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【E#246】【稲盛先生・追悼講演】「稲盛さんに教えてもらった、今いちばん大切にしたいこと」を拝聴して

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

2022年11月10日(木)、ちよだプラットフォームスクウェアにて
Primary Club(プライマリークラブ)主催のイベント

【稲盛先生・追悼講演】「稲盛さんに教えてもらった、今いちばん大切にしたいこと」」に参加した(今回も会場だけではなく、ZOOMでも拝聴できる形になった)のでご報告させていただきます。

演者はサンマーク出版・チーフプロデューサーの斎藤りゅう哉さん(以下りゅう哉さん)。
プライマリークラブでりゅう哉さんがご登壇されるのが、今回で13回目になる。

優れた経営者たちは、目に見えない世界に精通していること

過去5回参加。各回とも以下のコラムにまとめているので、ご興味があったらチェックください。
「出逢いと気づき」~人生は何によって変わるか~を拝聴して」(2017年11月2日開催)
「人生の贈り物を受け取る方法」〜願うこととゆだねること〜を拝聴して」(2018年11月1日開催)
時代を創った著者たちから学ぶ「心がもたらす『現実創造』のプロセス」〜を拝聴して」(2019年11月7日開催)
「受け入れることで、見えてくる」〜次のステップへ行く為に〜を拝聴して」(2020年11月5日開催)
「味わうという生き方〜悔いのない人生を送るために」〜を拝聴して」(2021年11月4日開催)

りゅう哉さんがご自身の編集人生で出会った人たちと、本作りを行う過程で気づいたことを
1)ご自身の言葉で語ること
2)自己実現やスピリチュアルな内容を網羅していること
等、編集者の目線で、コンパクトにまとめていただけるので、
臨場感もあるし、ハッとさせられるし、気づきも多い。

りゅう哉さんが、様々な著者さんとの出会いを通じて感じていることは、、、
ビジネスや経営者で有名になっている方は、目に見えない世界に精通している
と言うこと。

「スピリチュアルの生き方に精通すると、現実がより生きやすくなる」
をモットーに、毎年、私も楽しみながら参加させていただいている。

今回は、2022年8月24日に亡くなられた稲盛和夫さんの追悼講演という開催。
りゅう哉さんは、稲盛さんの二つのベストセラー「生き方」「心。」

の制作秘話の紹介と、混迷する今の時代に必要な「考え方」を中心に
90分にわたって講演が行われた。

前半は「生き方」「心。」の制作秘話
後半は「混迷する今の時代に必要な「考え方」」
についてブログにまとめたい。

「生き方」の制作秘話〜企画書から7年で本に

150万部の売上をあげた、稲盛和夫さんの「生き方:人間として一番大切なこと」は、2004年に発売された。

りゅう哉さんが、ある日、新聞記事を目にする
稲盛さんが「仏門に入る」というニュースだったらしい。

昭和の大経営者で成功者の筆頭だった稲盛さんに
「是非とも話を聞きたい!」
「その話は周りの人たちに励みになるに違いない」

となり企画書を1997年に作成。
稲盛さんにアプローチしようと思っても、出版社が何社か待っている状態。
3年待ってほしいと言われたらしい。
そこで、戦略を変えて、20ページの見本原稿を用意することに。

盛和塾の70冊分のテキスト、稲盛さんの過去の10数冊以上を全て目を通すことに。
ホテルに閉じ籠り、
「一番言いたいポイントはここだ!」
とポイントを絞って、ライターさん依頼し、見本原稿(プロローグの部分)が完成。

稲盛さんが、
「非常にわかりやすく、自分の考えが表現されている!」
と絶賛し、秘書さんとやりとりすることになった。

興味深いのは、稲盛さんは、秘書さんから原稿を朗読してもらい、原稿をチェックするという。
(社内では「読み合わせ」と呼んでいる)

最終的に7年かかったが、2004年7月に「生き方」が完成。
2007年には、50万部を突破。
記念講演イベントをホテル・オークラで開催するまでに至った。
(2022年には150万部まで)

「心。」の制作秘話〜JAL再生のエピソード

一方で、
2008年〜2009年に京セラの東京本社で稲盛さんと打ち合わせを行った際に、
「心という本を書こう」
と一度なった。

というのは、
「心は綺麗な人は、現実が変わっていく」
「心によって見えてくる現象が変わっていく」
結局は、全てのことは心に行き着くのではないかということで盛り上がり、
何らかの形で本になるのではないかと考えたからだ。

こ稲盛さんが2010年のJALの再生に取り組むことで、このプロジェクトは、一時中断した。

JALの再生について、りゅう哉さんから聞く、稲盛さんの取り組みは興味深かった。
経営幹部の「心」を変えることで会社の文化を変えていくことを中心に行う。
結果的には、企業の再生が予想よりも遥かに早く進んだらしい。

面白いのは、経営幹部のリーダー教育を真っ先に行ったのだが、
小学校で習うような「道徳教育」から始まる。
みなさんは、人間として嘘をつかない
人を大切に、一生懸命に働く等。
実際は、経営幹部の中で、
「なんでこんなことをならなわなくちゃいけないのか!」
という気持ちだったが・・・、

