は否定され「自然発生説」一択になったのか?」
については、最近、次から次へと事実が明らかになってきている(一部は「自然発生説」と「研究所流出説」〜動物から人への自然感染か、ラボから漏れたのか?〜どちらが有力なのか?」に紹介)。

改めて、別の機会に新情報を紹介したい。

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