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【Y#67】集中内観に参加して(2)〜「ご迷惑をかけたこと」についての気づき

集中内観から帰ってきてから、約2週間が過ぎた。
7日間集中して内観に取り組んだ模様については「集中内観に参加して〜自分をありのまま認めること、手放すこと、今ここに集中すること」に書いたが、学んだ内容を消化するのに時間がかかり、ようやく年始の活動ができる状態まで戻ってきました。

携帯、インターネットや本等、外部の環境を完全にシャットアウト、現実の世界に適応するのに時間がかかり、ようやく、戻ってきたところだ。
日常内観は継続中。
1日を振り返る際、
1)していただいたこと
2)してさしあげたこと
3)ご迷惑をかけたこと
の3つの質問を自分に投げかけ、事実を調べていく。

幸運なことに、参加者4名でLINEグループを作成。毎日やりとりしながら進捗状況を確認。
ほぼ日の手帳にも手書きで記録しているので、いい振り返りとなっている。

考えてみれば、年末年始の集中内観では「ご迷惑をかけたこと」に集中的に取り組んだように思う。
実は内観を受けてみると、
1)していただいたこと(20%)
2)してさしあげたこと(20%)
3)ご迷惑をかけたこと(60%)
の割合で取り組むことがわかってくる。

面白いのは、
最初の2日間は
「ご迷惑をかけたこと」
が思うように浮かばない。
もちろん、そういった質問を自分にする習慣がないからなのかもしれないが、
やはり、
「ご迷惑をかけたこと」
よりも、
「していただかなかったこと」
が記憶に残る。
私が集中内観していた時に、例えば
「弟がエゴ贔屓された」
「どういうわけだが、怒られた」
等が浮かんだ。
ただし、厄介なのは、記憶の性質として、感情と一緒に記憶されているところだ。

なので、ご迷惑をかけたことを思い出すために、
まずは、
「していただいたこと」
の事実を感情と分けながら調べていくことになる。
1時間に1回、面接官は事実かどうかを見ており、その点助けとなる。
参考に、「して差し上げたこと」はほとんど思い浮かぶことはなかったが、それに気づくことが大事だということは、内観が終わった後にわかったような気がする。
ちなみに、
幼少の頃思い浮かんだのは、
「母から食事を用意いただいた」
「母は洗濯をした」
ここでは1%でもいいので、事実ベースで話すことが重要となる。

2、3日がすぎて、外の雑音が落ち着いてくると、内観が深まっていく。私の場合には、周囲の声が少なくなり、BGMが流れているような感覚になった。
ここまでくると、少しずつ具体的に「ご迷惑をかけたこと」が出てきたと思う。
さて、
「ご迷惑をかけたこと」
について、期待に添えなかったことを思い浮かぶ人がいるが、あくまでも相手に負担をかけたことを調べることがポイントで、面接官にも注意を受けるが、内観の期間を通じて、講話が流れてくるので、参考になる。
例えば、
「親の期待に応えられず受験に失敗し、ご迷惑をかけた」
はここでは、迷惑をかけたに入らない。
「母の家事を邪魔した」
が、迷惑をかけたことになる。

不思議なのは、
「ご迷惑をかけたこと」
の事実がわかってくればくるほど、落ち込んでいくのか?
といえば、そうではなく、
「それが許される」
「相手に認められた」
の体感覚が芽生え、核となる自分が生まれてくる感じが出てくることだ。

そして、後半に入ると、「嘘と盗み」のワークを行う。
人は信頼されているかどうかについては、
「約束を守っているかどうか」=「嘘をついてるかどうか」
「ごまかすか・ごまかさないか」=「(人の時間・ものを)盗んでいるか、盗んでいないか」
によって決まっていく。

詳細は、集中内観を受けていただくことにして、「嘘と盗み」をチェックしていくと、より「ご迷惑をかけたこと」の度合いがわかり、自分がどのような思考で物事を見ているのかが理解できる。
私の場合には、嘘や盗みの事実を一つ一つ調べていくことで、
「自分のことは棚に上げて他人を裁くことが多かったこと」
「勝手な思い込みで人を嫌うことがあり、場合によっては無視することがあったこと」
の部分が強いことがわかってきた。
面白いのは、それを自己嫌悪に陥ったり、落ち込んだりするわけではなく、素直に認められるようになっていることだ。

おそらく、あるがままを受け入れるというのはそういうことで、
結果として、
「人を許すことができる」
「自分は迷惑をかけている存在だから埋め合わせをした方がいい」
の発想へと変わっていくのではないかと思う。
最終的に、対策を取りやすく、今により集中できるようなっていく。

ロルフィングでは10回で身体を整っていくが、身体が硬い人であればあるほど、古い感情も出てくる場合がある。
それはいいことで、ロルフィングを受けることで、肩こりや腰痛の改善もあるのだが、実は、今に集中するためのヒントが得られるのが最大の醍醐味だと思う。
過去に引っ張られないためには、自分なりに過去の出来事の整理を事実から見つめ直す必要がある。
大事なのは、どのようにその感情を整理するかだ。人によっては、自分の歴史を振り返り、新たに物語を作り直すのかもしれないし、私が今回体験したように、内観で過去の人間関係を整理するなのかもしれない。
その上で、瞑想やマインドフルネスで「今・ここ」の感覚がより強く研ぎ澄まされるようになると、
「過去にこだわり、現在を否定し、未来に生きる」
ような生き方よりも
「今この瞬間に集中する」
生き方を選択。
生まれ変わっていくのではないかと感じる。
今年は、マインド系のセミナーも紹介する予定で、一人一人の自分が過去とうまく向き合えるようになるためには、どうしたらいいのか、ヒントとなるものを提供できればと思っている。

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