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【B#91】自分のやりたいことを言葉にする〜自分でジャッジすることの大切さ

自分のやりたいことを言葉にする。
そのためには、
「自分でジャッジすること(=センスを)磨くこと」
が大事だと思う。
そのことに気づかせてくれる2冊の本を紹介したい。

きっかけとなったのは、2018年6月15日(金)、六本木アートカレッジ主催のイベント「つながるアートとビジネス〜美学は共感を生む」(詳細は「「つながるアートとビジネス〜美学は共感を生む」に参加して」参照)。

本イベントで、元商社マンで「Soup Stock Tokyo」(スープ専門店)「Giraffe」(ネクタイ専門店)等を起業したスマイルズ株式会社の遠山正道社長の話が面白く、どのようにして自分のやりたいと思うことを仕事にしていくのか?ヒントがたくさんあった。
そこで、イベントが終了後、早速書店にて「スープで、いきます〜商社マンがSoup Stock Tokyoを作る」「やりたいことをやるというビジネスモデル〜PASS THE BATONの軌跡」の2冊を手にとってみた。


スープで、いきます〜商社マンがSoup Stock Tokyoを作る」では、Soup Stock Tokyoの創業から発展まで、遠山社長の個展を開くところから、企画書「スープのある1日」の会社への提案、誕生の秘話、ビジネスを軌道に乗せるまで、どのようにして「好きなこと」をビジネスにして、43店舗(トーキョールー)、売上30億円規模まで成長させたのか、どのような人間が関わっていたのか?ストーリーを中心に書かれていた。
実体験に基づいて、どのように自分の言葉で表現していくのか?学ぶことが多かった。
例として挙げたいのが、「スープのある1日」と「スマイルズの五感」だ。
「スープのある1日」は、企画書の形態を取っているのだが、具体的にイメージしやすいようなストーリー形式で店のビジョンが語られているのが面白く、私も何か新しいことを始める際に、このような書き方で、客層、提供するものなどを書いていきたいと思わせるようなワクワク感があった。
「スマイルズの五感」は、Soup Stock Tokyoの経営母体であるスマイルズの企業理念の一つで、「低投資・高感度」「誠実」「作品性」「主体性」「賞賛」の5つの柱からなる。
「低投資・高感度」は、規模、時間、労力、お金を含めた投資、感度はセンス、アンテナ、閃き、ときめきを表す。小さくなるほど洗練されていくものがあり、制約や条件の中でこそ、優れた知恵やセンス、閃きが生まれていくことを意味する。l
「誠実」は、人が良いだけではなく、相手にもいうべきことを言うことを現す。
「作品性」は、自分の作品を表現すること。その際、自分の知性や感性を裸にし、そして「ちっとも良くない」などど批判されるリスクがあっても、自分の名前をサインして提示する。
「主体性」は、問題を自分のものとして取り込んでみて、責任感を持つこと。
「賞賛」は、お客さんの賞賛だけではなく、仲間に対しても賞賛することを大事にすること。
興味深いのは、これらは社内でインタビューを行い、自分たちで表現したこと。
これらが、次に紹介するPASS THE BATONのコンセプトにも現れていると思う。

やりたいことをやるというビジネスモデル〜PASS THE BATONの軌跡」では、リサイクルショップのPASS THE BATONという店を丸の内にオープンさせた経緯、ロゴのデザインやホームページの作成、DEAN & DELUCA、FREITAGとのコラボ等、関係者との対談も含めながら、紹介されている。

リサイクルショップということもあり、誰でも出品が可能。
コンセプトが面白かったので、早速6月24日(日)に表参道店へ。

様々な作品が展示されている中、欲しいと思っていたサロン用のスリッパを購入(1組6000円(税別))。
概ね、サロンにお越しになるお客さんには好評だ。


商品にはタグについており、名前、プロフィール、商品のストーリーが添えられている。このストーリーが添えられているお陰で、なぜこの値段で出品されているのか?がわかりやすい。
やりたいことをやるというビジネスモデル〜PASS THE BATONの軌跡」には、センスという言葉の意味について書いてある。
「センスがないというのは、自分のジャッジがない。だから流行やブランドや情報や誰かの言ったことに頼る。センスがあるというのは、それらに頼らずに、自分で自分の世界観を持っている、ということのようです」

改めて、PASS THE BATONに行った時に、センスについて考えさせられたし、今後自分のサロンにモノを選んで展示する時には、センスや自分軸というものを大事にしていきたいと思った。
2冊ともノウハウ本ではないが、起業をしていく上で、誰もが経験することが書かれており、物事を形にしていく上で、参考になる本だと思う。是非個人事業主やベンチャーに勤めている方、そしてアートとビジネスとの接点に興味を持っている方に勧めたい。

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