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【N#119】2022年を振り返って(2)〜分子栄養学に出会ってから3年2ヶ月(総括編②)〜炎症を抑えること+有害ミネラルの排泄の1年

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。
2021年末も残すところ、あと2週間と少しとなった。

私は、1998年頃に発症したアトピー性皮膚炎の治療に取り掛かってから、25年近くになる。
その間、瞑想(マインドフルネス)、ヨガ、パワーストーン治療、筋トレ、漢方、電磁波対策等、さまざまな治療に挑戦、取り組んできた。

現在は、分子栄養学(オーソモレキュラー)の治療を中心に、アトピー性皮膚炎の治療にあたっている。
そこで、2022年の年末を迎えるにあたって、過去3年2ヶ月取り組んだ分子栄養学の治療についてまとめたい。

分子栄養学の治療〜3年2ヶ月が経過

分子栄養学に出会ってから2年(総括編①)〜栄養治療は教科書通りに行かない」に書いたように、
2019年10月からナチュラルアートクリニックで月1回のペースで、院長の御川安仁(みかわやすひと)(以下御川先生)から診察を受けている。

初診から3年2ヶ月が経過。
御川先生は、麻酔科医としての経験があり、西洋医学のさまざまな薬を使った経験の持ち主。
アトピー性皮膚炎の治療に対して、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等の西洋の薬を併用しつつ、
栄養を取り入れているのが面白い。

私は、大学・大学院時代、生化学・分子生物学の研究に携わっていたが、その目から見ても、御川先生の知識は相当詳しい。
10分の相談が5,000円(税抜)と保険外診療となるが、毎回学びが大きい。

初診の診断〜腸内細菌叢のバランス、炎症、解毒能力の問題、抗酸化作用の低下

最初の診断では、
1)腸がかなりDysbiosisの状態にあること(Dysbiosisとは、腸内細菌叢を構成する細菌種や細菌数が減少して、多様性を失っていること)、
2)解毒系(特にグルタチオンを合成する経路)に負荷がかかっていて、有害ミネラル(水銀)の影響により、うまく働いていない。
3)胃酸分泌と解釈もできるが、酸化ストレスに対処する能力が低い。
4)ビタミンAやDの値が低いため免疫力が低い(風邪が引きやすい)
等を指摘された。

分子栄養学の治療方針〜5つのステップ

そこで、2020年11月から2021年11月の1年1ヶ月、以下のステップでアトピー性皮膚炎の治療を行うことになった。

5つのステップとは、
1)細胞の新陳代謝(特にミトコンドリア)が正常に働けるように「栄養素」を補う(2〜3ヶ月)
2)腸内環境を整える(1)〜腸内細菌(プロバイオティックス、酪酸菌、乳酸菌、ビフィズス菌)、腸内の栄養素(グルタミン)を補う(2〜3ヶ月)
(場合によっては便移植も選択肢の一つ(ただし高額!))
3)腸内環境を整える(2)〜腸内細菌の有害と言われる真菌(カンジダ)や細菌(クロストリジウム)を抗真菌薬とハーブ(抗菌薬)で除菌する(約3〜6ヶ月)
4)有害ミネラル(重金属)の解毒・排出:重金属除去:水銀、カドニウム等の重金属をキレート剤を使って身体から排泄していく(3ヶ月)
5)断食(ファスティング):効果が認められない場合には、最後のステップとして、短期間の断食(内臓(肝臓、腎臓、甲状腺)の働きが正常であることが条件)
のことをいう。
(上記の4番まで治療を進めた)

身体を整えた上で、除菌、有害な重金属の排泄、断食が重要!

