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【W#145】リスボン(2)〜市内観光

リスボンでは市内観光をメインに行った。リスボンは1755年に大地震に見舞われる。ごく一部を除き街が倒壊。下記の写真では、王宮があった場所であったが、津波の影響で倒壊、津波の影響を受けにくい山の上に建立することになる。その代わりにここは広場になっている。
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この経緯があるため、中世での街並みが残っていない。全て18世紀に建てられたものとなっている。そうであっても、街自体は本当に美しく設計されていると思う。特徴的なのは石畳み。
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いろいろな石畳みのパターンがあり、前回取り上げた落書き同様(【旅コラムVol.146】参照)見ていて楽しい。興味深いことにイスラム文化のものと同様に、一つの石は一つの色で統一されているところ。ここにも同文化の影響を受けていることに気づく。
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ポルトガルについては、漠然とは知っていたが、国家として早期に独立していたこと、冒険心が旺盛だった国民性、日本との意外な接点などを知ることができた。
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1294年、スペインより早い段階でポルトガルは、キリスト教徒の手に戻すことに成功する。そして、1297年にはヨーロッパで最古の国境線がスペインとポルトガルの間で引かれている。スペインがグラナダ陥落したのが、1492年だったこともあり、スペインよりも早く海外進出することができた。
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1400年代の初頭から、エンリケ航海王子によるアフリカ西岸、バルトロメウ・ディアスの喜望峰のそれぞれの発見により、今まで知られていなかった大西洋からアフリカを南下し、インド洋、太平洋に向かうルートの開拓が始まった。1500年代には、バスコ・ダ・ガマの活躍によりインドのゴアまで到達。最終的に1541年、日本にまでたどり着いている。これらの発見した人をちなんだ記念碑(発見のモニュメント、1940年にエンリケ航海王子の没後500年記念で建立)がある。
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その脇には、冒険した人たちの石像が所狭しと並んでいる。
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そこから少し手前の地面に大きな地図がタイルで作られ、ポルトガルが実際に訪れた国を西暦で示されている。そこには日本も。
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当時のポルトガルが小国であったにもかかわらず、よくも少数精鋭で世界中の広大な植民地を経営できたと思う。実際に工夫を凝らしており、例えば、現地の人との婚姻を進めることで人数分を補うことも考えた。そのため、ポルトガルいろいろな人種が住んでいるとも言われている。結果的にはそれが長続きせず、グラナダ陥落後はスペインにその座を譲る形になる。下記の地図の赤と緑が彼らが植民地支配した場所だが、いかに多様かというかがよくわかっていただけるかと思う。
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日本にたどり着いたということもあり、ポルトガルは、日本文化にも大きな影響を与えている。例えば、食事。てんぷらやコロッケは、ポルトガルを通じて伝わったという。実際にポルトガルやスペインでコロッケをいただくことができたが、美味しかった。
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また、日本がポルトガルに影響を与えたかどう変わらないが、魚の塩焼きは日本のものと調理法はほとんど一緒に感じた。
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どこまで本当かどうかわからないが、「ありがとう」はポルトガル語のObrigadoからきているという話もガイドから聞いた。
最後にジェロニモス修道院について書きたい。
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ジェロニモス修道院は、エンリケ航海王子やバスコ・ダ・ガマの航路開拓を記念して当時の国王によって作られた修道院。建設費がバスコ・ダ・ガマたインドから持ち帰った香辛料の売却による利益によって賄われた(利益の10%を徴収することによって)とのこと。1502年に着工開始し、1511年に回廊などが完成したが、当時のポルトガルの勢いを感じさせる建物だ。
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ここにはバスコ・ダ・ガマのお墓がある。
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興味深いのは、教会の中にもかかわらず動物たちが描かれているということ。現地のガイドは、ポルトガルが世界各地を回ることで出会った珍しいもの(下記の写真で言えばライオンやゾウ)を表現するために作られたといっていた。当時、ポルトガルにはこれらがなかったわけだから。
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以上だが、簡単にリスボンの市内観光について紹介した。リスボンの市内をみると世界は一つにつながっているということを感じることができる。次にリスボン市内から一歩離れ、リスボン郊外について取り上げてみたい。

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