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【E#81】ラクジュアリー・ブランドを経営していく上で大切なこと

柿澤一氏さんが主宰する「人生マーケティング講座」で「人生においてマーケティングと心理学の知識をどう応用するのか?」という講座がある。
前回(2016年2月26日(土))、幸運なことに同講座でお話しする機会があり、自分の体験を共有した(詳しくは、「人生でマーケティングと心理学をどう応用するか?」参照)。
同講座では毎回、柿澤さんがメンター(良き指導者という意味)となる演者を選定しているが、今回は、立教大学大学院ビジネスデザイン研究科特任教授の濱田眞樹人(はまだまきと)氏がご登壇されることとなった。
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午後1時〜午後5時まで同講座は開催。午後3時までは柿澤さんの心理学のセミナーを聴講。
尊敬する人になりきって、その人のマインドから言葉を発してみるというワークをしたが、予想以上に尊敬する人を持つこと。それを真似ていくということの大切さを学ぶことができた。
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後半からは、濱田眞樹人氏の講演。
濱田氏の経歴を見ると、ティファニー・アンド・カンパニー(TIFFANY & CO.)副社長、ハリ・ウィンストン(HARRY WINSTON)・ジャパンの社長を経て現在、大学教授という。本当に第一線でご活躍中ということで期待して臨んだ。
履歴書=バイオ(Biography)を作ることの大切さ、バイオは一つの「ものがたり」であることの意義について話された。整理しておくと、自分がどう言った人間なのか、よくわかるとのこと。さらに、最後にはLinkedinを使ったバイオの整理の仕方についても少し触れていた。
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その後、3つのインポート・ラグジュアリー・ブランド(TIFFANY、BURBERRY、HARRY WINSTON)でご本人が経営者として学んだことを中心に1時間半。
マーケティングやブランド、そしてラグジュアリーとは何か?
からより具体的な話へ。
ラグジュアリーの商品を扱っていく上で大切になるのは、商品が基本となってマーケティングを考えることだそうだ(これをProduct drivenと呼んでいた)。その考えをお客さんに伝えるためにはストーリーが大事。歴史、職人、入手困難、高額などの付加価値をストーリーに加えていくことでそれが可能になるという。
TIFFANY & CO.は、1800年代からカタログ販売の先鞭となり、初めて定価販売を始めたそうだ。値段の決め方に対して徹底的にこだわること(価格に対して自信を持つという意味)、関税や保険もあることから世界的に同じ値段ではないが、値段に対して自信を持つような仕組みを作ることを心がけているという。
同社の物流に関しても、1,000種類の商品をどう管理するか?在庫管理していく上で、初期の頃からコンピュータを導入。スーパーのあるPOS(今でいうバーコードの仕組み)と連動、徹底的に過去の販売を分析した上で、コンピュータが自動的に発注できるような仕組みを作っているのだそうだ。
説明の途中には「ティファニーで朝食を」「グレード・ギャツビー」等、TIFFANY & CO.にまつわる映像も流れたところも、ブランドを確立していく上で、どのように広告を使っているのか?知ることができて興味深かった。
濱田氏はその後、HARRY WINSTONへ。
HARRY WINSTONは、富裕層に対してモノを売るというイメージがあったのだが、それはごく一部という。ブライダル向けにどのように販売するのか?専門の販売員が一人のお客さんにつくことや婚約指輪に関しては、婚約者の女性、婚約者の女性と母の同伴、最後に婚約者の男性と3度の訪問を通じて、適した指輪を選定すること。日本の富裕層には、2種類いて、株の億万長者は長期のお客にならないこと、もともとお金持ちのエスタブリッシュメントは宝石にお金を使わないこと。など、富裕層やラクジュアリー・ブランドならでの独自の話が面白く聴くことができた。
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マーケティングについても、すべての部門がお客さん目線で仕事をするためコミュミケーションが大事なこと、といったわたしが過去に製薬企業で経験したことも入っており、どの業界でもその点は共通の迷いを感じていることを知ることができた。
58歳とは思えないほと、魅力的に映った濱田氏。縁を大事に、深刻にならず、与えられたことをしっかりと取り組むことで今があるということが一番印象的で共感できた。履歴を見ると接しにくいように思うが、気さくで、講演中笑いの絶えなく、充実した人生を歩んでいる人ならではの行き方を垣間見たような気がする。
ブランドを作り上げていくというのは、個人事業主として活動してい上でも大事。お客さんと向き合い、今を大切に、一つ一つ付加価値を提供することの大切さを改めて再認識することができた。

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