基本となるのは、
「栄養と腸内環境を整えた上で、除菌、有害な重金属の排泄、断食と進める」
ことだ。

残念ながら、
栄養と腸内環境を整えることなく、除菌、有害な重金属の排泄

断食が健康にいいから、断食から始めよう!
と、自分の健康の状態を考えずに、先に進むケースが多いことだ。

そして失敗するケースが多い。

教科書通り進まない栄養治療〜実感することが大事

2021年10月から3ヶ月間(「毛髪ミネラル検査の結果+グルタチオンの解毒+有害ミネラル排出の治療方針について」)
有害ミネラルを排出させるサプリメントを摂取。2021年11月には断食の前までの治療が終った。

問題だったのは、この時点では、アレルギーの症状が、まだまだ改善されていない状態だったこと。
おそらく、有害ミネラルが完全に排泄されなかったことや、腸内環境が整ってないのではないか?等が考えられる。

有害ミネラルが身体に蓄積されているかどうか調べるためには、毛髪ミネラルの検査を行う。
(この検査は、過去に3回行った(2021年9月、12月、2022年6月))
毛髪(150g)を病院で採取。米国の検査機関(Doctor’s Data Inc)へ郵送することでデータが得られる。

毛髪ミネラル検査は、体内(細胞、臓器等)から毛髪に排泄されるミネラルの量を測ることで、
必須ミネラルの過不足の傾向、有害重金属の傾向、重金属の排泄能力を測ることができるのだ。

1回目(2021年9月)の検査では、有害ミネラルが蓄積していたことが判明したので、
サプリメントを使って排泄した。

2回目(2021年12月)の検査を実施した際、
1)水銀が徐々に抜けているが、十分に抜けきれていない
2)水銀の影響からか、血液検査のミネラルの値が高くても、細胞の中で使われていない、輸送障害(→毛髪ミネラル検査でわかる)が起きている可能性がある。
ことが判明。

どうやら・・・
細胞の「輸送障害」が問題なのではないかと・・・。
御川先生がご指摘。

厄介なのは、細胞膜に炎症が起きている時に、ミネラルがうまく、細胞から外へ、あるいは細胞から中へ運ばれないらしいのだ。

そこで2021年から2022年にかけて、
1)フォスファチジルコリン(Phosphatidyl Choline、1200mg程度)→細胞膜を新しくする(このことで輸送障害を改善)
2)「酪酸」(ENTERO VITE(APEX ENERGETICS))→抗炎症作用
3)「SPMアクティブ」(Metagenics)→抗炎症作用
4)リポソーマルグルタチオン、NACを補う→解毒作用の強化
5)ビタミンB群、葉酸、B12、ビタミンC(2〜6g)、D(10000 IU)、A(20,000-50,000 IU)、K→身体の栄養を満たす
6)マグネシウム、セレン、亜鉛→身体の栄養を満たす
等を補って細胞の輸送障害の課題に取り組んだ。

2022年の治療方針①〜輸送障害を改善させる→有害ミネラルが徐々に抜けていった

2022年に入り、
課題として取り組み始めたのは、
1)交感神経優位が続いている
2)ビタミン群、ミネラル群の血中濃度が高まっているが、細胞内で利用されているとは限らない
3)腸内細菌叢のバランスが崩れているため、良質な脂肪酸(オメガ3)をいくら取り入れても代謝されず、炎症が抑えられない
4)有害ミネラル(水銀)が抜けきれていないので、解毒回路がうまく回っていない
の改善だった。

上記のように細胞の輸送問題に取り組むようになり、
3回目の毛髪ミネラル検査を実施(2022年6月)。

驚くべきことに、細胞の輸送障害の改善が認められるようになった。
徐々に有害ミネラルの水銀が抜けていることが3回目の検査結果からわかった。
(下記の写真の左(2021年9月)中央(2021年12月)右(2022年6月))

この治療を行うと、必須ミネラルも同時に排泄が進むことが予想される。
そこで、必須ミネラルをサプリメントで補いながら、有害ミネラルの排泄サプリメントを使わずに治療を進めることになった。

一方で、炎症を抑える治療も大事。
そこでステロイド以外に画期的な薬と出会うことになる。

2022年の治療方針②〜月2回のデュピクセント注射→痒みや炎症が劇的に低下

2022年8月の盆期間に、定期的に通院してた皮膚科が休みだった。
ステロイド剤を併用しながら治療を進めていたが、薬が切れたため、
ステロイド剤の処方してもらおうと、盆期間に空いている医療機関を検索していた。
ご縁があり、代官山のマイコホリスティックスキンクリニックに伺うことになった。

院長の山崎まいこ先生は、御川先生の栄養学を受けたこともあり、分子栄養学も詳しい。
2022年8月16日に初診した際、自分の過去の診察データを紹介する中、新薬が話題になった。

