【W#63】アルゼンチン(3)〜ロス・グラシアレス公園の遊覧
エル・カラファテから車で20分近く行くと、ロス・グラシアレス国立公園に入ることができる。ちょうどチリとアルゼンチンの国境沿いに位置するこの公園は、アンデス山脈を境に気候がまるで違う。
チリ側は比較的雨が多く気温も低いが、アルゼンチン側(エル・カラファテも含む)は偏西風がアンデス山脈で途切れるため乾燥していて半砂漠の状態になっている。エル・カラファテから国立公園に移動する間に美しい湖をみることができるが、それ以外はほとんど砂漠に近いような道になっている。
ロス・グラシアレス国立公園を船で遊覧することになった。二つの氷河(ウプサラ氷河とスペガッツィーニ氷河)を見ることが目的となる。
車を降りるとそこは港で船が停泊していた。
船に乗り込むためには乗船券(ツアー代に含まれている)と国立公園入場料(215ペソ、おおよそ3,000円)が必要となる。入場料をその場で購入した。
船を乗り込むとおおよそ定員100人のボートで意外と大きい。スペイン語と英語の2ヶ国語ナビでツアーがスタートした。
アルゼンチン湖から徐々に氷河へと進んでいくが、気候の変化が印象的だった。
まず最初は暖かい気候で見通しも良く、なぜここあたりに氷河があるのか?見当がつかなかった。
やがて、海も色が変わってきて、少しずつ氷河らしきものが見られるように。。。しかも、青い氷河!もちろん気温も低くなってきて寒くなってきた。天気も曇りで小雨が降っていた。
船に乗ってから2時間近く経っただろうか。巨大な氷河が現れた。ウプサラ氷河だ。その大きさに圧倒されて、ただただ唖然。ここに何分滞在したのか、忘れさせてくれるような体験だった。
ちなみに宇宙からみるとこのように見えるらしい(wikipediaより)。
さらに大きいスペガッツィーニ氷河が次に控えているというアナウンス。いったいどれだけ大きいのだろうか?ということでその約30分後、巨大な氷河が現れた。ちなみに、長さが80〜135メートル、氷河全体で25キロメートル、1.5キロの長さに及ぶ大きさとのこと。
何故氷河が青く見えるのか?というと、雪の結晶が溶けたものに圧力がかかって出来た氷河の氷は、透明度が高い。そのため、青い光だけを反射し、他の色は吸収してしまうんだそうだ。
船に乗っていた時間は5時間近く。ただただ、自然の威力に圧倒される一日だった。最終日(12月7日)はモレノ氷河でトレッキングを行う予定なので、実際に氷河を歩いた体験について書きたいと思う。