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【Y#80】からだの学校(7)〜「血」「水」とは何か?〜どのように作られ、処理されていくのか?東洋と西洋との違いを含め

2019年9月9日(日)、「からだの学校【東洋医学】@Kei.K Aroma Studio(神奈川)」(開催は、Kei.K Aroma Studio)の講座(講座は全6日間)の5回目を受講した。講師は札幌在住の風の音の治療院・安部雅道先生(鍼灸師、以下安部さん)。

毎回2コマに分かれて行い、セミナーの内容の前半は、東洋医学の「血」「水」、後半は、「経絡」だった。
生命を維持する基本物質として、氣・血・水(「津液(しんえき)」:津液とは体の水分)の3つあると考える。
東洋医学は、全身の栄養を、
・目に見えない「氣」(エネルギー)
・目に見える「血」
の2つに分けて考える。

西洋医学は、血液検査で各成分が正常値の範囲内に収まっているかどうか?統計的なデータに基づいて、各臓器の状態を把握するために、血液をベースに考えていく。
一方で、東洋医学では、具体的な症状で見ていく。

たとえば、
血液の状態が現れるところとして、
顔色、筋肉の張り、皮膚、毛髪、爪、等。
顔色は、火(心臓)が弱っている、筋肉の張りは、血の巡りが悪いと硬くなる、皮膚は、金(肺・大腸)が弱っている、毛髪は水(腎)が関わっている、爪は木(肝臓)が関わっている等。
「血」の状態を知ると、五行でどこに問題があるのか?把握するのが便利だと、安部さんは言う。
「血」が満ちている状態だと、髪の毛は生き生きとしているが、「血」が不足すると(又は女性で言えば生理が不順になる)髪の毛が細くなっていくと行った脱線もあったが、具体的な症状から推測していく、東洋医学ならでの面白さを感じることができた。

「血」は、3つの段階を経て身体の栄養となる。
1)「血」を作る
2)全身を巡る
3)貯蔵、浄化する
1)の「血」を作る際に「脾」が大きな役割を果たし、飲食物の「後天の精」から作り出すが、非常事態の時は生まれ持った「先天の精」から作り出される。
2)では、いくつかの役割分担がある。押し流す役割として「心」「肝」と補助的に「肺」が働き、血液を丈夫にする「脾」、血管の中をキレイにする「肺」、水分の管理を行う「腎」がそれぞれ働く。
3)では、肝と胆のうが、夜寝ている間に「血」を浄化する。
面白いと思ったのは、「血」は、「動きすぎ」「考えすぎ」「食事の乱れ」で汚れていくのみならず、外傷などの内出血、環境のバランスが乱れると汚れていくこと。

面白いのは、考えすぎ、身体を動かす+使うと、「血」の汚れの原因になることだ。
東洋では、睡眠をとることで「血」を浄化すると考えるが、現代社会では、規則正しい生活をするのが大変。
だからこそ、
「血」が足りない=血虚(けつきょ)
(症状として、健忘、過少月経、周期の遅れ、閉経、不眠、多夢)
「血」が汚い=血瘀(けつお)
(症状として、刺すような痛み、顔色が薄黒い、皮膚がカサカサ)
の2つが起きており、どちらかが症状として現れているケースが多い。
これらの症状を見ることで、推測できるのが、西洋のように数字を見て推測するのとは違っている。

「水(津液;津(サラサラな液体)、液(トロッとしている液体)」の働きは、
・全身を潤し、栄養にする、
・体温調節
と、西洋に近いが、こちらも具体的な症状から見ていく。
たとえば、
「水」の状態が現れるところとして、
体の表面(皮膚)、顔(目、口、舌、鼻)、関節の動き、内臓器、脳(脳髄液)
がある。水を含むところを一体で、具体的な症状で見る。

「水」は、3つの段階を経て身体の栄養となる。
1)「水」を作る
2)全身を巡り・潤す
3)不要な水分は排出される
1)の水を作る際に、脾胃は大きな役割を果たし、飲食物から水(津液)が作られる。
2)では、一部は血液として、一部は肺へ。そこから全身へ巡る。
津液の通り道は「三焦」と呼び、この考え方は東洋医学独特なもの。
「三焦」は目に見える臓器ではなく、水路を調整する役割を果たしている。体は、天・地・人の3つの部位に分けていて、それをつなげているのが三焦。安部さんは、東洋にリンパの考えがないので、リンパに相当するものか、もしくは、迷走神経の通り道に近いのではないかと推測している。何と言っても、三焦は心包とグループになっており、自分の意思と関係なく、働く自律神経に近いためだ。
何れにせよ、東洋医学の理屈を作り上げていく上で、三焦の目に見えない臓器の考えを入れると、便利に使えるようになるかた入っているのではないかとおっしゃっていた。
ちなみに、三焦は、3つの種類からなり、
上焦:横隔膜から上、心臓、肺
中焦:横隔膜からヘソ、脾臓、胃
下焦:ヘソから下、腎臓、膀胱、小腸、大腸
となっている。

3)では、不要な水分を排出させる役割として、肺、腎、膀胱が役割を果たす。皮膚からの汗、腎臓が膀胱に水が集められ尿としての排出されるが、体内の水は基本的にはずべて腎臓によって管理される。
顔のどこの部分が滞っているのか?によって身体の状態がわかるのがいい。
例えば、鼻水は、肺と人の水分調整が上手くいっていない、目の涙は肺と腎の水の調整等。
水の不足として現れる症状として、皮膚の乾燥、口・のどの乾燥、唇の割、便秘、不眠
水が停滞する(湿)として、むくみ、頭や体が重だるい、食欲不振、口がネバネバする等。
意外だったのは、水によるむくみは、湿った気候や場所よりも、食生活の乱れによって起こることが圧倒的に多いと指摘した点。
例えば、粉物(小麦粉)。粉物は乾燥に関わっており、水不足を招くという。

その上、今の小麦は甘すぎるため、土(脾)と相剋関係のある水(腎)へ影響していく。さらに、粉は消火器の内側にこびりつく性質がある。すると、水の巡りも悪くなるらしい。
駆け足で、「血」「水」について紹介したが、
東洋医学は、
1)氣が巡っているのか、否か
2)氣・血・水と陰陽の状態はどうなっているのか?
3)五行のエネルギーがどうなっているのか?
4)五臓をチェックする
の4段階を経ていったほうがいいと安部さんはいっており、意外だったのは、五臓のチェックは最後。
ある程度、五行まで絞った段階で検討していかないと、いきなり五臓へいくと混乱するのが大きな理由だそうだ。
このことは、次回ご紹介する、後半の経絡の話に繋がっていくので、合わせて紹介したいと思っている。

参考に、過去の「からだの学校」の記事については、下記をご参照いただければ幸いです。
陰陽五行説:「東洋医学の基本的な考え方に触れる:陰陽説、五行説、自分で基準を作る
五行論
木+火:「心・肝について:感情、生理、睡眠及び西洋医学との関係性
土:「脾について:消化器の働きを管理し、食事による影響を受ける
金:「肺について:バリアの役割と選択、腸内細菌、皮膚症状等
水:「腎・膀胱について〜エネルギーを蓄える、ストレスに対応、血液の調整等
東洋医学の概論
氣:「「氣」とは何か?〜五行論をどう結びつけるのか?と臓器間のコミュニケーション

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