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【B#116】出会った本・ベスト5〜2021年を振り返って(4)

はじめに

こんにちは!東京・渋谷(恵比寿)でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

昨日(2021年12月27日)、読書会参加メンバーと共に望年会を恵比寿のサロン・ZEROで開催。
午後6時に参加者の持ち寄りにより、望年会を開始。

7名の参加者と共に、1年を振り返ることができた。
読書会は、本の内容を深める上で、勉強になる。
来年も継続して開催できればと考えている。

オーディオブックの活用〜洋書46冊を読んだ

私自身、読書は趣味の一つ。2021年も様々な本と出会った。

なんといっても、昨年(2020年)に続いて、隙間時間にオーディオブック(Audible)を本格的に取り入れる1年となったと思う。
朗読の洋書を48冊購入(昨年は44冊)し、46冊(昨年は45冊)読み終えることができた。

オーディオブックについては、神田昌典さんが「非常識の法則」の「カセットテープ(オーディオブック)は奇跡を引き起こす」で取り上げている。

「単に「知識が増える」ってことだけではない。更に時間が増え、発想力、そして行動力も高まるという大きな効果がある」

「なぜそんなにアイディアが出てくるのか?その理由は、テープを聞くことで、心の中で回っている「マイナス思考のテープ」を打ち消すことができるからだ。マイナス思考のテープっていうのは、ぼーっとしているときに、心の中に繰り返される独り言のこと。人間は、ぼーっとしていると、ついつい否定的なことを考える生き物だ。(略)ぼーっとしながらでも、成功者のテープを聞いていると、ポジティブな思考に顕在意識が引きつけられているので、自分のマイナス思考、すなわち否定的な声が聞こえなくなる。(略)その結果、前向きなアイディアが出やすくなるわけだ」

2021年は、26日6時間56分(昨年は、合計26日1時間35分)(2021年12月31日現在)、オーディオブックを聞いたことになる。
月平均で60時間ほど。
2022年も継続できればと考えている。

私は、洋書中心だが、和書もたくさん出ている。
目で本を読むより、耳で聞きたいことにご興味のある方は、ぜひAudibleから試してみるのをお勧めしたい。

2021年・ベスト5の紹介

2021年も残りあとわずか。
本年出会った本の中で、最も印象的だった5冊(2020年末から2021年にかけて出版された本を中心)をご紹介させていただきたい。

堀内泰隆著「奇跡のようにお金が流れ込んでくる シンクロニシティ・マネーの法則」

堀内泰隆著「奇跡のようにお金が流れ込んでくる・シンクロニシティ・マネーの法則

今年も色々なお金についての本と出会うことができた。
年末に出会った堀内さんの1冊は、特に印象深く、年始の読書会で取り上げる予定だ。

「お金に対して苦手意識がある人でも、ほんの少し考え方が変わるだけで、お金について「わかる」という感覚になり、お金から自由になり、人生が豊かになっていくのです」

と著者さんご自身が述べているように、
「どのようにお金について考えたらいいのか?」
感覚を扱っているのが面白い。

「本当に価値のあるものというのは「お金と交換したその先」にあるもの」
自分でお金について定義することを勧めているところが斬新。

自分でお金・富について定義した上で、
「自分だけ幸せをデザインする」
ノウハウを身につけるために、何が必要なのか?

ワークショップを参加しているかのような臨場感を感じなから読めるのが面白い。

実際、KADOKAWA主催のワークショップが行われたそうで、それが書籍になったのだから、面白いに決まっている。

お金について悩んでいる方、元旦から三ヶ日に手に取っていただくことをお勧めしたい。

神田房枝著「知覚力を磨く:絵画を観察するように世界を見る方法」

神田房枝著「知覚力を磨く:絵画を観察するように世界を見る方法

今の時代
「人間は「純粋に見る」ことができなくなってきていている」
この意味は
「視力低下という意味ではなく、んの先入観を持たず、ただ目の前の事物・事象をありのままに見ることができなくなっている」
ことらしい。

見るためには何が必要か?それは「知覚」。神田さんは、それを「眼の前の情報を受け入れ、独自の解釈を加えるプロセス」のことをいう。人間は考える前に「知覚」するが、それは考える前に出てくるもの。それを如何に身につけるか?というのがこの本のテーマになっている。

では、どのように鍛えたらいいのか?
1)知識を増やす(異質なもの同士を関連づけるという視点)
2)「他者」の知覚を取り入れる(自分と似た人ばかり群れていると、知覚力に大きなメリットがない。読書や今までの知り合いの範囲から外に出てみる等)
3)知覚の「根拠」を問う(なぜ、自分はどのように捉えたのか?を自問自答してみる)
4)見る/観る方法を変える
について例を挙げながら説明している。これらを鍛えていく上で、アートから学べることが多いそうだ。

私は、タロットカードを使って、知覚力を鍛えることをしているので、それを言語化していることにこの本の面白さを感じた。
今、アート思考は流行りらしい。
さまざまな本を手に取った中で、この1冊が一番面白いと思っている。
ぜひ、新たな見方についてご興味のある方は、手に取っていただきたい。

下山進著「アルツハイマー征服」〜薬の開発の現場はどうなっているのか?

