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【E#100】逆境からどう乗り越える(1)〜自分と向き合う

2016年の後半からセミナーを開催することを以前本コラムでも触れたが、その資料を集めのため、過去に蓄積したメモを見直していている。
少し自分の過去について書きたい。
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私は大学院博士課程を経て、2001年に博士号を取得。基礎医学の研究者として生きようと思って博士研究員として2年大学に残ったのちに、2003年研究から離れることを決断。この決断が功を奏し、自分のやりたいことがやがてわかってきた。
20代の全てを大学・大学院に学生として人生を捧げたのだが、そこでどのような経験をしてきたのか?少し触れてみたい。
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本格的に自分の生き方について考えるようになったのが、1998年の28歳。大学院博士の後期課程に入ってから、2年目のことだった。研究テーマに沿って実験を行うものの、1年目に出ていた成果が出なくなってしまった。指導教官からは、人間扱いされず、今でいうアカデミック・ハラスメントを受け、2年目の後半から1年間、実験が全く手につかず、ただただ大学と家を往復する日々が続く。
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その過程で、奨学金を応募しても落とされる、失恋を経験するや、父が亡くなる、で成果があげられない上に、自分の影響を及ぼせないものがたくさん降ってきて、何をやってもうまくいかない、自信がどん底に落ちる、自分ではコントロールできないことがあることを初めて実感することになった。
その頃、自分の弱みを開示することが苦手だったためか、プチ・うつとなり、命を絶つということを何度か思ったが、それも勇気がなく、実行せず。
1999年の初めに中学時代から親しくしている日本人の親友に、どうしようもなくなり、自分の窮状をメールで送った。当時、アメリカに住んでいたのだが、すぐに連絡が来た。
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そのメールには、「自分を信じる」ことが大事だということ。その人でしか考えられない事がたくさんあるから、自分の個性を存分に使うということ。他の友達にはない、他人にはない個性がある。それを理解し「誇り」を持つということ。そして、自分を信じて進めば、結果は必ず後からついてくる。それを信じるんだ。絶対に負けてはだめだ。
ということを含むA41枚近くのメールが書かれていた。
非常に忙しい彼だったのだが、後で聞いたところ直感ですぐに返信を出すことが大事だと思ったらしい。
これがきっかけとなって、自分は逆境に立っているけど、味方になってくれる人がいるんだということに気づくことができた。
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そこから、周囲の人たちに自己開示をし、いろいろな人に相談できるようになった。もちろん、並行して、様々な本も手に取って行ったのだが、研究室から一歩出て、分野の異なる人の話を聞くことが一番の薬になった。
なんといっても良かったのは、
「自分ではどのように相談していいのか?」
言葉にして話すことができるようになったことだ。
アレルギー性皮膚炎が出てきたのもこの頃だったが、本当に、それで済むことができて良かったと思っている。
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焦らず、自分のペースで徐々に立ち直っていくことを信じていたのだが、完全に立ちなったのは2003年。
研究者としての人生を断念し、会社員として生きると決めた5年後のことだった。新しい環境に移ることによって、蘇ったかのように仕事に取り組めるようになったからだ。
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将来を歩む道について、決断するのに5年かかったというのは今から振り返ると驚きなのだが、若いうちに時間をかけて自分と真剣に向き合い、乗り越えてきたというのは大きな財産になっている。
1998年から2003年までの期間に乗り越えてきた経験から心理学というものに興味を持つようになり、会社員として落ち着いてきた5年後、NLPやCTIコーチングの勉強にも投資する余裕が出てくる。人の話を聞くということを体系的に学ぶ機会に恵まれる。その後については、本コラムで触れているが、
自分のベースとなっているのは、
「自分と真剣に向き合い、どのようにして問題を解決していったのか?」
の経験だと思う。それがあったからこそ、タロットや今のロルフィング・セッションで人との距離の取り方やどのように間を置いたらいいのか?わかるようになった。
本当に何が禍いでなにが福なのか?スティーブ・ジョブスの「スタンフォード大学の卒業式のスピーチ」(「ハングリーであれ。愚か者であれ・ジョブス氏のスピーチ全訳」、「‘You’ve got to find what you love,’ Jobs says」参照)で
点と点が繋がりは予測できません。あとで振り返って、点の繋がりに気付くのです
Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward.」
と言っているように、どのように未来に結びつくかわからない(詳細は下記の動画を参照)。


まだまだ40代。やりたいことは山ほどある。自分の気持ちを大事に、一歩一歩個人事業主として歩めればと考えている。

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