一人が変わり、二人が変わりと、徐々に思想が浸透。
それが数字に表れ、V字回復につながっていったらしい。

こういったJALの話のエピソードを中心に「心。」が2019年に発売されることになる。

私が印象的だったのは、稲盛さんの人柄の話だった。
打ち合わせの際は、謙虚さがあり、偉ぶる態度をとったことがなく、
合掌して感謝する人だったらしい。

確かに、制作秘話を聞いていると、このように感じる。
今回、追悼講演という形で稲盛さんの話を伺ったが、改めてその偉大さに触れた幸せだった。

「混迷する今の時代に必要な「考え方」」①〜感謝の構造

りゅう哉さんの講演の後半は、「混迷する今の時代に必要な「考え方」」。
1)感謝の構造
2)言葉が人生を変える
3)魂の声を聞く
の3つの順に説明した。

感謝の構造は、小林正観さんと稲盛和夫さんの二人の考え方を紹介。

人生とは心が映し出したもの。
どんな「言葉」を書くかによって人生に大きく影響。

二人に共通しているのが「感謝」の大切さ。

人生というのは、過去から未来へと進んでいく心のスクリーンと例えると、
写し出すスクリーン(風景)は
「思いが実現した姿」
といってもいい。

その風景をiPadのタブレットに例えると、
「そこに向けてどういった言葉を発するといいのか?」
人生が決まっていくし、
「心に強く思ったことが実現する」
といってもいい。

正観さんは、感謝をたくさんいっていると
「その言葉によって起きざるを得ない出来事が起きていく」
らしい。

一方で、不平不満を言っていると、どんどん悪い方向へ人生が進む。
稲盛さんは、怒り、欲望、愚痴
正観さんは、不平、不満、ぐち、泣き言、文句
と表現。

ありがとう、ばかやろうという二つのループがあったとすると、
我々としてはありがとうループが回ってほしいと思うが、
不平不満の方は、ばかやろうのループで人生を回しているようなもの。

悪いループを断ち切り、逆境に対しても「感謝」が肝心だという。
ポイントはシンプルに感謝すること。
やがてループが切り替わり、いい循環になっていくという。

では、どのように「感謝」「ありがとう」を言えばいいのか?

「混迷する今の時代に必要な「考え方」」②〜言葉が人生を変える

稲盛さんは、若い頃、隠れ念仏の信仰の深い場所で育ったが、
そこで
「何万回かありがとうを唱えること」
を学び、それこそが人生の支えとなるとおっしゃった。

正観さんは「ありがとう」という言葉を繰り返し唱えること。
感情を込めなくてもいいらしい。というのも、やがて、深い感謝に変わっていくからだという。

斎藤一人さんは「私はついている!ついている!」と何回もいう。
脳内の言葉を変えていくと自ずと、人生はシンプルに生きることができるという。

そうはいうものの、人によって「ありがとう」や「幸せ」に対する見方は違う。
Aは、年収や経済的豊かさを追うし、Bは、小さなマンションで過ごすことに幸せを感じるし、Cは、都会だと息が詰まる。
このように、幸せは人によって違うのだ。

世間がこうしてほしいという「〜になる」という生き方から、「〜である(being)」の生き方。
が模索されているのではないかと。

「混迷する今の時代に必要な「考え方」」③〜魂の声を聞く

稲盛さんは、心の構造を5つに分けて考えている。
1)知性:後天的に身につけた知識や論理
2)感性:五感や感情などの精神作用を司る心
3)本能:肉体を維持するための欲望など
4)魂:真我が現世での経験や業(ごう)をまとったもの
5)真我:心の中心にあって核をなすもの。真・善・美に満ちている

これが同心円状にあり、内側に真我があり、外側に知性がある。

「真我」というのは、仏性そのもの、宇宙を宇宙たらしめている叡智そのもの。

その外に「魂」がある。魂には、経験した思い、意識や経験が全て蓄積。
何度も生まれ変わる間に積み重ねてきた「業(ごう)」=「カルマ」が含まれている。
その外に、本能、感性、知性が続く。

中村天風さんは、日露戦争に軍事探偵として活躍したが、戦後に肺結核に感染。
世界中のさまざまな医師に診ていただいたが、最終的にインドの聖者との出会う。
心と体の大切さに気づき、身体を回復させていく。

その後、中国で辛亥革命が起き、ふとしたきっかけで、大金持ちとなり・・・。
湯水のようにお金を使うが、魂が満たされない経験をされた。

その時に、
「奥さんの従兄弟が神経症を患い、心について語ってほしい!」
と10名の前に話した時に、魂が満たされた感覚にあんったという。

そこで、路上(神田や芝の増上寺)で講演会を開始、その利他的な精神が大きなビジネスになっていった。

人間の欲望には、苦しいものと、楽しいものがあるという。
苦しいものとして
1)本能の満足
2)感覚の満足
3)感情の満足
4)理性の満足
これらは、求めれば求めるほど苦しくなっていくが・・・
楽しいものとして
5)霊性の満足
これは、人様のためになるし、利他につながる考え方だ。

稲盛さんのいうところの「真我」に該当。宇宙を作っている意識に相当するので、
この意識になると必ず、人生はうまくいくし、自分の人生を作り出すことができるという。

このようなことから魂の声を聞くことがすごく大事になる。
自分は、
損得(本能)で判断しているのか?
好き嫌い(感性)で判断しているのか?
理性的に決めているのか?
結局、魂で決めたもの、心がまっさらな状態こそが、重要だと。

最後に、4名のゲスト(安藤美冬さんと大山峻護さん夫妻、小林龍人さん)が登場。
安藤美冬さんの「KNOWING(ノウイング)」と小林龍人さんの「人生は宝探し」という2つの本の紹介があった。

盛りだくさんの内容で、約90分の講演会が終わった。

まとめ

あっという間の1時間半。稲盛さんの話から始まったが、個人的には、「混迷する今の時代に必要な「考え方」」の方が面白く、自分がどういう方向をめざしていったらいいのか?気づきの多い内容となった。

りゅう哉さんの講演会は毎回進化し続けているが、今回も本当に面白かったです。
貴重な話をお聞かせいただきありがとうございました!!

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