下山進著「アルツハイマー征服」(角川書店・単行本)

欧米で出ているノンフィクションをよく読んでいる。
今年のコロナ禍で、何が起きているのか?mRNAワクチンはどのような経緯で作られてきたのか?コロナ禍で米国政府はどのように対処したのか?等。
主な媒体はオーディオブックだが、引用文献が入っているので、自分で一次情報から調べられるのがいい。

このような感覚を日本人のジャーナリストが「アルツハイマー病」を病気の歴史から、研究現場で何が行われているのか?薬の開発はどうか?そして、今どうなっているのか?、小説風、臨場感を持って書かれているのが印象的。あっという間に読んでしまった。

1998年〜2014年の間に、アルツハイマー病の臨床試験の候補薬の127のうち123は開発中止。
難易度が高く、成功率は3.1%、全ての医薬品の承認割合が12%から見ると極端に低い。

その中で、今までどのような治療薬があったのか、エーザイのアリセプトの成功秘話、そして今年、承認予定のバイオジェンの抗体医薬まで紹介されていた。バイオジェンは、私が最後に勤めていた会社。科学者が発見した薬を製薬会社がライセンスを購入するというのが製薬業界の主流のなか、このライセンスインするのがすごく上手で、次から次へといい薬の開発を行なっていた。その目利きとして、開発トップのアルフレッド・サンドロックさんがこの本に登場していたのが面白く、バイオジェンに勤めていた頃、私も実際にお会いしたことがあるが、話しやすい上、日本語も聞き取ることができたので、色々とコミュニケーションをとった記憶がある。

アメリカは、科学の知識を如何に、産業化していくのか、上手いが、それがなぜなのか?この本から学べることは大きい。理系でも難しいと思う事柄をこうして一次資料を使って、わかりやすく日本語にまとめあげる、下山進さんの力量には脱帽だった。今、私自身「薬に必要以上に頼らない生き方」を伝えているが、それは薬を否定するのではなく、薬というのはどのような仕組みで作られ、市場に出ていくのか?有効性と安全性はどのように調べられ、どのように販売されているのか、を含めて知ることで、この伝わる内容が深まり、説得力が増すと思っている。

古舘恒介「エネルギーをめぐる旅:文明の歴史と私たちの未来」

古舘恒介著「エネルギーをめぐる旅:文明の歴史と私たちの未来

世の中は、原子力反対、風力発電、太陽光発電賛成という風潮や、温暖化、気候変動の問題について、語られている。
一方で、エネルギーとはそもそも何か?
身体で使われるエネルギー、人類の火の活用、森林の伐採、産業革命、蒸気機関、電気、原子力といった、一つ一つのエネルギーについて、客観性を保ちつつ、語っているのが面白い。

私は、分子栄養学でエネルギーのことを教えているが、エネルギーの本質について、この本から学んだことは大きい。
ぜひ、栄養学を多面的に知りたい方、手に取ってみることをお勧めしたい。

又、単に科学的な側面だけでなく、社会、宗教、経済の側面を取り上げているが、何せ、ボリュームが多く、読むのに時間がかかる。
ご興味のある方は、ぜひ、この本から何を学びたいのか?を念頭に、目次を見た上で、チェックして欲しい。

大西康之著「起業の天才・江副浩正 8兆円企業・リクルートを作った男」

大西康之著「起業の天才!江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男

グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブックといった情報産業が、ものづくりの産業の経済規模を凌駕。
ますます収益をあげる大きな存在になっている。いつの間にか、企業の頭文字をとってGAFAと呼ばれるようになった。

「90年代まで、世界の時価総額でトップ10に日本企業が入っていて、ネットビジネスにおいて有利な立場にいたにもかかわらず、なぜ、日本ではGAFAが誕生しなかったのか?」

それに答えた本が「起業の天才!江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男」だ。リクルートを作った江副浩正さん(江副さん)は、ジェフベソスと一緒に仕事をしたことがあるというエピソードから始まり、どのようにして、リクルートの会社を作ったのか?就職情報、不動産情報、転職情報といった雑誌を中心に、情報をお金にしていく仕組みをわかりやすく書いており、読み始めたら途中やめられなくなり、一気に読んでしまった。

リクルート事件で、評判を落としてしまったが、江副さんが果たした役割を見ると、今、GAFAでやっていることを30年前にやろうとしていたとこの本では書いてあり、どのように社員のモティベーションを上げていくのか?のエピソードも面白い。

途中、京セラの稲盛和夫さんの江副さんの評価のところが出てくるが、個人的には、稲盛さんと同世代生きた、江副さんのビジネスの仕方を見ることで、20世紀の日本がすごいわかりやすく、整理されていく感じがした。

まとめ

オーディオブック以外に、電子媒体(Kinopy、Kindle)、紙媒体と2種類の本を100冊近く(オーディオブックを含めると150冊)読むことができた1年。
その中でも印象に残る本を5冊紹介させていただいた。

来年どのような本と出会うのか?
楽しみつつ、新たな一年を迎えたい。

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