2週間に1回皮下に注射のデュピクセントで、
アトピー性皮膚炎の「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」
の3つに対して症状を緩和する効果が期待される。

薬の値段(薬価)は高いが、2022年8月に薬価改定があり、安くなったらしい。
ということは、保険診療内で投薬が可能だということ。

8月18日から1回目の注射を開始し、2022年12月までに9回注射を行った。

興味深いことに、痒みが劇的に改善。
ステロイドを時々併用しているが使用量も劇的に低下。
前までステロイドの5gの軟膏を1週間に1度のペースだったのが、1ヶ月のペースになった。

2023年7月までデュピクセントの注射を行っていくので経過を見ていきたい。

血液検査と有機酸検査(MOAT)の結果→正常値の範囲内に収まる

実際、デュピクセントの効果が期待でき、炎症が抑えられたので、
細胞の状態がどうなっているのか?見ていただきたいため、御川先生にお願いして以下の検査を依頼した。
1)肝機能、解毒回路を中心に採血(9月17日)(血液検査)
2)真菌(カンジダ)や細菌(クロストリジウム)の除菌度合いを調べるために尿を採取(9月15日)(有機酸検査(MOAT))

2022年10月7日に結果を伺ったところ、
1)有機酸検査では、クロストリジウムが大幅に低下し、正常値範囲内、カンジダも若干高いものの、正常値に限りなく近づいている。
2)血液検査も、肝機能、解毒回路(ビタミンB12、葉酸、ホモシスティン)も、分子栄養学的に見て、目標値に到達している。

このように、炎症を抑えるようになってから大幅に改善していることが判明している。

こう見ると、本当に2022年は、アトピー性皮膚炎の治療が劇的に改善。
いい方向に治療が進んだと体感出来る。

アトピー性皮膚炎に大切なことは?〜炎症の症状を抑えながら栄養治療をすること

分子栄養学の治療を受けている人の特徴として、
1)西洋医学の薬にできるだけ頼らないという人
2)体質がひとりひとり違うのに、同じ治療を勧める人(断食、糖質制限、腸内環境を整える等)
が見受けられる。

私の場合は、腸内環境が十分に整っている段階で、無理して、除菌、有害な重金属の排泄を行ったところ、
アトピー性皮膚炎の症状が悪化、強力なステロイドを使うことを余儀なくされたこともあった。

大事なのは、焦らないこと!
そして、
「西洋の薬を頼りつつ、栄養を整えていく過程で、徐々にステロイドを含めた薬物を手放していく」
ことだ。

2023年の取り組み〜噛み合わせの歯科治療と栄養療法を並行する

現在、私は分子栄養学の治療と並行して
「さとこデンタルクリニック」の岩前里子先生
「熊谷歯科医院」の熊谷倫恵先生
の下、「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療」を行っている。

姿勢を良くするためのマウスピースを作成(経緯については「姿勢を良くする噛み合わせ歯科治療①〜札幌への旅(2)+レントゲン検査」参照)
主に、夜に装着して就寝。

興味深いことに体温が0.5度上昇(36.3〜36.6度)。
身体が温かく感じるようになり、代謝が良くなった感覚がある。

アトピー性皮膚炎の治療にもいい影響を及ぼしており、
デュピクセントの注射剤、断食を含めた分子栄養療法と並行して行っていきたい。

まとめ

アトピー性皮膚炎の治療を含め、分子栄養学の知識を深めるのは、自分で体験するのが一番。
原理原則を知った上で、自分なりに試して応用する。試行錯誤を繰り返し、最終的に正解を見つけ出す。
「思った通りに進まない」ことが多いが、そういった経験を自分ですることこそが大事だ。

栄養のアドバイスをするようになったとしても、自分の考え方、知識って、他人にアドバイスしたところで、相手が「能動的」に動かないと意味がない。
大事なのは、その人の考え方を理解することに努め、一緒になって、正解を見つけること、それを手助けすること。
本当に納得感を持っていただくことことが鍵なのでしょうね。

今回は、過去3年間2ヶ月の治療の経験をまとめさせていただいた。
少しでもお役に立てれば幸いです。

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