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【Y#28】プラーナーヤーマ・連続講座(1)〜飛び入りとヨガ哲学

2015年8月15日に大阪でロルフィングのセッションを提供している、ロルファーの佐藤博紀さん(TEN〜the space for your Life & Bodyを主宰、以下ヒロさん、ヒロさんから受けたセッションについて【RolfingコラムVol.99】参照)からの紹介で、ヨガ・インストラクターで福井在住の斎藤素子さん(Yoga and Wellness Chandra主宰、以下素子さん)と初めてお会いすることができた。今年は出会いの幅が広がっているが、素子さんとの出会いも今後ロルフィングをしていく上でも大切な出会いの一つになりそう。素子さんは時々神奈川や他の地方都市でクラスを受け持っているが、2015年9月4日に辻堂で、9月5日に藤沢でそれぞれクラスを提供することを伺い、一部のクラスに参加してきた。
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今までいろいろなヨガのインストラクターから様々なワークショップを受けてきたが、医師免許を保有する方からは初めて(ちなみに、ロルフィング・トレーニングでも医師で認定ロルファーの資格を持っている先生からは教わった経験はすでにある)。医学的・科学的な見地からみて、ヨガをどのようにみればいいのか?知る絶好の機会だった。びっくりしたのは、マイソール東京の練習仲間の新村貴子さんやロルファーの伊藤彰典さん(リリーフスペース主宰)も参加していることもあり、非常に和気藹々といった雰囲気でクラスに臨むことができた。
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4日の午前9時50分に辻堂駅で素子さんと待ち合わせた後に一緒にクラス会場へ。田島恭子さんのトラディショナルアーユルヴェーダジャパンでクラスが行われた。クラスは、プラーナヤーマ(インドの呼吸法)の実践ということで、準備のエクササイズ(ウディアナ・バンダ、アグニサーラ、カパーラバーティ、ナウリなどのクリアを含む8種類の方法)を行ったのちに、各自のレベルに合わせたプラーナーヤーマの実践を行った。プラーナーヤーマについては久々に練習したこともあったが、アシュタンガヴィンヤーサヨガの方法とは違っていたため、終わった時に少し疲労感を感じた。
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昼食を経て、午後1時からは座学。プラーナーヤーマというのは完成型に至るまでプロセスは一人一人違うので、師から弟子へと伝えていくものであり、本から実践するものではないということから始まり、その意義を科学的に分かりやすく説明していった。例えば、プラーナヤーマを通じて筋肉のリラックスを通じた身体面への影響や精神を安定化させるための精神安定剤的な作用という面、呼吸法において右から吸って左から吐くことの意義等。連続講義については、2015年10月に入ったら受講することを決めているので、本コラムでは詳しくプラーナーヤーマについて取り上げていきたいと思っている。
今回は、ヨガ・スートラについて素子さんから興味深いことを伺ったので、それを中心に一部、向井田みお氏の「やさしく学ぶヨガ哲学・ヨーガスートラ」を参考にまとめた。
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1)パタンジャリのアシュタンガ・ヨガの八支則は、ヤマ(人に対して、気をつけること)、ニヤマ(自分に対してするべきこと)、アーサナ(姿勢、ポーズ)、プラーナーヤーマ(呼吸法)、プラッティヤーハーラ(感覚を収める、制感)、ダーラナー、ディヤーナン(瞑想)、サマーディ(瞑想の深まり、静寂、三昧)からなる。それぞれ各段階を現し、ヨガの哲学を理解する上で重要な考え方である。
2)八支則を2つにわけると、外側ヨガと内側ヨガに分けることができる。外側ヨガというのは自分で実践できるもの、若しくは意思がないとできないもの、努力するものといってもいい。該当するのは、ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナーヤーマ、プラッティヤーハーラ。内側ヨガといういのは、意思がなくてもでできるもの、努力なしでもできるもの。該当するのは、プラッティヤーハーラ、ダーラナー、ディアーナン、サマーディ。「やさしく学ぶヨガ哲学・ヨガスートラ」によると、プラッティヤーハーラは、感覚や行動にひきづられないという意味を持つ。五感を制御することから、外側ヨガと内側ヨガの架け橋となる。
3)アシュタンガ・ヨガの八支則で述べられているアーサナは、向井田みお氏の「やさしく学ぶヨガ哲学・ヨガスートラ」によると、
ヨガ・スートラにおけるアーサナの定義は、
「スティラ  スカン アーサナン」(訳:安定して快適な姿勢がアーサナ(YOGAの坐法)です)
アーサナという言葉は、座る姿勢、という意味の他、座る物(座る敷物や場所)を意味するアスから由来する。すなわち、瞑想の時のポーズを指し、安定して快適であるポーズを最初から快適に長時間するのは困難。この坐法をとるためにハタヨガが生まれた。ハタヨガは内側ヨガへ導くための手法の一つで、八支則に比べると比較的新しく開発されたもの。
4)ヨガ・スートラというのは、八支則のそれぞれの定義、テクニック、効果、結果から構成されているが、ヤマ、ニヤマについてはこの構成からなっておらず、欠けている。そのためヨガ・スートラは195章より構成されているが未完成だと言われている。今後の調査が待たれる。
5)ヨガのアーサナの伝統的な練習は、呼吸をコントロールしない。観察することが大切で、意思で呼吸を行うと、観察する道具が一つ減ることになる。またアーサナをする際に、ゆっくりと動くことが大切。これは、アシュタンガヨガなどを含めた現代的なヨガと対照的な考え方ともいえる。アーサナは、安定して楽(快適)にできていることが重要で、それには呼吸を通じて知ることができる。
6)ヨガ、プラーナーヤーマ(呼吸法)、瞑想のテクニックの練習はいずれも実践を通じて練習を行うことで理解が進む。それが自分の身体を観察し、客観的に直視するという、いわば意識のトレーニング。
7)ヨガ哲学のプラッティヤーハーラは五感をコントロールするが、アーユルヴェーダは、五感が喜こばせることを行う。というのは苦痛というのは自分でしていることが多いからだそうだ。五感を喜ばせることで、それに気づくことが大事になる。
等、ヨガ哲学だけでも盛りだくさん。概略のみまとめさせていただいた。会場を午後3時半には出発して帰路についた。
今回、素子さんから誘われて急遽参加したが、座学の内容が面白かったので、次の日(2015年9月5日)も時間を空けて参加することにした。翌日については瞑想について伺うことができたので、その内容を中心に紹介したい。

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