【W#77】ボリビア(4)〜スクレと物価
ポトシ市からバスで移動すること4時間。ポトシ市が4,070mであるのに対して、スクレ市は2,600mと標高が低いため、下る形でスクレ市に到着した。移動中に思うことは、3,500m付近でも下記の写真のように木がたくさん生えているとのこと。植物も環境次第ではどこでも育つという印象を受けた。
スクレ市はボリビアの憲法上の首都で、1826年スペインから独立後の建国から1890年まで首都だった。ボリビア独立の父であり、初代大統領であるアントニオ・ホセ・デ・スクレにちなんで「スクレ」と名付けられた。
人口は約226,000人。スクレ市はポトシ市とは違い計画的に都市が作られている。そのため街並みは美しく、歩いていて安心感がある。ポトシ市が日々の生活の糧を得るために住まざるを得ないといった構造になっているのに対して、スクレ市は住みたいと思って住んでいるような場所といったらいいと思う。
景観は、イタリアのフィレンツェ市に近い。政府の建物の上からみるとその統一感を感じる。
興味深いのは近代の建物は限られていること。南米で景観の統一感のある町を見るのは、実質初めてだったので興味深かった。なお、ポトシ市にはMinerが住んでいるが、鉱山のオーナーがスクレ市に住んでいる。かれらが裕福であることがこの街にある程度の雰囲気与えていると思う。
スクレ市の特徴は白色の建物。至る所に白い建物をみることができた。
スクレ市には、国立民族学博物館(El Museo Nacional de Etnografía y Folklore (MUSEF))がある。そこでは仮面やボリビアの歴史をみることができた。印象的だったのが、仮面。スペイン植民地時代に地獄という考えが、南米諸国に伝わるようになったが、その色の使い方が興味深く、アフリカのような単調な色の仮面ではなかった。ボリビアには黒人文化やインデイオ文化が融合している面があり、それも影響しているのではないかと思われる。
ボリビアは南米の中で最貧国であることは本ブログで触れた(「【旅コラムVol.75】ボリビア(2)〜ポトシと鉱山」参照)。ボリビアに入ってからの食事は、南米一の物価の安さに助けられて安い。問題なのはその量。例えば、バナナジュース、野菜スープとパニーニを注文して60ボリビアーノ(約1,000円)でアメリカ並みの量を食べることができる。
もちろん、お酒も酒税がないので安い(ビールも1本あたり20ボリビアーノ(約340円)、ワインも1本40ボリビアーノ(約720円)程度だ。ワインはボリビアもそれなりに生産されているが、アルゼンチン(メンドーザ)やチリの方が有名らしい。
2014年12月21日、午後6時半から深夜バスをつかって、スクレからボリビアの実質の首都ラパスへ移動する予定。近代的な年は久々なので楽しみ。