【W#38】トルコ(4)〜カッパドキア
2014年9月30日と10月1日の2日間、カッパドキアを観光するためLCC(低価格航空)の一つ、ペガサス航空でイスタンブールからカッパドキアへ飛行で飛んだ。約1時間ちょっとのフライト。早朝便(午前6時10分)のフライトにも関わらず、多くの人がこの便を利用しているのに驚いた。
カッパドキアの場合には、必ずツアーに申し込む必要がある。理由は、カッパドキアは空港から離れているのみならず、公共の交通機関が充分に発達していないため。今回私が使ったのはYuki Toursである。Yuki ToursのIBRAHIMさんが実際に洞窟ホテルのオーナーであり、今回利用したホテルを含めコストを含め、満足度の高いものであった(下記が今回宿泊したホテル)。
「美しい馬の地」という意味を持つカッパドキアは、奇観といっていい自然によって出来た岩山に囲まれている。以前は海であった大地は、火山の溶岩の積み重ね及び風や雨による何千年の蓄積によって今の大地が築かれたとのこと。何千年という時の流れを感じさせるのに充分な壮観な眺めである。
一方で、周囲は黒海と地中海に囲まれた大地であるため、人の手で崖を削って作られた洞窟穴が至る所にある。レッドバレーと呼ばれる谷を5キロに渡ってハイキングしたときに、数を数えられないぐらいの洞窟穴をみることができた。
また、初期のキリスト教徒は敵から身を守るためにここに巨大な地下都市を作った。というのも陸路で移動するには、ここを通過する以外に手段がなく、敵の出現する可能性は非常に高かったからである。話によると地下都市は、合計で100棟作られ、そのうち24を見ることが出来、巨大なものは2つ。私は巨大な地下都市を一つみることができた。その都市は何と地下9階にまで及ぶそうだ(今回は4階までみることができた)。そこには、ワイナリーや食事保管庫、寝泊まりやキッチンなど全てが備わっている。もちろん教会もある。
下記の写真のカイマクル地下都市は、1940年代まで実際に使われ、1960年代から3年に渡って政府により整備。1980年代に公開、世界遺産に登録されたもの。入り口からは、これから地下9階の地下都市に入るとは想像できない。
中に入ると、至る所に部屋をみることが出来る。
キリストの教会については、ギョレメ国立公園があり5種類の洞窟穴を削って作られた教会がある。その教会の中の写真が撮れなかったが、キリストの壁画があり長い年月にわたって残っていることに驚いた。
実はカッパドキアは、シルクロードの通り道でもある。ジム・ロジャースの「冒険投資家・世界バイク紀行」によると、2000年もの間に、中国の絹や粟、アニシード(蓮の実)、生姜、薔薇の木、桑の木などを西方に運んだ東西貿易ルートであり、ペルシア人はネツメヤシの実やピスタチオ、桃、染料と松脂、乳香とミルラ樹脂を中国やヨーロッパに輸出。インド人は、綿、ホーレン草、アニシード、白檀、胡椒などを輸送したそうだ。また、マルコポーロもこのルートを使って中国へ旅したそうだ。
こういったことを想像しながら、熱気球の上からみるカッパドキアも美しかった。何百という熱気球が午前6時半から1時間にわたって一斉に上がっていく風景は圧巻。アメリカ大陸のグランドキャニオンの規模ではなかったが、ここで人が住んでいたというところに興味深い思いであった。
カッパドキアは職人の街であり、陶芸作品も見ることが出来た。
駆け足で2日間のカッパドキアの旅を紹介したが、トルコの旅を計画する際は、実際にこの目でこの地域を見ることを是非オススメしたい。イスタンブールとは違った歴史の流れを感じることが出来るし、アジア大陸側の歴史の多様性を更に強く感じると思うから。
最後にトルコの旅7日間を振り返り、グランドバザールや物価について触れたいと思う。